2022年06月11日 00:00
良くコメントし合うブログ主、銀色なお父さんのとある記事に「最近は40mmと言う焦点距離が流行っているらしいと耳にした」なる話があった。丁度、、、
28mmレンズについて語りたい
本ブログの上記事にて28mmレンズをAPS-CのSony α6000にセットして換算で42mm相当で撮影した写真を掲載したので今回、この(換算で)40mmと言う焦点距離(と言うか画角かな?)について再考したい。今日は珍しくちょいとアカデミックな内容となる。勿論、うちのブログだから主観、かなり偏った意見であるし、久し振りの長~文!。
28mmレンズについて語りたい
本ブログの上記事にて28mmレンズをAPS-CのSony α6000にセットして換算で42mm相当で撮影した写真を掲載したので今回、この(換算で)40mmと言う焦点距離(と言うか画角かな?)について再考したい。今日は珍しくちょいとアカデミックな内容となる。勿論、うちのブログだから主観、かなり偏った意見であるし、久し振りの長~文!。
ちょっとひねくれた考えとして、、、
「誰も使わないような焦点距離や中途半端な焦点距離のレンズを使っていると周囲に漏らした方が通っぽく見える」
つまりだ。誰も聞いちゃいないのに率先して「おいらは40mm好きなんだよね~」と言っちゃう人。フィルム時代は28mm、50mm、135mm。これが定番3本セットだった。そこを24mm、35mm、85mmとか、35mm、85mm、200mm、そんな3本セットで撮影に挑んでいると周囲が勝手に「こやつは何か違うな」と思ってしまう。
85mmレンズをTamronの90mmF2.8マクロレンズに・・・、たったこれだけでさらに通っぽく感じちゃったりもする。しかも90mmマクロレンズを使っているカメラマンはとこれまた聞いちゃいないのに「敢えて90mmのマクロかな!」と発言をする事も多い。
1980年代くらいまでなのかな?。一般にマクロレンズを普通の風景に使うとボケが固いと言われていた。それを打破したのがTamronの90mmF2.5マクロであり、その後継モデルの90mmF2.8マクロであり、マクロ撮影に無関心のカメラマンまでもが、、、
「Tamronのあれっていいよね!、ボケが柔らかくポートレートにも使える!」
と言い出す。でも普通の人はすでに85mmレンズを所持しているし、85mmレンズの多くはF1.2~F2と言う超大口径なレンズであり、幾らTamronの90mmマクロレンズの描写が柔らかくても所詮F2.8と言うちょっぴり暗いレンズなんだな。しかも28-70mmF2.8クラスのズームレンズを所持しているカメラマンも多く、、、
「90mmF2.8だったら28-70mmF2.8に加えて100mmF2.8、135mmF2.8、200mmF2.8のいずれかを使うよね!」
普通はそういう思考。そこを敢えてTamronの90mmF2.8マクロを使って通ぶる。実は私もデジタルになってPentax K-mを中心に使っていた頃、Tamron 90mmF2.8マクロレンズを手に入れて使っていた。このレンズの悪口を言うつもりはなく、90mmはAPS-Cカメラで使うと135mm相当になるので望遠レンズはこれ1本で十分、割と便利に使っていた。
それと同じように1990年代、Contax GシリーズからPlanar 45mmF2なるレンズが発売された。45mmって中途半端でしょう?。でもこれには理由があり、標準レンズの定義のひとつとして、、、
「フィルムフォーマットの対角線の長さとイコールである事」
135フィルムは36mm×24mmであり、対角線の長さは長辺×長辺+短辺×短辺のルートだから43.3mmであり、43mm前後のレンズを標準レンズとする、そんな考え方もあり、Contax G用のPlanar 45mmF2はそれに従った形で販売された標準レンズだ。
ただ、これは誰が言い出したのか良く判らない。私は確かPlanar 45mmF2が写真雑誌でのレビューされた記事で知ったと思うが、きっと誰もこれが正しいとは思っていない筈。だって世の中、正しければそれが普及する筈でしょう?。でも40mmだの45mmレンズだの全く普及しなかった。
でも敢えてContaxよりも対角線の長さに拘ったのがPentax!。そう、smc PENTAX-FA43mmF1.9である!。なんで43mm?、その答えは135フィルムの対角線の長さとイコールにしたかったからなんだ。きっと職人魂のあるPentaxの事だから実際にはきっかりと43.3mmだったりして!。そして面白い事に、、、
「世の中50mmレンズが標準レンズと言われているが、それはあくまでも当時は設計上、一眼レフ用レンズとして焦点距離を43mmにすると大口径化出来ない、つまり技術力がなく、仕方なく50mmや55mmと言うレンズを標準レンズと呼ぶようになった」
なんて説まで出てくる。でもこれは確かみたい。一眼レフの場合、フランジバックが問題となり、50mm未満の焦点距離の大口径レンズを造るのが容易ではなかったらしい。かつては58mmなんて標準レンズもあった。手持ちではsmc PENTAX 55mmF1.8がある。元々はもっと古くsmc TAKUMAR 55mmF1.8、これがPentax一眼レフカメラ用標準レンズでF2よりも明るい最初のレンズ、始祖であるとの事。
こいつがKマウントになっても継続して販売されたのがsmc PENTAX 55mmF1.8で、この頃はすでに50mmで大口径化する、そんな技術が確立され、すでに50mmF1.4は販売されており、敢えて何故か継続販売していた不思議な中途半端な焦点距離のレンズだった。
Pentaxは中途半端な数字を持つ焦点距離のレンズを造るのが好きなのだろう。その証拠に現行でもAPS-C用で21mmなる焦点距離のレンズがあったり、35mm判としては31mmだったり77mmだったり・・・。
そして皆さん!。仮にフィルムの対角線の長さが標準レンズだと定義した場合、現在ではセンサーの対角線の長さがそれに当たる。するとどうでしょう!。APS-Cだとなんとっと28.7mmが標準レンズになるんですな!。我々は35mmレンズが換算で52mmになるのでそれを標準レンズとしていたが、そうじゃなく28mmレンズこそが標準レンズになる!。
ここでようやく28mmレンズをAPS-Cカメラで使った写真を掲載した、、、
28mmレンズについて語りたい
上記事に繋がるんですな!。
皆さん!、本記事を鵜呑みにするとAPS-Cで28mmレンズを使うと通ぶれるかもしれない!。こういう時は根拠があろうがなかろうが「言い切る」、これが大切。
「俺はセンサーの対角線の長さの焦点距離に近い値でないと標準レンズとして認めない!。APS-Cで35mmレンズ?、何を言っているんだい。換算した焦点距離長過ぎでしょ!。APS-Cの標準レンズは28mmである!」
そう断言してしまえば誰も文句を言えないでしょう?。そしてそこまで頑固な人だったら何を言っても無駄だ・・・、きっと周囲はそう感じる筈で、それこそ「通」でしょ!?。「変な人」って思われた方が世の中、得だって!。但し、それを他人に強要すると「ウザったい!」と言われるし、皆に「こんな馬鹿を相手にしちゃいけない」と心の中で思われるので注意せねばならない。
