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レンズの味を語るのはもはや無意味?

2011年10月12日 00:00

残暑残る海模様

残暑残る海模様

Pentax K20D, Sigma 17-70mmF2.8-4 OS HSM

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9月末から、レンズの欠点(癖と味)コントラストと解像力と言ったタイトルでネタを書き、さも「私はレンズの味を熟知しているのだ!」なんて書きっぷりであるが・・・。

まずは本日の写真。結構インパクトがあると思う。ではこれはレンズが優れているのか?、カメラ側の色作りが良いのか?、はたまた私のレタッチ術が功を奏したのか?。答えは文末に書いてみたい。

さて、フィルム時代、レンズの味はちっとも理解していなかった。いい加減な性格だからレンズをテストする、そんな作業はほとんどしなかった。「実践で使った上で不満がなければそれは自分の中では良いレンズ」、そんな意識があったと言えよう。

AF全盛期にわざわざMFレンズしかラインナップしていないContaxカメラ、Zeissレンズを利用していたのも、Zeissレンズの描写に惚れたのでなく、Contax、Zeissと言うブランドに惚れていたのだ。良い写真を撮ってもZeissが凄いと思うのでなく、「ピントの山が判り辛いファインダーでここまでピントを合わせた俺が偉い!」、そんなアホなナルシスト。

だからレンズの味なんて判る訳がない。ここで披露している知識はフィルム時代に写真雑誌やレンズHOWTO本の内容を記憶しているだけの事、またインターネットは素晴らしい。記憶が飛んでいても検索を掛ければすぐにその部分を補完してくれる(笑)。

そんな私でもパソコン上で等倍で写真を確認する事で、なるほどこのレンズにはこんな欠点(味、特徴)があったんだと理解出来るようになった。デジタル、そしてパソコン万歳な瞬間。

では一般的なサイズで写真を鑑賞した場合、果たしてレンズの味を理解出来るのか?。近頃A3ノビまでプリント出来るパーソナルプリンターが安価が売られるようになったが、未だ一般的なサイズと言えばA4だと思う。

インクが勿体無いので(笑)、比較の為にプリントしたのは過去数回しかないが、うーん、正直、判らない(笑)。プリントせずにモニター一杯に写したおおよそA3ノビサイズを見ても良く判らん・・・。

フィルム時代、皆で写真を持ち寄って鑑賞会を開く・・・、そんな場合、多くのカメラマンは六つ切りワイドでプリントしていた。ほぼB5サイズに等しく、長辺が25センチくらい、A4が30センチだから一回り小さい。そして思う・・・。

25センチくらいの写真を持ち寄ってこのレンズはあ~だこ~だ言っていた時代って何だったんだのだろう。私は上述した通り、レンズの味に対してはチンプンカンプンであったが、評論家のように「お~、このレンズの描写いいねぇ」なんて言っていた周囲、本当は私と同様に蓄積した知識だけで物を語っていたのではなかろうか?。

六つ切りでもボケが汚いか綺麗かくらいは判るとは思うが、じゃぁ我々は厳密にボケのテストをしているのか?。Planar50mmF1.4のF2.8で撮られた時のボケとEF50mmF1.4のF4のボケとを比較し、「やっぱりPlanarのボケは柔らかいね」、なんて言っていたかもしれない。

また「このレンズの解像度は素晴らしいね、全てがカリッとしているじゃないか」、そんな言葉も良く聞かれたが、果たして六つ切り程度の写真でそこまで理解出来るだろうか?。ボケと同じく絞りF4で撮った写真とF8で撮った写真とでは解像力に差が出る。

何たって今のようにEXIFデータを参照して露出データをデータベース化出来た訳でなく、あくまでもカメラマンの記憶、もしくは撮影中に取ったメモによって「この写真は絞り幾つだね」と言っていたに過ぎない。要するに我々はカメラマンの性善説(正しい意味でなく、一般的に浸透している「人は信じるべき」)に基づいて写真を語っていたに過ぎない。

しかも色味やコントラストに関してもポジフィルム、ネガフィルムで全く異なるし、メーカー、銘柄によってもかなり差がある。だからプリントだけを持ち寄って、あ~だこ~だってのは、客観的に考えても無意味な会合だったと感じる。

勿論それが無駄だったとは思わない。根拠があろうがなかろうが自分の写真が話題になるのは楽しい。そもそもその手の会合は大概お酒が入っていたから、写真第一でなく、それぞれの「語り」を聞く、それが主目的だったと言える。如何に自分の写真に対してアピール、薀蓄をぶつか・・・。そりゃぁ楽しい。

