2019年08月05日 00:00

Sony α7II, Canon FL50mmF1.4II
Canon FL50mmF1.4II、数年前にジャンク屋さんで2千円くらいで買った気がする。最短撮影距離が60センチと若干眺めであるが、手持ちのオールドレンズの中で一番オールドレンズらしい描写をするお気に入りのレンズである。
ところがひょんな事からもう1本、FL50mmF1.4IIを手に入れちゃった。今日はそのお話を・・・。
ところがひょんな事からもう1本、FL50mmF1.4IIを手に入れちゃった。今日はそのお話を・・・。
とその前に・・・。
数日前、スゲェ爺さんを見たぞ!。
その日、母親が天ぷらそばを食べたいと言うので近所のそば屋さんを訪れ、その後、コーヒーでも飲もうかと駅前のちょっと小洒落た喫茶店に入った時の事。
少し離れた席で説明書を見ながらせっせと一眼レフデザインのカメラの設定をして、ファインダーを覗いては首を傾げてを繰り返す爺さんがいた。
なんとそのカメラ!。どこから見ても「Leica SL」!!!。
いあぁ、Leica SLなんかに興味が無いからお店でも見た事が無かったカメラ、なんとうちの最寄り駅の喫茶店でどこぞの爺さんがいじっていた!。
その爺さんの出で立ち、極普通の下町の爺さん、決してお洒落でないし、服に金を掛けているとは到底思えない。こう言っちゃ申し訳ないが、ただのそこらの庶民爺さん。それがLeica SLだよ!。
箱とか無かったので、新宿のマップカメラで中古のLeica SLと単焦点レンズのセットを買ってその足で地元に戻り喫茶店って各種設定をしている、そう推測出来る。
中古でもレンズも買っているのだから100万円でしょう?。うーん、この爺さん、宝くじとか競馬で大金を当てたか!?。
それにしても地元に戻ってきたのなら自宅で各種設定をすれば良いじゃないの。これって喫茶店に入って超高価なLeicaカメラの設定をしている様を皆に見せたいだけ?。
仮に自慢したかったとしてもうちの近所でLeica SLの凄さを知っている人間なんていないぜ!。それと自慢するのならカッチョ悪かったぞ。何かの設定が上手く行かないのだろうな。とにかくファインダーを覗いては説明書を見る、それが続いていた。ちなみに装着しているレンズのレンズキャップははまったままだった。
って事は???。えっ、Leica SLを買うくらいの人間がそんな初歩的なミスを犯すか???。
いやぁ、今時そんな馬鹿はいないでしょう・・・。でも仕草はまさにそんな感じだった。ちょうど我々がコーヒーを飲みえて喫茶店を出るところだったので、その後どうなったか判らないが、この爺さんの様、ずっと見ていたかったなぁ。
では本題へ。
先ずはCanonレンズだからしていつものリンク。
Canon Museum - FL50mmF1.4
Canon Museum - FL50mmF1.4 I型
Canon Museum - FL50mmF1.4 II型
なんとFL50mmF1.4は3本存在する。しかも初代の無印50mmF1.4は4群6枚!、これは九分九厘左右対称ダブルガウスだろう。へぇ、4群6枚のダブルガウスはF1.8モデルしかないと思っていたが(Nikonも50mmF2は4群6枚だがF1.4は変形ダブルガウス)、1965年の50mmF1.4に4群6枚があったんだ!。知らなかった。
1年半販売されていたようなので探せば見つけられる筈。そしてFLレンズはF1.2モデル以外はプレミアがついておらず、運が良ければ3千円も出せば4群6枚ダブルガウスのFL50mmF1.4を手に入れられる。うーん、相当欲しかったりする。今度探そう!。
そしてI型となって5群6枚になり(前群2枚目3枚目のレンズが貼り合わせでなく独立した為5群となった)、本レンズのII型が1枚増え6群7枚の一般的な変形ダブルガウスになっている。
このレンズをAPS-CのSony α6000で使った際のレビューは以下。
古くても50mmF1.4!- Canon FL50mmF1.4 II 購入の経緯
古くても50mmF1.4!- Canon FL50mmF1.4 IIをAPS-Cで使う
α6000で使用すると画角が75mm相当、被写界深度がF2相当、そして明るさF1.4の中望遠レンズになってくれる。F1.4の開放ではそりゃぁ光は美しい程に滲む。しかし今見ても意外と周辺部まで輪郭があったりするし、フィルム時代の広角レンズをAPS-C2400万画素センサー搭載カメラで使うとコマ収差だったか非点収差だったかが目立って周辺部は良好な画質を保てなかったりするが、50mmレンズともなるとその辺の収差は気にしなくても良いからAPS-Cセンサーで良い絵が出てくる。
