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厳密なテストを試みようとしたが・・・。

2011年10月11日 00:00

里山からの夕景

里山からの夕景

Canon EOS30D, EF70-200mmF4L IS USM

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポッ,プアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。また複数枚の掲載の場合、写真上の左右をクリックすると画面が遷移します。



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使用機材


これはある日のお散歩写真の機材。ボディはPentax K-7、K20D、Canon EOS30Dの3台。レンズはPentax用としてDA17-70mmF4AL、Sigma 17-70mmF2.8-4OS HSM、SMCP24mmF2.8、Ricoh XR50mmF2。Canon用としてEF-S17-55mmF2.8IS USM、EF70-200mmF4L IS USM。

勿論こんな機材を持って歩くなんて無理。車を利用し、地方へ日帰りで出掛けた際のお散歩機材だ。この日はDA17-70mmF4、Sigma 17-70mmF2.8-4、EF-S17-55mmF2.8、この3本を徹底的にテスト、EF17-55mmF2.8を基準にPentax用の2本の17-70mmの比較を考えていた。

ところが最初の撮影ポイントである小さな漁港でCanon EOS30DにEF-S17-55mmF2.8を、Pentax K20DにSigma 17-70mmF2.8-4を装着して、可能な限り同じ風景を撮影していたのだが、20枚くらい撮ったところでもうイライラ・・・。

「やめたぁ!、こんなテストなんぞ馬鹿馬鹿しい!」

一瞬にしてぶち切れてしまい、それ以降の写真は好き勝手にカメラとレンズを選び、丸一日、写真三昧の日々を送ったのだった。

基本的にはCanon EOS30DにEF-S17-55mmF2.8をセットしてお気楽撮影しつつ、K20DにはSMCP24mmF2.8やXR50mmF2を装着し、そのレンズの画角を楽しんでいた。

また海沿いでは72mmのPLフィルターがあったのでK20DにPLを付きのSigma 17-70mmF2.8-4を、K-7にDA17-70mmF4ALをセットして、PLフィルターでコントラストを付けたらどの程度写真が変化するのか、これを検証。

棚田ではやはりPLフィルターをつけたままにしているSigmaの17-70mmF2.8-4と、唯一持ってきた望遠レンズであるEF70-200mF4LISをEOS30Dに付けて、17mm~200mm(135換算28mm~300mm相当)を堪能したり・・・。

とまぁ結局テストらしいテストは最初の漁港の20枚だけ。でもこうやって平均的にボディ、レンズを使っていれば、厳密なテストをせずともそれぞれの特徴は理解出来る。それを纏めてみよう。

まずSigmaの17-70mmF2.8-4とEF-S17-55mmF2.8であるが、お値段を考えれば圧倒的にEF-S17-55mmF2.8の方が優れていると思ったが・・・。いやはや、Sigma、相当に検討している。全く引けを取らない。3分の1の値段でここまで出来ちゃうなんてSigmaは凄い!。

無限遠のような遠景を撮るとやはりそこはEF-S17-5mmF2.8、EF70-200mmF4に軍配は上がるし、逆光での安定度とでも言おうか?。太陽がフレームされていようがいまいが、K-7でも時折ピントに悩む事があったり、フレアーのせいでEF-S17-55mF2.8やEF70-200mmF4Lよりも解像力は落ちてしまう。但し、これはPhotoshopやLightroomで問題なく救えるレベル。

ではDA17-70mmF4はどうだろう。おおよそSigmaの17-70mmと同じ。恐らくブラインドで比較したら多くのカメラマンはどちらが純正でどちらがSigmaか判らないと思う。ただ、この日の撮影でDA17-70mm、望遠側でかなりピントを外しており、これは相当に気になった。

後日、Pentaxに調査して貰ったところ、SDMモーターの初期不良。借り物ではあるが、持ち主の了解を得て、先月末まで入院していた(笑)。今後もう一度、DA17-70mmF4はテストしてみたい。

全てにおいて完璧な仕事をやってのけたのがEF70-200mmF4Lだろう。逆光でのAF測距も問題はないし、フレアーは生じるものの、ピントの切れは維持したまま。流石に太陽がフレームされている写真では若干の濁りが見られるが、それはどんなレンズにも言える事だろう。

ではボディはどうだろう。K20DとK-7は同じセンサーを使っていたと記憶しており、味付けもほぼ一緒。高感度ISO使用時にノイズの乗り方が違うだけで厳密に比較しない限り、ほとんど区別は付かないだろう。

たまげたのはEOS30Dだ。今回はずっとピクチャースタイルを風景にセットしていたが、ラチチュードの狭さったりゃびっくりする。今の今までこういった比較を全くしていなかったので気付かなかった欠点。とにかくシャドーが弱く、すぐに潰れてしまう。

恐らくピクチャースタイルの風景モードはポジフィルムを意識していると思うのだが、ベルビアでもここまで潰れないし、Pentaxでは1段露出を切り詰めているのにまだ暗部には相当の余裕があった。