ただ、レンズの味云々を語る場としてだと不毛な会合でしかない。そして今・・・。レンズの味はフィルム時代よりも語り辛くなってきた。何しろ、彩度、色相、コントラスト、シャープネス、これらは全てカメラ側で操作する事になる。

同じカメラ、レンズ、同じ場所、同じ露出で撮影されたカットもカメラのカスタムイメージ(Canonで言うピクチャースタイル)が違えば、全く異なる写真になってしまう。ナチュラルで撮影されたコマと鮮やかや風景モードで撮影したコマとでは彩度もコントラストも全く違う。

これはアスティアとベルビアで撮影されたフィルム写真を同じ土俵で語ってしまうのと同じ。「この写真、暗部が粘っているねぇ、普通、この輝度差だと暗部は潰れちゃうけどしっかりと残っているじゃないか」、これはもはやレンズの性能とは全く関係ない。単にカメラ側でコントラストが弱く設定されている、もしくはシャドー部がプッシュされているだけに過ぎない。

レンズの色相も同じ。フィルム時代、赤が強く出る、黄が強く出る、青が強く出る、そんなレンズがあり、風景によってはそれが大きな欠点になる事があった。あまりにも色相が変化するのでモノクロ専用になっちゃうレンズだってある。でも今ではカメラ側のホワイトバランスと色相の変更でどうにでもなってしまう。

フィルム愛好家の一部にデジタルを毛嫌いしている、全否定しているカメラマンがいるが、そう考えると彼らの心情も判らなくもない。上述したカメラマンが集う写真鑑賞会、デジタルの今、レンズがど~の、なんて薀蓄は一切語れない。語れるのは自分の持つカメラのセンサーと画像処理エンジンが如何に優れているか、自慢出来るのはただそれだけなのだから・・・。

Pentaxデジタルユーザーが集まった時のありがちな言葉、「これ雅(みやび)で撮ったの?、このモードは緑が鮮やかで空も色気が出るよね」、「銀残しってやっぱり渋いね、彩度が少ない割に全体に緑が乗っていて面白いよ」、そんな会話しかされないと思う。そんな会合、ちっとも面白くないよねぇ(笑)。

これらを踏まえて本日の写真。これはカメラ側でど~こ~した訳でない。露出はカメラの出た目だし、単に雅(みやび)で彩度+1、コントラスト+1、シャープネス+2にしているだけ。またこれはJPG撮って出し、レタッチは一切施していない。では肉眼でもこんな風景だったのか?、確かに綺麗な空と白い雲ではあったが、空気が特に澄み切っていた訳でもなく、これもノー・・・。

この写真はPLフィルターを使っただけなんだ。PLフィルターは時として鮮やかにレタッチを加えたような風景を映し出してくれる。しかしこれは言い換えると、レタッチすればこれくらいの風景はPLフィルターを使わなくても作れてしまう。

フィルム時代は、どの風景でPLフィルターを使うと効果的か、撮影中に色々と考えたものだが、今ではこの手の風景だったらおうちで座りながら作業するだけでいい。フィルム愛好家からするとこの辺がつまらないのだろう。

でもデジタル愛好家から見れば、だからこそデジタルはフィルムよりも表現の幅が広がり、イコール、己の表現力も上げる事が可能となり、RAW現像やレタッチが楽しくてしょ~がなかったりする。

映画でフィルム撮影を追及するか、デジタルカメラを使ってCGを加えて自分の脳味噌に描いた風景を完全に再現するか・・・、優劣はつけられないが、少なくともスターウォーズが今もフィルムを使っていたらどうだろう?。きっとあれほどの映像は生まれなかったと思う。デジタルな私はそう考えるが、フィルム愛好家はきっとそうは考えてくれないのだろう。

ちなみに今のCGだらけの映画、またあり得ないロープアクション、ちょっと食傷気味である。


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コメント

  1. equinox | URL | mlDQ20Uo

    こんばんは。
    確かにレンズ云々が語れないのは寂しいですね。
    ただボケ味に関してはまだ語れる要素があるのではないかと・・

    私はずっと映画から離れてます。ハリウッドの大金を投入した
    やつとか、もうお腹いっぱいて感じですね。
    リメイクとか・・ビッグネームだけ引っ張ったやつとか・・

  2. BigDaddy | URL | -

    > equinoxさん

    詳しくは知らないのですが、ローバスフィルターがなくならない限り、デジタルカメラでレンズの味云々って語れない気がしています。今、ローバスフィルターを使っていないカメラが難機種か出ているようですが、その手の一度使ってみたいですね。

    CG映画はマトリックスで終わった、そんな気がします。あれでCGや、ロープアクションに興味が失せたんですよ。今後はフィルムは使わないにせよ、フィルムっぽい味のある映画がはやる気がしています。

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