ふと思う。手頃なAPS-C用標準レンズ、Sigmaの30mmF1.4ってやっぱりいいんじゃね?。対角線の長さから1.7mm長いけれどこれくらいなら許容出来るでしょう。しかもこのレンズ、知らない間にFujifilm用のも販売していて、サイズ的にX-Eシリーズにはマッチしないと思うが、X-ProシリーズかX-Tシリーズに付けるといいんじゃね?。35mm判に換算すると45mmF2相当でしょう?。おいおい!、Planar 45mmF2と同じじゃねえか!。
今後、私がFujifilmのカメラを手にする確率はほぼゼロに等しいが、万が一、OM SYSTEMがぽしゃったら・・・、きっと現行ならX-T4かな?、それにSigma 30mmF1.4を装着して夜散歩しているだろう。Sigmaの30mmF1.4が付いたX-T4、想像して御覧なさいな!。無茶苦茶カッコ良くねえか?。
では我々は焦点距離の差を理解出来るか?。APS-Cカメラでは28mmレンズは換算42mm、30mmレンズが45mm、35mmレンズが52mm相当となる。我々はこの違いを明確に語れるか?。
Contax G用のPlanar 45mmF2、このレンズをContax G1、G2で使用していた頃、仕上がりを見ると「やっぱり画角が広いな」と感じる時があった。しかしこれは5mmの差を感じたのではない。Contax G1、G2のファインダー視野率は90パーセントしかないので撮影時のイメージよりもほんのちょっと広く写ってしまう。これで勘違いしちゃう。実際には人間の目はお馬鹿さんだから45mmと50mmの画角、パースペクティブの違いなんて理解出来ない。
ここで再び伏線を張った記事を・・・。
28mmレンズを28mmレンズとして夜散歩 その2
ここで撮影中は画角の広さやパースペクティブのせいでいちいち被写体にガンガン近付かないとイメージした写真に仕上がらないと書いているのに、実際に仕上がった写真を見ると己のの目が馬鹿だから28mmレンズで撮ったのに描写があまりにも素直だから35mmレンズで撮ったのか?、と思っちまうと書いている。
そう!、要はそういう事である!。APS-Cカメラでも35mm判カメラでも28mmレンズと35mmレンズを使い分けるとこの7mmの差は非常に大きい。しかし写真だけを見ると違いが判らない。
40mmが近頃持て囃される理由は?。
「35mmだと広過ぎて50mmだと狭過ぎる」
こんな当たり前の理由であろう。だから恐らく撮影中は35mm、40mm、50mm、我々はこの違いを肌で感じられる筈。しかし写真だけを見れば誰も「おっ!、これは標準レンズっぽいけれどもしかして40mmくらいか?」なんて言える人なんていねえって!。
これは中望遠レンズとしてAPS-Cカメラで50mmレンズを使う時も同じ。換算75mmとなり、35mm判で一般的な85mmレンズと10mmの差がある。これは撮影していてすぐに理解出来る。お散歩写真で75mmと言う画角は少々使い辛い。しかし35mm判カメラで85mmレンズを付けているよりも遥かに構図を決めやすい。
要は偉そうに、、、
「40mmの画角や描写が好きなんだよね」
などと通ぶって発言していても実際にはそんな事、あんまり判っていない。ホント、通ぶっているだけ!。撮影中になんとなく感覚的に馴染んでいるだけに過ぎない。
しかしその感覚は大切だ。パーソナルスペースと言う言葉があるでしょう?。他人がどの程度近寄ってくるとストレスを感じるか?。それとは異なる感覚なのだが、カメラマンと風景との間にも個々に「己にとって心地よい距離」、この手の感覚が働いている気がしてならない。持って生まれたセンスと言うよりも多くは経験によるものだろう。だから撮影中はAPS-Cなら28mm、30mm、35mmの違い、35mm判ならば40mm、45mm、50mm、55mmの違いをなんとなく感じている筈なんだ。
だから(35mm判の)40mmが「なんとなく」自分にマッチする人がいてもおかしくはない。上述の通り、「35mmだと広い、50mmだと狭い、あ~、その中間のレンズがあったらなぁ~」、そうストレスを感じていたカメラマンもいるに違いない。
しかし「流行る」ってのはおかしい。40mmレンズ、かつてはパンケーキレンズとして流行した時期があったそうな。小さくて軽い、ボディキャップ代わりに装着出来る、そんな理由で一部で持て囃された。実は私もフィルム時代、smc PENTAX-M 40mmF2.8と言うパンケーキレンズを所持していた。
理由は40mmだからじゃないんだ。パンケーキだから持っていた。パンケーキだから流行った。でも結局、パンケーキだの40mmと言う焦点距離だの関係なく、F2.8と言う暗いF値に魅力感じなくなり、全く使わなくなった。当時、CanonのFD 35mmF2S.C.C.と言うレンズも所持しており、1段明るかったし、その描写たるや最高のレンズと言っても良い程だった。それと比較すると40mmF2.8なんて糞ですよ、糞!。
またこれが3群4枚のテッサータイプ、もしくは3群5枚のヘリアータイプだったら歴史的な観点で今も尚、名レンズとして君臨していたかも知れない。しかしこのレンズは4群5枚。後群最後に余計な1枚が加わっている。テッサーから1枚加わっているので描写力は確かだろう。しかし結局、テッサーでもないしヘリアーでもないレンズでしかなく、パンケーキレンズとして一部のマニアに好まれただけですぐに廃れた。
どうやら今の40mmレンズの流行はパンケーキとは関係ないらしい。純粋に40mmと言う焦点距離に対してカメラマンが「最高じゃん!」と言っているようだ。40mmが丁度良い、これは非常に理解出来る。と言うのも、、、
m4/3カメラで夜散歩している時、17mm(換算34mm)だと思い描いた構図で撮ろうとすると被写体に寄ってかなくちゃならずスンゲェ面倒臭い。しかもOlympus OM-D E-M1markIIはワーキングディスタンスが短くなればなる程、手ブレ補正の効果が薄れてくるので、なるべく離れたい。しかし25mm(換算50mm)だと路地散策していると画角が狭く万能ではない。
「そうだ!、Lumixに20mmF1.7ってレンズがあるじゃん!。換算40mmで開放もF1.7と明るい。しかもI型は中古市場では投げ売り状態!」
このレンズ、機構上の問題とかでAF-Cが使えないのが難点であるが、お散歩写真にAF-Cなんて100パーセント使わないので近々手に入れようと思っている。少なくとも夜散歩ではメインレンズになってくると思うし、今後のネタとなるのだが、先日、地方の古い街並みをパチリしてきた。
その日はSony α7IIに28mmと50mmレンズのツープラトンで挑んだのだが、古い街並み、重要文化財になっている家屋は全体を撮りたいでしょう?。当然50mmでは無理。そこで28mmの出番となるのだが28mmだと今度は広過ぎるし、どうしても若干カメラが上を向くので(地面と平行に構えると地面が多く写ってしまう)、大嫌いな広角特有のパースが付く。