これはFL50mmF1.4IIだけでなく他の手持ちのフィルム時代の50mmF1.4の全てに言えるのであるが、やはりうちにあるレンズで恐らく一番古いものだから、そりゃぁお気に入りレンズになるさ!。
さて今回入手したFL50mmF1.4II、レンズ全面にちゃんと「II」と記されている。そして最初に入手した方はこの「II」の文字が入っていない。
だったらそれは無印かI型かでは?。いや、色々と調べた限り、最初のもII型。どうやらFL50mmF1.4II型には「II」の文字が入っているのと無いのが存在するらしい。
FLレンズをコンプリートするつもりはないので「II」の文字が入っているのが欲しい!、と思った訳じゃない。このレンズ、別のレンズを買ったらおまけで只同然の値でやって来たんだ。なんだっけなぁ、だいぶ前の話なので忘れちゃった。NewFD100mmF2.8だったかNewFD50mmF1.4のおまけだったか?。
いずれにせよ「おまけ」。だからどうせカビだのクモリだの盛大に出ているんだろうなと思ったら!・・・。
カビはチョコチョコとあったものの、クモリはなく、ピントリングの粘りも完璧!。1本目のFL50mmF1.4IIはピントリングに難があってグリスの劣化なのだろう、全体的に激オモで一部だけスカスカになる個体だった。これが撮影中、結構気になっていた。でも2本目のこれは気持ち良く回ってくれストレスを感じない。
勿論これにちゃんとした値が付いていたらわざわざ同じレンズを買うのはケチケチ星人として決して有り得ないが、ほぼ只なのだから、これはこれでゲットして良かったんじゃないかと思っている。
では画質を見て頂こうか。
そうそう、1本目と2本目を比較する、そんな馬鹿馬鹿しい作業は一切していない。中華製のレンズだったら個体差があってもおかしくはないが、1960年代とは言え、日本製のレンズである。写りに違いなんてある訳が無い。経年劣化の個体差?、カビなどの影響を撮り比べ?、いやいや、そういう話は私よりももっとマニアックな人に任せましょう!。
とにかくびっくりしたのは周辺光量だ。ご覧頂きたい。現像はLightroomのデフォルト。
数日前、スゲェ爺さんを見たぞ!。
その日、母親が天ぷらそばを食べたいと言うので近所のそば屋さんを訪れ、その後、コーヒーでも飲もうかと駅前のちょっと小洒落た喫茶店に入った時の事。
少し離れた席で説明書を見ながらせっせと一眼レフデザインのカメラの設定をして、ファインダーを覗いては首を傾げてを繰り返す爺さんがいた。
なんとそのカメラ!。どこから見ても「Leica SL」!!!。
いあぁ、Leica SLなんかに興味が無いからお店でも見た事が無かったカメラ、なんとうちの最寄り駅の喫茶店でどこぞの爺さんがいじっていた!。
その爺さんの出で立ち、極普通の下町の爺さん、決してお洒落でないし、服に金を掛けているとは到底思えない。こう言っちゃ申し訳ないが、ただのそこらの庶民爺さん。それがLeica SLだよ!。
箱とか無かったので、新宿のマップカメラで中古のLeica SLと単焦点レンズのセットを買ってその足で地元に戻り喫茶店って各種設定をしている、そう推測出来る。
中古でもレンズも買っているのだから100万円でしょう?。うーん、この爺さん、宝くじとか競馬で大金を当てたか!?。
それにしても地元に戻ってきたのなら自宅で各種設定をすれば良いじゃないの。これって喫茶店に入って超高価なLeicaカメラの設定をしている様を皆に見せたいだけ?。
仮に自慢したかったとしてもうちの近所でLeica SLの凄さを知っている人間なんていないぜ!。それと自慢するのならカッチョ悪かったぞ。何かの設定が上手く行かないのだろうな。とにかくファインダーを覗いては説明書を見る、それが続いていた。ちなみに装着しているレンズのレンズキャップははまったままだった。
って事は???。えっ、Leica SLを買うくらいの人間がそんな初歩的なミスを犯すか???。
いやぁ、今時そんな馬鹿はいないでしょう・・・。でも仕草はまさにそんな感じだった。ちょうど我々がコーヒーを飲みえて喫茶店を出るところだったので、その後どうなったか判らないが、この爺さんの様、ずっと見ていたかったなぁ。
では本題へ。
先ずはCanonレンズだからしていつものリンク。
Canon Museum - FL50mmF1.4
Canon Museum - FL50mmF1.4 I型
Canon Museum - FL50mmF1.4 II型
なんとFL50mmF1.4は3本存在する。しかも初代の無印50mmF1.4は4群6枚!、これは九分九厘左右対称ダブルガウスだろう。へぇ、4群6枚のダブルガウスはF1.8モデルしかないと思っていたが(Nikonも50mmF2は4群6枚だがF1.4は変形ダブルガウス)、1965年の50mmF1.4に4群6枚があったんだ!。知らなかった。
