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RawTherapeeに新たに加わったデモザイク方式とコントラストマスク

2018年08月05日 00:00

妙なオブジェ

妙なオブジェ


Sony α6000, Nikon Series E36-72mmF3.5


※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



RawTherapeeは頻繁に新しい機能を実験的に導入している。今回加わったのがデモザイクの方式「AMaZE+VNG4」とシャープネスの「コントラストのしきい値(コントラストマスク)」だ。今日はこれについて・・・。

デモザイク方式、高感度で撮影された写真だけ、IGVもしくはLMMSEを使うと良いとされているくらいで、デフォルトの「AMaZE」でほとんどの写真で満足の行く結果を得られる。

今回加わったのがそのAMaZEにVNG4の要素を加えた方式との事。なんじゃいな、このVNG4ってのは?。確かに昔からVNG4と言う方式はあったが、一度も使った事がなかった。よって今回、この「AMaZE+VNG4」をしっかりと検証したい。

簡潔に言えば、高周波の部分をAMaZEが担当し、それ以外はVNG4になるそうで、要するに単なる面の部分を柔らかい描写(シャープノイズやテクスチャノイズの少ない)にしてくれるみたいだ。

さらに知らないうちにシャープネスの項目に「コントラストのしきい値」なるものが加わった。これはLightroomで言う「マスク」である。ハイパスフィルターと思えば良いだろう。つまり輪郭のある部分だけシャープを掛けたかったらこの値を少し上げれば良い。これはLightroomでも当たり前の作業であり、特に高感度ISOでシャープネスを掛けた際のノイズ対策になる。

これを書いているのは7月の頭。その時点で、この2つの新機能は安定版のVer5.4にはない。使用しているのはWindows64bit用の開発中のDev版5.4.477、もしくはLocalLab版の5.4.772で、開発バージョンのダウンロードは次のページで!。

/keybase/public/gaaned92/RTW64NightlyBuilds

どちらのバージョンもAMaGE+VNG4の他にRCD+VNG4とDCB+VNG4も加わっていて、それぞれ微妙に異なる。VNG4は輪郭、コントラストの無い部分のノイズを減らしてくれるようなので、いずれも使い道はあろう。

下の写真、これでAMaGEとAMaZE+VNG4との違いが判ると思う。ピント位置からアウトフォーカスする部分を300%に拡大した(要マウスクリック)。


2018-08-05-2-1

AMaZE(クリックで3倍像)
2018-08-05-2-2

AMaZE+VNG4(クリックで3倍像)
2018-08-05-2-3




明らかにAMaZE+VNG4の方がアウトフォーカス部分にシャープネスノイズが少ない。しかしこれは300%に拡大しているんだ。これを各自がどう感じるかである。

色々な写真で検証したが等倍で見ている分にはAMaZEもAMaZE+VNG4も目を凝らして交互に見ない限り、判別が付かない。となると一般的なA3ノビプリントや4Kテレビでの鑑賞においては全く意味がない筈。大画面の8Kテレビや1メートルくらいのプリントをしてようやく判る程度だと思う。

唯一使えると思ったのが・・・。

超高感度で撮影された写真、完璧な撮影時のミスにより2段も3段もアンダーになった写真を無理矢理適正露出まで明るくした写真、コピーフィルムのように著しくコントラストを上げた写真の3つ。しかしそれでもA3ノビプリント程度だとあまり変化を感じないと思う。

確実に効果が判るのはシャープネスに加わった「コントラストのしきい値」の方だ。Lightroomのシャープネスでマスクを使われる方はそれと全く同じ作法、そう考えられて良い。しかも効果はLightroomのそれと同等、もしくはそれ以上だと感じる。

またこのAMaZE+VNG4にはシャープネス項目とは別に「コントラストのしきい値」なるオプションがあるが、これは数字を上げれば、よりコントラストを検出しにくくするようで、「シャープネスのコントラストのしきい値」と併用する事で、面の部分がよりノイズの少ない状態にする事が可能のようだ(今回サンプルで掲載する写真はデモザイク側のしきい値はデフォルトの20にセットしている)。

次の写真をご覧頂きたい。


2018-08-05-3-1


シャープネスは強めに施した。

アンシャープマスク
 半径 0.80
 適用量 350

次の画像はRawTherapeeで「コントラストのしきい値」を35にした際のマスクされた状態を示している(マウスクリックで拡大される)。このマスク状態を知るにはRawTherapee画面上部のコントラストプレビューのボタンを押す。等倍表示後、任意の部分でプレビューボタンを押してマスク状態を見ながらしきい値を上下させる訳だ。