「しまったぁ~、建物写真を撮るのなら35mmレンズを持ってくるんだった!」
と大後悔・・・。でもカメラをE-M1markIIに、そしてレンズを20mmF1.7(換算40mm)にすればその他のレンズが不要なんですな!。カメラバッグすら持たずに古い街を散策出来る!。古い建物全体を写す、そんな役割ならば20mmレンズは17mmレンズ(換算34mm)の代わりになるし、25mmレンズ(換算50mm)の代替にはならないものの、工夫すれば25mmレンズらしいカッチリした写真を撮れるのだから。
だから40mmと言う焦点距離のレンズに需要があるのは非常に理解出来る。しか~し!。
突然40mmの焦点距離のレンズが流行り出すなんてあり得ない。流行には仕掛け人がいる。メーカーも売れないレンズは造らない。そもそもはユーザーの声からだろうが、これを流行らせるのはユーザーではなくあくまでもメーカー側だって!(もしくはメーカーと懇意なプロな人)。
RicohがGR IIIxで換算40mmの風景コピー機を造った。これがスタートなのか、もしくは各メーカー、これまでは40mmレンズはパンケーキレンズとして造られF値は暗くても構わない、そんな風潮を打破し、F2以下のレンズを作り出したでしょう?。Nikonは40mmF2、Sigmaは40mmF1.4(Lマウント、Sony Eマウント)、Cosinaに至っては40mmF1.2(Sony Eマウント)なる超大口径モデルがある。GR IIIxも含め、そりゃぁマニアは飛びつくわな。
Nikonの40mmF2はいわゆる撒き餌レンズの部類に入るだろう。お値段的には非常に魅力的。だからこのレンズが一般に売れるのは何となく判る。しかもZマウントはAPS-Cでも使えるのでZ fcやZ50だと60mm相当、ちょっと長めの標準レンズとして使えるし、APS-Cで使用すれば1/3倍までは行かないまでもちょっとしたマクロレンズの代わりにもなる。
しかしCosinaとSigmaのF1.2~F1.4の40mmレンズはとてもじゃないが一般の人は買えない。一般が買わないのに流行する筈がないではないか!。結局、「通」、もしくは「通ぶりたい人」が使っているに過ぎない。RicohのGR IIIxでも同じ。ズームが出来ないコンデジなんて普通の人は買わないって。
SigmaのDP1(換算28mm単焦点)、DP2(換算40mm単焦点)だって流行らなかったでしょう?。この2機種もマニアが買っただけ。しかもDPシリーズはQuattroになってから見るも無残なボディデザインになり、誰も見向きもしない。一時期、あるプロカメラマンがせっせと布教活動をしていたようだが「Sigmaから幾ら貰ってんの?」と疑いたくなる程。
Pentaxの43mmF1.9は意外とお買い得ではある。しかしこのレンズを使いたいだけでPentax K-1は買わないでしょう?。買えるのはマニアだけ!。
PentaxのAFレンズを動かせる電子接点付きアダプターが発売され、各社のミラーレスカメラで使えるようになった。これは朗報ではあるが、そもそもPentaxのAFレンズを複数所持していないとアダプターだけで6万円ですぜ!。これもペンタキシアン残党以外誰も買わないでしょう。
あれっ?、APS-Cに力を入れているFujifilmには換算40mmレンズってないのか?。嗚呼~、Fujifilmが用意しているのは焦点距離優先ではなくパンケーキ優先なんだな。換算41mm相当のXF27mmF2.8。小さいが正義、パンケーキだから買う、そんな人がいるかもしれないが、描写云々、使い勝手となるとボケ具合はF4レベルでしょう?。これってm4/3の20mmF1.7よりもボケないって事ですぜ!。素直に換算35mmになってくれるXF23mmF2、さらには奮発してXF23mmF1.4を買った方が幸福になれる確率は遥かに高い。
流行とは掛け離れた位置にいるFujifilmが換算40mmをパンケーキレンズに設定したのは間違いではない気がしている。恐らく換算40mmは風景を撮ると言うよりもスナップ系のレンズ、そんな位置付けなのではなかろうか?。
小型のX-EシリーズやX-S10に装着すれば目立ちにくいし、ボディ、レンズ共に軽いから機動力もある。だから人物が入り込むようなスナップ写真に適している。そうなると換算35mmよりも無理に寄らなくて済むし、かつ換算50mmよりも広い範囲を撮れるし、被写界深度も深いのでスナップには最適なレンズだ。
と言う事で(換算で)40mmレンズ、特に流行っているとは感じない。一部のマニアがそういう焦点距離を好む、それだけの話と考えるべきだろう。
しかし上述の通り、先日私が体験した28mmレンズだとパースが付き過ぎて家屋全体をかっちりした構図で撮れない事象を踏まえ、シチュエーションによっては非常に使い易い焦点距離だと思う。下町好き、路地を常に狭い方、狭い方へと進んでしまう習性を持っている人にとってはGet Itな焦点距離だと思う。
私はケチケチ星人なので敢えて35mm判の40mmレンズを買う事はないが、m4/3のLumix 20mmF1.7、これは持っていて損はない、そう確信している次第だ。廃墟の屋内とかだと15mmF1.7か17mmF1.8の方が適しているとは思うが、1本のレンズだけでどうにかしたいとなると15mmでもなく17mmでもなくはたまた25mmでもなく20mmだと思うんだな。
さて結論だ。
「40mmが流行っているとは言い難い。『通』もしくは『通を気取りたい人』は単に他人があまり使っていない機材を使用して『オレって違いが判るぜ!』とニンマリしたいだけで、それを人に伝えたくてしょ~がない。換算28mmに固執していたRicohのGRが換算40mmのGR IIIxを造った、この話を利用しないでどうする!、便乗して『これからは40mmだよ!』と言い放っているだけ」
と言う事。少々嫌味っぽいが、本物の「通」はこんな嫌味如きではくじけない。根拠があろうがなかろうが40mmが最高だ!、と信じている人は強いんだ!。この嫌味にムカッとくるタイプは「通を気取りたい人」に過ぎない。「通」と「通を気取りたい人」とでは器の大きさが違うんだって!。
「通」は経験やセンスに培われており、「40mmいいよね!」と実際に肌で感じられる。私も何となく、、、
「35mmだと寄るのが面倒臭いし、50mmだと下町の狭い路地で構図するのがエライコッチャ、40mmくらいがいいんじゃね?」
と思っているタイプ。さすがに自分で「オレっち通なの!」なんて厚かましくて言い辛いが、GR IIIxが風景コピー機ではなくEVFを持つカメラだったらスゲェ欲しいかもしれない。そもそもSigmaのDP2、この風景コピー機にEVFが付いていたら最高に面白いカメラだったんじゃないかな~。
「通を気取っている人」、特に元々GRユーザーだったって人はGR IIIxを見て「あれ、RIcohが40mmを出したぜ!、ちょっと使ってみようかな」、40mmは彼らにとっては未知の世界な訳だ。そんな彼らが「40mmいいぜ!」なんて笑止千万!。あれだけ28mmが最高って言っていた奴がなんの朝令暮改?。敢えて28mmのGRシリーズをずっと手を出さず、満を持してGR IIIxを手に入れた人。これこそが本物の「通」じゃなかろうか?。