1年半販売されていたようなので探せば見つけられる筈。そしてFLレンズはF1.2モデル以外はプレミアがついておらず、運が良ければ3千円も出せば4群6枚ダブルガウスのFL50mmF1.4を手に入れられる。うーん、相当欲しかったりする。今度探そう!。
そしてI型となって5群6枚になり(前群2枚目3枚目のレンズが貼り合わせでなく独立した為5群となった)、本レンズのII型が1枚増え6群7枚の一般的な変形ダブルガウスになっている。
このレンズをAPS-CのSony α6000で使った際のレビューは以下。
古くても50mmF1.4!- Canon FL50mmF1.4 II 購入の経緯
古くても50mmF1.4!- Canon FL50mmF1.4 IIをAPS-Cで使う
α6000で使用すると画角が75mm相当、被写界深度がF2相当、そして明るさF1.4の中望遠レンズになってくれる。F1.4の開放ではそりゃぁ光は美しい程に滲む。しかし今見ても意外と周辺部まで輪郭があったりするし、フィルム時代の広角レンズをAPS-C2400万画素センサー搭載カメラで使うとコマ収差だったか非点収差だったかが目立って周辺部は良好な画質を保てなかったりするが、50mmレンズともなるとその辺の収差は気にしなくても良いからAPS-Cセンサーで良い絵が出てくる。
これはFL50mmF1.4IIだけでなく他の手持ちのフィルム時代の50mmF1.4の全てに言えるのであるが、やはりうちにあるレンズで恐らく一番古いものだから、そりゃぁお気に入りレンズになるさ!。
さて今回入手したFL50mmF1.4II、レンズ全面にちゃんと「II」と記されている。そして最初に入手した方はこの「II」の文字が入っていない。
だったらそれは無印かI型かでは?。いや、色々と調べた限り、最初のもII型。どうやらFL50mmF1.4II型には「II」の文字が入っているのと無いのが存在するらしい。
FLレンズをコンプリートするつもりはないので「II」の文字が入っているのが欲しい!、と思った訳じゃない。このレンズ、別のレンズを買ったらおまけで只同然の値でやって来たんだ。なんだっけなぁ、だいぶ前の話なので忘れちゃった。NewFD100mmF2.8だったかNewFD50mmF1.4のおまけだったか?。
いずれにせよ「おまけ」。だからどうせカビだのクモリだの盛大に出ているんだろうなと思ったら!・・・。
カビはチョコチョコとあったものの、クモリはなく、ピントリングの粘りも完璧!。1本目のFL50mmF1.4IIはピントリングに難があってグリスの劣化なのだろう、全体的に激オモで一部だけスカスカになる個体だった。これが撮影中、結構気になっていた。でも2本目のこれは気持ち良く回ってくれストレスを感じない。
勿論これにちゃんとした値が付いていたらわざわざ同じレンズを買うのはケチケチ星人として決して有り得ないが、ほぼ只なのだから、これはこれでゲットして良かったんじゃないかと思っている。
では画質を見て頂こうか。
そうそう、1本目と2本目を比較する、そんな馬鹿馬鹿しい作業は一切していない。中華製のレンズだったら個体差があってもおかしくはないが、1960年代とは言え、日本製のレンズである。写りに違いなんてある訳が無い。経年劣化の個体差?、カビなどの影響を撮り比べ?、いやいや、そういう話は私よりももっとマニアックな人に任せましょう!。
とにかくびっくりしたのは周辺光量だ。ご覧頂きたい。現像はLightroomのデフォルト。
F1.4 | F2 |
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![]() |
F2.8 | F4 |
![]() |
![]() |
F5.6 | F8 |
![]() |
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F1.4像にFD50mmF1.4のプロファイル | さらに周辺光量を+60に調整 |
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APS-Cセンサーのα6000で使っている時はそりゃぁ開放では周辺光量は不足するが、さほど目立つ訳でもなく、確かF2.8くらいまで絞れば問題なかった。しかしこれを135センサーで使うとF1.4とF2は丸でトイレンズのような光量落ち。周辺の光が中央とイコールになるにはF5.6まで絞る必要がある。
Canon NewFD50mmF1.4用のレンズプロファイル(海外の有志が作成したプロファイル)をセットしてもまだF2までは光量位置が目立ち、F1.4ではプロファイルをセットした後に(手動側の)周辺光量補正を+60にセットしないとならない。