まぁ仕方がないと言えば仕方がないのかな。EOS30Dは2006年の発売だから、そもそも比較するのだったら同じ時期に発売されたK10Dとじゃなくちゃならない。

ちなみにK-7でシャドー補正をしないと実はK20Dの方がシャドー部では粘るってくれる。これは比較すればすぐに判る。感覚的にはK20Dの方がシャドー部のレンジが広いと思う。K-7のシャドー補正をオン、弱設定にしてやるとようやくK20Dと同等となる。

しかし高感度域、ISO400くらいからだろうか?、それになると何故かそれが逆転し、K-7はシャドー部でやたらと粘ってしまう。粘ってくれるのはいいのだが、ノイズの出具合がK20Dと大して変わらないので、シャドー部が明るく写る分、K-7の方がノイズが多いと感じてしまう。

だから私はK-7のセッティングで全体のコントラスト調節を+1に、シャドーコントラストを-2(シャドー部を濃くする)のセッティングをしている。そうでないとISO3200なんて絶対に使えないから。

※実はこれがあり、高感度撮影が多い私はK20Dを捨てらず、廃墟、廃屋を探索出来そうなお散歩写真ではK-7は使わず、未だにメインはK20Dになってしまう(K-5を買えば済むって話は置いといて(笑))

さて、そのEOS30Dのシャドー部の潰れ、RAW現像やphotoshopのレタッチで如何様にも出来てしまうので、EOS30Dがシャドー部が弱かろうが、またK-7で標準設定よりもシャドーを落とし込んいても、シャドーを上げたいと思ったら撮影後に簡単に設定出来るし、輝度差の多い風景でも同じく現像をやり直せば気にならないレベルになってくれる。

ファインダーの見え具合はどうだろう。フィルム時代、Canon EOSとContaxの一眼レフのファインダーは糞だった。Pentaxの安い一眼レフの方が遥かにピントの山を掴めたし、Nikonの当時のフラッグシップ、F4、F5のファインダーを覗くと、いっその事全てのシステムを売り払ってNikon一筋で生きようか!、と思わせてくれる程、見事なファインダーを持っていた。

デジタルになってどうなったろう。Pentax K20DはK10Dのものが流用されており、ブログや写真雑誌のレビューを見る限り、非常に見やすいファインダーと言う。でも本当にそうかな?。私はそうは思わない。(乱視がきついせいもあるのだが)K20Dでマニュアルフォーカスでピントを合わせるのは至難の業だ。

反面、今回比較して気付いたのだが、EOS30Dのファインダーが意外と見易い。これはレンズの光の透過率の話にもなると思うが、あれだけ糞だと思っていたEOSファインダー、K20Dよりも優れているんじゃないか?、と思う程。

K-7はいわずもがな。ようやくNikonに肩を並べつつある、とでも言おうか(並んだ訳ではない)。広角レンズは別にして、標準以上のレンズを使っていればマニュアルフォーカスでのピント合わせでも目への疲労感は少ない。

カメラ、レンズの比較はフィルム時代と比較すると非常に面倒なった。フィルム時代はカメラの比較と言えばスペック、ただカタログを見ていれば良かった。オートフォーカスしか使わないのだったら上述したファインダーの見易さも気にせずとも良い。

しかしデジタル時代、カメラボディの性能がそのまま描写に現れてしまうからレンズの描写力そのものを語るのは非常に難しいし、増してや他社のボディ、レンズとの比較となると、これから何かを買おうと言う人向けには有用な情報かもしれないが、すでに所有している身となっては果たしてテストに意味があるのか否か・・・。

本日の写真、EOS30DにEF70-200mmF2.8L IS USMを装着しての1枚。焦点距離は70mmだから105mm相当、F11で撮影している。ピントは稜線に合わせていて、現像時に若干シャープを掛けている。ISO100でも撮れる風景だが、鳥がウロチョロと舞っていたので、それをピタッと止めたくISO400に感度を上げて1/2000秒でシャッターを切ってみた。


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コメント

  1. ハンドル職人 | URL | Ko3VlV3g

    おはようございます!

    K20DとK-7、基本的に同じセンサーを使っていても高感度撮影時のノイズの出方が少し違うのですね。
    二台お使いになられておられるので大変参考になります。
    私が言うのも何ですが比較検証はとにかくめんどくさいのも事実ですね。(笑(

  2. BigDaddy | URL | -

    > ハンドル職人さん

    高感度に関しては厳密にテストしましたから間違いないです。まぁ普通はISO2200、3200なんて使わないと思いますから、通常使う分には暗部が粘ってくれるK-7の方が後から色々と修正出来、楽かもしれません。

    解像度のテストなら常にどこか一箇所でやれば済むのでしょうが、ノイズの出方は風景、露出によってもかなり違いが出るので面倒でしたねぇ。

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