本日の写真はAPS-Cカメラに28mmレンズを使用して42mm相当として撮影した風景を掲載したい。この前はSony α6000での写真だったので今回はPentax K-5で撮影したものを用意した。
次の写真、10年前に撮影している。10年前はちょっと綺麗な廃屋だった。数年前に連れが近所に用事で出掛けた際、「まだあったよ!、そこそこ崩れている」と言っていた。Googleのストリートビューで確認したところ現存している。まぁ東京は数ヶ月でいきなり風景が変わるので何とも言えないが、恐らく今もあるんじゃないかな。六本木において結構たまげる廃屋だ。この写真だけだと単なるボロ屋だが、全体を見るとワクワクするぜ!。私には珍しく住所がバッチリ入っているのでこういう風景が好きな方は是非訪れて欲しい。
「誰も使わないような焦点距離や中途半端な焦点距離のレンズを使っていると周囲に漏らした方が通っぽく見える」
つまりだ。誰も聞いちゃいないのに率先して「おいらは40mm好きなんだよね~」と言っちゃう人。フィルム時代は28mm、50mm、135mm。これが定番3本セットだった。そこを24mm、35mm、85mmとか、35mm、85mm、200mm、そんな3本セットで撮影に挑んでいると周囲が勝手に「こやつは何か違うな」と思ってしまう。
85mmレンズをTamronの90mmF2.8マクロレンズに・・・、たったこれだけでさらに通っぽく感じちゃったりもする。しかも90mmマクロレンズを使っているカメラマンはとこれまた聞いちゃいないのに「敢えて90mmのマクロかな!」と発言をする事も多い。
1980年代くらいまでなのかな?。一般にマクロレンズを普通の風景に使うとボケが固いと言われていた。それを打破したのがTamronの90mmF2.5マクロであり、その後継モデルの90mmF2.8マクロであり、マクロ撮影に無関心のカメラマンまでもが、、、
「Tamronのあれっていいよね!、ボケが柔らかくポートレートにも使える!」
と言い出す。でも普通の人はすでに85mmレンズを所持しているし、85mmレンズの多くはF1.2~F2と言う超大口径なレンズであり、幾らTamronの90mmマクロレンズの描写が柔らかくても所詮F2.8と言うちょっぴり暗いレンズなんだな。しかも28-70mmF2.8クラスのズームレンズを所持しているカメラマンも多く、、、
「90mmF2.8だったら28-70mmF2.8に加えて100mmF2.8、135mmF2.8、200mmF2.8のいずれかを使うよね!」
普通はそういう思考。そこを敢えてTamronの90mmF2.8マクロを使って通ぶる。実は私もデジタルになってPentax K-mを中心に使っていた頃、Tamron 90mmF2.8マクロレンズを手に入れて使っていた。このレンズの悪口を言うつもりはなく、90mmはAPS-Cカメラで使うと135mm相当になるので望遠レンズはこれ1本で十分、割と便利に使っていた。
しかしその後、70-300mmF4-5.6と言う超便利望遠ズームレンズを手に入れてこのマクロレンズを使う機会が全くなくなり、売却。でも最後の最後、Pentax K-5使用の晩年、smc PENTAX-D FA100mmF2.8マクロと言うマクロレンズを手に入れて150mm相当の大口径望遠レンズとして使っていた。
それと同じように1990年代、Contax GシリーズからPlanar 45mmF2なるレンズが発売された。45mmって中途半端でしょう?。でもこれには理由があり、標準レンズの定義のひとつとして、、、
「フィルムフォーマットの対角線の長さとイコールである事」
135フィルムは36mm×24mmであり、対角線の長さは長辺×長辺+短辺×短辺のルートだから43.3mmであり、43mm前後のレンズを標準レンズとする、そんな考え方もあり、Contax G用のPlanar 45mmF2はそれに従った形で販売された標準レンズだ。
ただ、これは誰が言い出したのか良く判らない。私は確かPlanar 45mmF2が写真雑誌でのレビューされた記事で知ったと思うが、きっと誰もこれが正しいとは思っていない筈。だって世の中、正しければそれが普及する筈でしょう?。でも40mmだの45mmレンズだの全く普及しなかった。
でも敢えてContaxよりも対角線の長さに拘ったのがPentax!。そう、smc PENTAX-FA43mmF1.9である!。なんで43mm?、その答えは135フィルムの対角線の長さとイコールにしたかったからなんだ。きっと職人魂のあるPentaxの事だから実際にはきっかりと43.3mmだったりして!。そして面白い事に、、、
「世の中50mmレンズが標準レンズと言われているが、それはあくまでも当時は設計上、一眼レフ用レンズとして焦点距離を43mmにすると大口径化出来ない、つまり技術力がなく、仕方なく50mmや55mmと言うレンズを標準レンズと呼ぶようになった」
なんて説まで出てくる。でもこれは確かみたい。一眼レフの場合、フランジバックが問題となり、50mm未満の焦点距離の大口径レンズを造るのが容易ではなかったらしい。かつては58mmなんて標準レンズもあった。手持ちではsmc PENTAX 55mmF1.8がある。元々はもっと古くsmc TAKUMAR 55mmF1.8、これがPentax一眼レフカメラ用標準レンズでF2よりも明るい最初のレンズ、始祖であるとの事。
この記事を書くにあたり初めて知った!。
「TAKUMAR」なんかローマ字っぽいし、由来はなんだろか?。切磋琢磨から来たのか?、と思って調べたところびっくり仰天ですがな!。創業者の親戚の名前だって!。そしてやっぱり切磋琢磨にも掛かっているらしい。
「TAKUMAR」なんかローマ字っぽいし、由来はなんだろか?。切磋琢磨から来たのか?、と思って調べたところびっくり仰天ですがな!。創業者の親戚の名前だって!。そしてやっぱり切磋琢磨にも掛かっているらしい。
こいつがKマウントになっても継続して販売されたのがsmc PENTAX 55mmF1.8で、この頃はすでに50mmで大口径化する、そんな技術が確立され、すでに50mmF1.4は販売されており、敢えて何故か継続販売していた不思議な中途半端な焦点距離のレンズだった。
Pentaxは中途半端な数字を持つ焦点距離のレンズを造るのが好きなのだろう。その証拠に現行でもAPS-C用で21mmなる焦点距離のレンズがあったり、35mm判としては31mmだったり77mmだったり・・・。
そして皆さん!。仮にフィルムの対角線の長さが標準レンズだと定義した場合、現在ではセンサーの対角線の長さがそれに当たる。するとどうでしょう!。APS-Cだとなんとっと28.7mmが標準レンズになるんですな!。我々は35mmレンズが換算で52mmになるのでそれを標準レンズとしていたが、そうじゃなく28mmレンズこそが標準レンズになる!。
ここでようやく28mmレンズをAPS-Cカメラで使った写真を掲載した、、、