とは言えそれで解消されるのだから気にしなくても良いし、風景によっては、そうだな、F2.8くらいの光量落ちなら補正をせずにそのままにしても面白いだろう。
では解像感は?。
幾ら50年前のレンズであってもF5.6、F8まで絞れば周辺まで解像する。そこで上写真のF1.4とF4の像の中央、左端、右端をご覧頂きたい。
Canon NewFD50mmF1.4用のレンズプロファイル(海外の有志が作成したプロファイル)をセットしてもまだF2までは光量位置が目立ち、F1.4ではプロファイルをセットした後に(手動側の)周辺光量補正を+60にセットしないとならない。
とは言えそれで解消されるのだから気にしなくても良いし、風景によっては、そうだな、F2.8くらいの光量落ちなら補正をせずにそのままにしても面白いだろう。
では解像感は?。
幾ら50年前のレンズであってもF5.6、F8まで絞れば周辺まで解像する。そこで上写真のF1.4とF4の像の中央、左端、右端をご覧頂きたい。
F1.4中央 | F4中央 |
![]() |
![]() |
F1.4左端 | F4左端 |
![]() |
![]() |
F1.4右端 | F4右端 |
![]() |
![]() |
開放像、中央は私好みの光の滲みを見られる。そして両端は意外や意外、中央よりは悪いものの輪郭はしっかりある。
最近、安価でそこそこの性能があると言う事で中華製のレンズが一部で流行っているが、その中でも安単レンズの周辺部の輪郭はほぼないと言って良い。トイレンズ風、オールドレンズ風、そう狙っている可能性もあるが、一定の解像力を望むのならば中華製でも高単、もしくは日本製のオールドレンズの使用をお勧めする。
そしてこの風景は3~400メートルくらい先かな?、それくらい遠い距離でもF4まで絞れば両端もほぼ完璧。しかも今回は割愛したがF2.8でもF4像に限りなく近い描写力を持っている。
比較的近い距離だとF1.4でも案外行けちゃう。次の写真(Lightroomで周辺光量補正済み)は5~6メートルくらい先を狙っていたと思う。
最近、安価でそこそこの性能があると言う事で中華製のレンズが一部で流行っているが、その中でも安単レンズの周辺部の輪郭はほぼないと言って良い。トイレンズ風、オールドレンズ風、そう狙っている可能性もあるが、一定の解像力を望むのならば中華製でも高単、もしくは日本製のオールドレンズの使用をお勧めする。
そしてこの風景は3~400メートルくらい先かな?、それくらい遠い距離でもF4まで絞れば両端もほぼ完璧。しかも今回は割愛したがF2.8でもF4像に限りなく近い描写力を持っている。
比較的近い距離だとF1.4でも案外行けちゃう。次の写真(Lightroomで周辺光量補正済み)は5~6メートルくらい先を狙っていたと思う。

F1.4左端 | F1.4右上隅 |
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勿論1段絞ってF2で撮影すれば、よりコントラストが付くので可能なら絞るべきだろうが、5メートル先程度の被写体ならば開放~F2でもさほど気にする必要は無いように感じる(逆光だと話は別だが)。
となるとα7IIクラスのカメラはISO1600までは等倍で鑑賞してもノイズで汚いとは思わないし、ボディ内手ブレ補正のお陰で50mmレンズだから1/4秒までは確実にぶれない。するとなんと!、EV0、夜の路地裏でも撮れちゃう。
結論。光の滲みが欲しい、そんな時は開放のF1.4を。周辺は無視して中央だけ解像させたい、ならばF2で十分。そして周辺部までしっかりとした描写を残したい、そう思えばF2.8から使え、あとは光の加減と被写界深度を考慮して絞り値を決定すれば良いだろう。
うん、FLレンズのデザインは好みではないが、やっぱりこのレンズの描写好きだわぁ。絞りによる写りの変化も少なく、癖が無く使い易いレンズだと思う。
となるとα7IIクラスのカメラはISO1600までは等倍で鑑賞してもノイズで汚いとは思わないし、ボディ内手ブレ補正のお陰で50mmレンズだから1/4秒までは確実にぶれない。するとなんと!、EV0、夜の路地裏でも撮れちゃう。
結論。光の滲みが欲しい、そんな時は開放のF1.4を。周辺は無視して中央だけ解像させたい、ならばF2で十分。そして周辺部までしっかりとした描写を残したい、そう思えばF2.8から使え、あとは光の加減と被写界深度を考慮して絞り値を決定すれば良いだろう。
うん、FLレンズのデザインは好みではないが、やっぱりこのレンズの描写好きだわぁ。絞りによる写りの変化も少なく、癖が無く使い易いレンズだと思う。

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