28mmレンズについて語りたい
上記事に繋がるんですな!。
皆さん!、本記事を鵜呑みにするとAPS-Cで28mmレンズを使うと通ぶれるかもしれない!。こういう時は根拠があろうがなかろうが「言い切る」、これが大切。
「俺はセンサーの対角線の長さの焦点距離に近い値でないと標準レンズとして認めない!。APS-Cで35mmレンズ?、何を言っているんだい。換算した焦点距離長過ぎでしょ!。APS-Cの標準レンズは28mmである!」
そう断言してしまえば誰も文句を言えないでしょう?。そしてそこまで頑固な人だったら何を言っても無駄だ・・・、きっと周囲はそう感じる筈で、それこそ「通」でしょ!?。「変な人」って思われた方が世の中、得だって!。但し、それを他人に強要すると「ウザったい!」と言われるし、皆に「こんな馬鹿を相手にしちゃいけない」と心の中で思われるので注意せねばならない。
ふと思う。手頃なAPS-C用標準レンズ、Sigmaの30mmF1.4ってやっぱりいいんじゃね?。対角線の長さから1.7mm長いけれどこれくらいなら許容出来るでしょう。しかもこのレンズ、知らない間にFujifilm用のも販売していて、サイズ的にX-Eシリーズにはマッチしないと思うが、X-ProシリーズかX-Tシリーズに付けるといいんじゃね?。35mm判に換算すると45mmF2相当でしょう?。おいおい!、Planar 45mmF2と同じじゃねえか!。
今後、私がFujifilmのカメラを手にする確率はほぼゼロに等しいが、万が一、OM SYSTEMがぽしゃったら・・・、きっと現行ならX-T4かな?、それにSigma 30mmF1.4を装着して夜散歩しているだろう。Sigmaの30mmF1.4が付いたX-T4、想像して御覧なさいな!。無茶苦茶カッコ良くねえか?。
では我々は焦点距離の差を理解出来るか?。APS-Cカメラでは28mmレンズは換算42mm、30mmレンズが45mm、35mmレンズが52mm相当となる。我々はこの違いを明確に語れるか?。
Contax G用のPlanar 45mmF2、このレンズをContax G1、G2で使用していた頃、仕上がりを見ると「やっぱり画角が広いな」と感じる時があった。しかしこれは5mmの差を感じたのではない。Contax G1、G2のファインダー視野率は90パーセントしかないので撮影時のイメージよりもほんのちょっと広く写ってしまう。これで勘違いしちゃう。実際には人間の目はお馬鹿さんだから45mmと50mmの画角、パースペクティブの違いなんて理解出来ない。
ここで再び伏線を張った記事を・・・。
28mmレンズを28mmレンズとして夜散歩 その2
ここで撮影中は画角の広さやパースペクティブのせいでいちいち被写体にガンガン近付かないとイメージした写真に仕上がらないと書いているのに、実際に仕上がった写真を見ると己のの目が馬鹿だから28mmレンズで撮ったのに描写があまりにも素直だから35mmレンズで撮ったのか?、と思っちまうと書いている。
そう!、要はそういう事である!。APS-Cカメラでも35mm判カメラでも28mmレンズと35mmレンズを使い分けるとこの7mmの差は非常に大きい。しかし写真だけを見ると違いが判らない。
40mmが近頃持て囃される理由は?。
「35mmだと広過ぎて50mmだと狭過ぎる」
こんな当たり前の理由であろう。だから恐らく撮影中は35mm、40mm、50mm、我々はこの違いを肌で感じられる筈。しかし写真だけを見れば誰も「おっ!、これは標準レンズっぽいけれどもしかして40mmくらいか?」なんて言える人なんていねえって!。
これは中望遠レンズとしてAPS-Cカメラで50mmレンズを使う時も同じ。換算75mmとなり、35mm判で一般的な85mmレンズと10mmの差がある。これは撮影していてすぐに理解出来る。お散歩写真で75mmと言う画角は少々使い辛い。しかし35mm判カメラで85mmレンズを付けているよりも遥かに構図を決めやすい。
要は偉そうに、、、
「40mmの画角や描写が好きなんだよね」
などと通ぶって発言していても実際にはそんな事、あんまり判っていない。ホント、通ぶっているだけ!。撮影中になんとなく感覚的に馴染んでいるだけに過ぎない。
しかしその感覚は大切だ。パーソナルスペースと言う言葉があるでしょう?。他人がどの程度近寄ってくるとストレスを感じるか?。それとは異なる感覚なのだが、カメラマンと風景との間にも個々に「己にとって心地よい距離」、この手の感覚が働いている気がしてならない。持って生まれたセンスと言うよりも多くは経験によるものだろう。だから撮影中はAPS-Cなら28mm、30mm、35mmの違い、35mm判ならば40mm、45mm、50mm、55mmの違いをなんとなく感じている筈なんだ。
だから(35mm判の)40mmが「なんとなく」自分にマッチする人がいてもおかしくはない。上述の通り、「35mmだと広い、50mmだと狭い、あ~、その中間のレンズがあったらなぁ~」、そうストレスを感じていたカメラマンもいるに違いない。
しかし「流行る」ってのはおかしい。40mmレンズ、かつてはパンケーキレンズとして流行した時期があったそうな。小さくて軽い、ボディキャップ代わりに装着出来る、そんな理由で一部で持て囃された。実は私もフィルム時代、smc PENTAX-M 40mmF2.8と言うパンケーキレンズを所持していた。
理由は40mmだからじゃないんだ。パンケーキだから持っていた。パンケーキだから流行った。でも結局、パンケーキだの40mmと言う焦点距離だの関係なく、F2.8と言う暗いF値に魅力感じなくなり、全く使わなくなった。当時、CanonのFD 35mmF2S.C.C.と言うレンズも所持しており、1段明るかったし、その描写たるや最高のレンズと言っても良い程だった。それと比較すると40mmF2.8なんて糞ですよ、糞!。
またこれが3群4枚のテッサータイプ、もしくは3群5枚のヘリアータイプだったら歴史的な観点で今も尚、名レンズとして君臨していたかも知れない。しかしこのレンズは4群5枚。後群最後に余計な1枚が加わっている。テッサーから1枚加わっているので描写力は確かだろう。しかし結局、テッサーでもないしヘリアーでもないレンズでしかなく、パンケーキレンズとして一部のマニアに好まれただけですぐに廃れた。
どうやら今の40mmレンズの流行はパンケーキとは関係ないらしい。純粋に40mmと言う焦点距離に対してカメラマンが「最高じゃん!」と言っているようだ。40mmが丁度良い、これは非常に理解出来る。と言うのも、、、
m4/3カメラで夜散歩している時、17mm(換算34mm)だと思い描いた構図で撮ろうとすると被写体に寄ってかなくちゃならずスンゲェ面倒臭い。しかもOlympus OM-D E-M1markIIはワーキングディスタンスが短くなればなる程、手ブレ補正の効果が薄れてくるので、なるべく離れたい。しかし25mm(換算50mm)だと路地散策していると画角が狭く万能ではない。
「そうだ!、Lumixに20mmF1.7ってレンズがあるじゃん!。換算40mmで開放もF1.7と明るい。しかもI型は中古市場では投げ売り状態!」
このレンズ、機構上の問題とかでAF-Cが使えないのが難点であるが、お散歩写真にAF-Cなんて100パーセント使わないので近々手に入れようと思っている。少なくとも夜散歩ではメインレンズになってくると思うし、今後のネタとなるのだが、先日、地方の古い街並みをパチリしてきた。
その日はSony α7IIに28mmと50mmレンズのツープラトンで挑んだのだが、古い街並み、重要文化財になっている家屋は全体を撮りたいでしょう?。当然50mmでは無理。そこで28mmの出番となるのだが28mmだと今度は広過ぎるし、どうしても若干カメラが上を向くので(地面と平行に構えると地面が多く写ってしまう)、大嫌いな広角特有のパースが付く。
「しまったぁ~、建物写真を撮るのなら35mmレンズを持ってくるんだった!」
と大後悔・・・。でもカメラをE-M1markIIに、そしてレンズを20mmF1.7(換算40mm)にすればその他のレンズが不要なんですな!。カメラバッグすら持たずに古い街を散策出来る!。古い建物全体を写す、そんな役割ならば20mmレンズは17mmレンズ(換算34mm)の代わりになるし、25mmレンズ(換算50mm)の代替にはならないものの、工夫すれば25mmレンズらしいカッチリした写真を撮れるのだから。
だから40mmと言う焦点距離のレンズに需要があるのは非常に理解出来る。しか~し!。
突然40mmの焦点距離のレンズが流行り出すなんてあり得ない。流行には仕掛け人がいる。メーカーも売れないレンズは造らない。そもそもはユーザーの声からだろうが、これを流行らせるのはユーザーではなくあくまでもメーカー側だって!(もしくはメーカーと懇意なプロな人)。
RicohがGR IIIxで換算40mmの風景コピー機を造った。これがスタートなのか、もしくは各メーカー、これまでは40mmレンズはパンケーキレンズとして造られF値は暗くても構わない、そんな風潮を打破し、F2以下のレンズを作り出したでしょう?。Nikonは40mmF2、Sigmaは40mmF1.4(Lマウント、Sony Eマウント)、Cosinaに至っては40mmF1.2(Sony Eマウント)なる超大口径モデルがある。GR IIIxも含め、そりゃぁマニアは飛びつくわな。
Nikonの40mmF2はいわゆる撒き餌レンズの部類に入るだろう。お値段的には非常に魅力的。だからこのレンズが一般に売れるのは何となく判る。しかもZマウントはAPS-Cでも使えるのでZ fcやZ50だと60mm相当、ちょっと長めの標準レンズとして使えるし、APS-Cで使用すれば1/3倍までは行かないまでもちょっとしたマクロレンズの代わりにもなる。
しかしCosinaとSigmaのF1.2~F1.4の40mmレンズはとてもじゃないが一般の人は買えない。一般が買わないのに流行する筈がないではないか!。結局、「通」、もしくは「通ぶりたい人」が使っているに過ぎない。RicohのGR IIIxでも同じ。ズームが出来ないコンデジなんて普通の人は買わないって。
SigmaのDP1(換算28mm単焦点)、DP2(換算40mm単焦点)だって流行らなかったでしょう?。この2機種もマニアが買っただけ。しかもDPシリーズはQuattroになってから見るも無残なボディデザインになり、誰も見向きもしない。一時期、あるプロカメラマンがせっせと布教活動をしていたようだが「Sigmaから幾ら貰ってんの?」と疑いたくなる程。
Pentaxの43mmF1.9は意外とお買い得ではある。しかしこのレンズを使いたいだけでPentax K-1は買わないでしょう?。買えるのはマニアだけ!。
PentaxのAFレンズを動かせる電子接点付きアダプターが発売され、各社のミラーレスカメラで使えるようになった。これは朗報ではあるが、そもそもPentaxのAFレンズを複数所持していないとアダプターだけで6万円ですぜ!。これもペンタキシアン残党以外誰も買わないでしょう。
FA28mmF2.8ALとFA50mmF1.4、そしてTamronとSigmaも70-300mmF4-5.6は手元に残しているが、仮にTmaronとSigmaのレンズでもAFが使えたとしてもこの4本だけの為に6万円はケチケチ星人としては却下。DFA100mmF2.8マクロも残していれば考えたけれど・・・。
仮にこのAFアダプターを手に入れたとしても私ならFA43mmF1.9は買わないな。買うのならDA55mmF1.4だ。このレンズはAPS-C用ではあるが、35mm判センサーでケラレなく使える。
仮にこのAFアダプターを手に入れたとしても私ならFA43mmF1.9は買わないな。買うのならDA55mmF1.4だ。このレンズはAPS-C用ではあるが、35mm判センサーでケラレなく使える。
あれっ?、APS-Cに力を入れているFujifilmには換算40mmレンズってないのか?。嗚呼~、Fujifilmが用意しているのは焦点距離優先ではなくパンケーキ優先なんだな。換算41mm相当のXF27mmF2.8。小さいが正義、パンケーキだから買う、そんな人がいるかもしれないが、描写云々、使い勝手となるとボケ具合はF4レベルでしょう?。これってm4/3の20mmF1.7よりもボケないって事ですぜ!。素直に換算35mmになってくれるXF23mmF2、さらには奮発してXF23mmF1.4を買った方が幸福になれる確率は遥かに高い。
流行とは掛け離れた位置にいるFujifilmが換算40mmをパンケーキレンズに設定したのは間違いではない気がしている。恐らく換算40mmは風景を撮ると言うよりもスナップ系のレンズ、そんな位置付けなのではなかろうか?。
小型のX-EシリーズやX-S10に装着すれば目立ちにくいし、ボディ、レンズ共に軽いから機動力もある。だから人物が入り込むようなスナップ写真に適している。そうなると換算35mmよりも無理に寄らなくて済むし、かつ換算50mmよりも広い範囲を撮れるし、被写界深度も深いのでスナップには最適なレンズだ。
と言う事で(換算で)40mmレンズ、特に流行っているとは感じない。一部のマニアがそういう焦点距離を好む、それだけの話と考えるべきだろう。
しかし上述の通り、先日私が体験した28mmレンズだとパースが付き過ぎて家屋全体をかっちりした構図で撮れない事象を踏まえ、シチュエーションによっては非常に使い易い焦点距離だと思う。下町好き、路地を常に狭い方、狭い方へと進んでしまう習性を持っている人にとってはGet Itな焦点距離だと思う。
私はケチケチ星人なので敢えて35mm判の40mmレンズを買う事はないが、m4/3のLumix 20mmF1.7、これは持っていて損はない、そう確信している次第だ。廃墟の屋内とかだと15mmF1.7か17mmF1.8の方が適しているとは思うが、1本のレンズだけでどうにかしたいとなると15mmでもなく17mmでもなくはたまた25mmでもなく20mmだと思うんだな。
さて結論だ。
「40mmが流行っているとは言い難い。『通』もしくは『通を気取りたい人』は単に他人があまり使っていない機材を使用して『オレって違いが判るぜ!』とニンマリしたいだけで、それを人に伝えたくてしょ~がない。換算28mmに固執していたRicohのGRが換算40mmのGR IIIxを造った、この話を利用しないでどうする!、便乗して『これからは40mmだよ!』と言い放っているだけ」
と言う事。少々嫌味っぽいが、本物の「通」はこんな嫌味如きではくじけない。根拠があろうがなかろうが40mmが最高だ!、と信じている人は強いんだ!。この嫌味にムカッとくるタイプは「通を気取りたい人」に過ぎない。「通」と「通を気取りたい人」とでは器の大きさが違うんだって!。
「通」は経験やセンスに培われており、「40mmいいよね!」と実際に肌で感じられる。私も何となく、、、
「35mmだと寄るのが面倒臭いし、50mmだと下町の狭い路地で構図するのがエライコッチャ、40mmくらいがいいんじゃね?」
と思っているタイプ。さすがに自分で「オレっち通なの!」なんて厚かましくて言い辛いが、GR IIIxが風景コピー機ではなくEVFを持つカメラだったらスゲェ欲しいかもしれない。そもそもSigmaのDP2、この風景コピー機にEVFが付いていたら最高に面白いカメラだったんじゃないかな~。
「通を気取っている人」、特に元々GRユーザーだったって人はGR IIIxを見て「あれ、RIcohが40mmを出したぜ!、ちょっと使ってみようかな」、40mmは彼らにとっては未知の世界な訳だ。そんな彼らが「40mmいいぜ!」なんて笑止千万!。あれだけ28mmが最高って言っていた奴がなんの朝令暮改?。敢えて28mmのGRシリーズをずっと手を出さず、満を持してGR IIIxを手に入れた人。これこそが本物の「通」じゃなかろうか?。
本日の写真はAPS-Cカメラに28mmレンズを使用して42mm相当として撮影した風景を掲載したい。この前はSony α6000での写真だったので今回はPentax K-5で撮影したものを用意した。
次の写真、10年前に撮影している。10年前はちょっと綺麗な廃屋だった。数年前に連れが近所に用事で出掛けた際、「まだあったよ!、そこそこ崩れている」と言っていた。Googleのストリートビューで確認したところ現存している。まぁ東京は数ヶ月でいきなり風景が変わるので何とも言えないが、恐らく今もあるんじゃないかな。六本木において結構たまげる廃屋だ。この写真だけだと単なるボロ屋だが、全体を見るとワクワクするぜ!。私には珍しく住所がバッチリ入っているのでこういう風景が好きな方は是非訪れて欲しい。
次の5枚はF2.8の開放とF3.5(若葉写真)、F4(Smileな植木鉢)で撮影した写真。少し離れると中途半端なボケだし、ガツンと寄ったり背景が遠い位置にあれば半段、1段絞ってもそこそこボケてくれる。
そしてガツンと寄らなくてもそこそこスナップ出来ちゃう距離感として・・・。
次の写真、元々28mmレンズだから24mmレンズ(換算36mm相当)よりもパースは素直なので私個人はあんまりこういう切り取り方は好きではないが、人によってはオッケーかもしれない。
ラスト、当然50mmレンズで狙うようなカッチリ風景も十分に撮影出来る。50mmレンズより一歩前に寄るだけで良い。
う~ん、今日は10枚掲載しているが、いやぁ、毎度の事ながらの手前味噌、良い写真が仰山あるんですなぁ。近々また紹介したい。

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コメント
銀四郎お父さん | URL | -
誰の話だ?
ブログを紹介していただきありがとうございます。それもリンクまで入っているではありませんか・・・
「誰も使わないような焦点距離や中途半端な焦点距離のレンズを使っていると周囲に漏らした方が通っぽく見える」→誰の話なんですかねぇ。結構、俺に当てはまってます(笑)
俺の場合周囲には漏らさないのですが、「誰も使わないような焦点距離や中途半端な焦点距離のレンズを使っていると良い写真が撮れるかもと期待してつい買ってしまう」ってのだとまったく自分の話になってしまいます。
結局のところ、40mmの流行もメーカー主導やそれにのっかっている一部の仕掛け人が気に入らないだけで、本当は欲しいのかもとこの記事で気が付きましたよ。
今回の写真も素敵です。
1枚目はもちろんおしゃれでかっこいいのですが、5.8.10枚目が特に気に入りました。
( 2022年06月11日 23:13 )
BigDaddy | URL | -
> 銀四郎お父さん
いえいえ、こちらこそ勝手にネタとして使わせて頂きました!。
元々、銀四郎お父さんの28mmレンズの記事を見て、そちらにコメントした通り、すぐに二部作、APS-Cの28mmと35mm判での28mmネタを書き上げ、さらに「40mmが流行っているらしい」、この言葉を拝見して、これはちょいとアカデミックにかつ機材優先カメラマンへのアンチテーゼネタが作れるじゃないか!、と今回のネタになり、三部作って事になりました(笑)。
ぶっちゃけ写真に加え機材にはまっている人って多かれ少なかれ通ぶっていて、私もそうですし、人間誰しも承認欲求ってもんがあるんですよね(笑)。でも私自身がこうありたいなと感じているのは「必要に迫られた結果、人と違う事になった」なんですよね。「40mmが流行っているからオレも使ってみよう」、これは嫌なんですよ。むしろ流行っているのならあまのじゃくな人間として使わない方を選びたいところです。
ただ、Lumixの20mmF1.7、これはまじに欲しいんですよ~。本文の通り、17mmだと被写体に寄っていかなくちゃならないので超~面倒臭いし、25mmだと狭い路地だと後ろに下がれず撮れない風景が出てくるんですよね。だから「40mmが流行っているらしい」、この言葉に敏感になり機材ありきの人達への批判ネタにしたんですよ。「40mmが流行っているそうだ、どんな絵になるのだろう、興味あるから買おう!」、機材マニアが40mmの特徴を理解出来ないなんてこれまた笑止千万であり、「40mmの良さを理解出来ていない奴が買うな!」と言いたくなっちまうんですなぁ(笑)。
まぁ他所様がどんな機材を使おうが知ったこっちゃありませんが、それを言っちゃネタなんて出来ず、仮想敵国みたいのを作らないとならんのです(笑)。人って比較対象があると何事でも頭に入りやすいですし、ブログなんて注目されてナンボですから炎上商法とはちょっと違いますし、己に嘘は吐きませんが、主流(流行でも良いでしょう)をけなしまくる事が最適なんですよね(笑)。なんたってかつてグチャグチャにSonyをけなしまくっていた私は今はSonyユーザーですから(笑)。
写真、お褒め頂きありがとうございます。換算42mmだったら別に50mmでもほぼ同じような写真になりますが、本文の通り、撮影中は確実に42mmと50mmの違いを理解して使っているんですよね。
( 2022年06月12日 00:34 )
sk | URL | -
40mmレンズで昔から思うことがあったので、コメント失礼します。
センサーサイズによらず、換算40mmレンズはなぜか各社パンケーキレンズを作りがちなんですよね。
CANONのEF40mm/F2.8、EF-S 28mmF2.8、fujiの27mm/F2.8、パナの20mm/f.17などなど
pentaxのビスケットみたいなレンズも40mmでしたね。
これって、この焦点距離が一番レンズを薄く作れるみたいな技術的な理由なんでしょうか。
それとも、40mm使う人はスナップに使うんで軽いのが優先だろう みたいな考えなんですかね。
40mmという画角は好きなんですが、パンケーキレンズばかりでf1.4みたいな本格的なレンズがないのが不満で、昔から不思議に思ってました。
( 2022年06月13日 19:21 )
BigDaddy | URL | -
> sk さん
コメントありがとうございます。
Petnaxのビスケットはホント薄かったですよね。私はあれを「煎餅レンズ」と呼んでいました(笑)。
正しいかは不明ですが、以前、レンズをコンパクト化する場合、カメラのフランジバックの同じ長さの焦点距離になるって聞いた事があります。ちょっと調べたのですが、良く判らんです(笑)。各社一眼レフのフランジバックを調べたところ40~47mmでしたので偶然ではない気がしますねぇ。
元々テッサー3群4枚タイプが元祖ですから元々コンパクトに作れる筈で、そしてご想像のように一番薄く作れるのが40~45mmくらいだったのではないか?、恐らく50mmとか60mmも作れたのでしょうが、ここは差別化、小さく出来る~スナップレンズと言う事で多少広角側に寄せたのではないでしょうかね。と私も勝手に想像しています(笑)。
またテッサータイプのレンズは大口径化が難しい、これはフィルム時代から言われており、小型化含め、F2.8開放が妥当だったのかも知れませんよね。
35mm判対応となると35mmF2ですらそこそこ大きくなるので40mmF1.4となるとSigmaのは馬鹿でかいレンズになってしまい、さほど需要が見込めないのでしょうね。35mmF2スペックだとミラーレス用だと多少長くなるでしょうが、そんなに大きくならない筈で、Nikonのように40mmF2もそうですから、F2スペック良いと思うんですけど、何しろ近頃は開放でもカリカリじゃないと駄目と言うアホなユーザーが多いのでメーカーも大きく造るしかないんじゃないかと・・・。50mmF1.4とかもそうですが、開放描写が甘くても良いのなら軽量小型化なんて楽勝なんでしょうけどね。
( 2022年06月13日 22:50 )
tsunomagari | URL | mQop/nM.
40mm 愛用者?
すっかり、ご無沙汰している間に何やら楽しげな記事を書かれていらっしゃいますね(笑)
何故40mmを買ったか理由は覚えていないのですが、多分、MFに凝ってる時期にコシナのフォクトレンダー ULTRON 40mm F2 SL が安かったからだった気がします。
使ってみると仰る通り、35mm より狭くて、50mmよりも広い僕には打ってつけのレンズです。
でも、50mmよりも35mmに近いんですよ。それで興味を持ったのが、smc PENTAX-FA43mmF1.9なんですが、これまた仰る通り、この為だけにK-1を買うか問題とバランスの悪さで見送りました。
今回の一時帰国でZの28mmと40mmを買おうかなと思っていましたが、帰省費用が思いのほか、かかってしまったので、購入は次回以降ですね。
28mm一本で135とAPS-C運用でもいいかなと思いますが、F2.8とF2の差があるので、2本買っちゃうと思います。
コシナのフォクトレンダーだと40mm、58mmの組み合わせになるので良い感じなんですよね。
そう言えば、SONYにマウント変更を検討していた時に欲しかったのが、Batis 2/40 CFです。
軍資金があれば、今でも欲しいですが、やっぱり価格が高いのと今は写欲が低下してるので、やっぱり購入対象は、Zの40mm F2でしょうね。
そう言えば、今回の帰国で、E-M5 MarkⅡと共にLumix 20mmF1.7は次女に譲りました。
フジツボフードがマッチして本当に良いレンズでした。
( 2022年06月17日 18:38 [Edit] )
BigDaddy | URL | -
> tsunomagari さん
そう言えばCosinaって一時期、安かったですよね。APO-LANTHAの90mmがいいなぁと思っていた時期ありました。でも今は全ラインナップ、値上げと言うか高級化しちゃってケチケチ星人には高嶺の花になっちまいましたねぇ。
40mmは35mmに近い、それが良いんだと思います。建物写真なんかは35mmの方が良いかなとは思うのですが、35mmレンズだけで何でもかんでも撮るとなるとやっぱり面倒で、多少工夫すれば50mmっぽくなる、そこがポイントかなと思っています。
PentaxのK-1って大きくし過ぎちゃいましたね。小型のレンズが全部不格好ですもん。ミニK-1を造れる資金はなさそうですし、今後は販売経路も買えるようですから、完全にマニア向けのブランドになっちゃいましたね。まぁNikonもCanonも一眼レフを止めるのですから、孤高の存在として残るべきだとは思いますけど。
Zの28mmはF2.8なんですね。う~ん、F2だったら魅力あったなぁ。まぁF2になったらS lineシリーズになっちゃうでしょうから一気に10万くらいしそうですけどね(笑)。NikonはS line以外の庶民が買えるレンズをCanonに先行してどれだけ出せるかでしょうかね。
Canonは将来的に視線入力が下位モデルまで下りてきたらかなり興味あるシステムになると思いますが、Sonyにどっぷり浸かっちゃった人がNikonに戻るのは結構厳しい気がしていて、とにかくCanonより早くレンズラインナップを完成させないと大変そうです。TamronがようやくZマウントを作るらしいですからそれに期待ってのもあるのでしょうか?。
E-M5markIIに20mmF1.7、今後は娘さんが良い写真を撮られるのですね。
( 2022年06月18日 00:11 )
ハッセルぶらっと | URL | b/3v8zPU
以前 SONYのα7ⅡにフォクトレンダーNOKTON40mmを付けたら ちょっと広めの標準レンズとして非常に使いやすかったことを記憶しています。
単焦点レンズでは、この手のAFレンズが少ないと思いますが、メーカーは良さが分からないのですかね。
( 2022年06月19日 09:55 [Edit] )
BigDaddy | URL | -
Re: タイトルなし
確かブログでも使われていましたよね。F1.4、F1.2でしたっけ?。本文にも書いていますが、狭い道が好きな場合、50mmよりも40mmの方が断然使い易いですし、35mmだと寄るのが面倒臭い(笑)、そんな時の最高の焦点距離かも知れません。pentax645用の45mmF2.8はα7IIに付けると50mmとあんまり違いが判らないので、40mm~43mm、これが絶妙なんだと思います。
( 2022年06月20日 23:15 )
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