2018-08-05-3-2


ではコントラストマスクをしていない像とコントラストマスクを35にセットした像のピント部分とボケ部分の等倍切り出しをご覧頂こう。マウスクリックで1000x1000ピクセルの等倍となる。


ピント部分 コントラストマスク無し

2018-08-05-3-3


ピント部分 コントラストマスク35

2018-08-05-3-4


ボケ部分 コントラストマスク無し

2018-08-05-3-5


ボケ部分 コントラストマスク35

2018-08-05-3-6


ピント位置ではコントラストマスク無しでは花びらの面にもシャープが掛かっているが、マスク値35だと輪郭にだけシャープが掛かっているのが判ると思う。またボケ部分ではマスク無しでは全体がシャープネスノイズでザラザラしているが、マスクしたものはノイズが出ない。

但し、先のデモザイク方式が200%や300%拡大で初めて理解出来るのと同じで、これも等倍で見て判るようなもので、A3ノビプリントだとほとんど違いはないだろう。

しかし1:1の花のマクロ撮影や女性ポートレートで顔のドアップくらいになるとA3ノビでもシャープネスが輪郭だけに掛かるのか、面全体に掛かるのか判ると思う。

女性の睫毛や目にピントが来ていると無理にシャープネスを掛けてしまうと目じりの皺なんかも輪郭として判断されるかもしれず、「美しいものを馬鹿でかく撮り美しく仕上げたい」、そんな場合にはこのシャープネスのコントラストマスクは非常に使えるツールだ。

また超高感度域での写真もシャープネスを掛けると全体にノイズが乗ってしまうので欲しい輪郭部分だけにシャープネスを掛ける事が出来るので活用すべきツールだ。

トップ写真、ボディもしくはレンズに手振れ補正が付いていればISO800くらいで撮れるが、そうじゃないから感度が2500まで上がっている。α6000のISO2500は軽くノイズリダクションを掛けるだけで十分に等倍鑑賞にも堪えられるが、今回はカラーノイズだけ取り去っただけ。輝度ノイズは残している。

この写真、残念ながらちょいとピントが甘い。A4プリントだと何とかなりそうだが、ノイズリダクションを掛けるとさらにぼやけるのでA3ノビだと微妙・・・。そこでシャープネスをガンガンに掛けたい!。

アンシャープマスク
 半径1.00
 適用量300

マイクロコントラスト
 適用量60

をセットしている。しかしそれだと輪郭だけでなく面にもシャープやコントラスト付くので結局ノイズリダクションを掛けないととてもじゃないが見られない写真になってしまう。つまり堂々巡り。超高感度でピントの怪しい写真の扱いは非常に大変なんだ。

しかしアンシャープマスクのコントラストのしきい値を100、マイクロコントラストのしきい値を60にセットすると、輪郭だけにシャープネスが掛かるので、等倍表示すると輝度ノイズは見えるが、それ以上の劣化は全くしていない。A3ノビプリントなら輝度ノイズを消さなくても十分な絵になってくれる。

そして仕上がりは同じマスク機能があるのに何故かLightoromよりも良い!。


トップ写真の部分切り出し(クリックで1000x1000ピクセル)

2018-08-05-1-2


今回は面倒で掲載しないが、m4/3センサー搭載カメラで撮影された超高感度の写真ではより一層、これらは機能してくれる。何しろOlympus E-M1でISO3200を使った写真、カラーノイズだけ除去し、輝度ノイズを一切取り除かなくてもAMaZE+VNG4、これにシャープネスやマイクロコントラストのコントラストのしきい値を設定するだけで私が撮るような風景ならば等倍鑑賞にもギリギリ堪えられる絵に持っていけるんだ。

超高感度域を多用する、m4/3ユーザー、そんなカメラマンは是非とも最新のRawTherapee(開発版)を試されるべきだ。ものによってはLightroomよりもシャープに、そしてノイズレスに仕上がってくれる。

しかもこれは現行のm4/3よりも高感度域が弱いかもしれない、2世代以上前のAPS-Cセンサーで撮影された写真にも非常にマッチする。手持ちの写真ならば晴天番長でしかないPentax K20DやPentax K-7の写真に有効だ。


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コメント

  1. tsunomagari | URL | -

    トップのオブジェは、スマホで拝見した時は特に気にならなかったんですが、PCで見ると不思議ですね。
    人間の目(脳)が鹿の体を補完して見せるんですね。
    諸事情で自宅のモニターを処分しちゃったんですが、やっぱり小さな画面で写真を見てちゃいけません。

  2. BigDaddy | URL | -

    > tsunomagari さん

    最近テレビで良くやっていますが人の脳って「判らない」ってのが一番ストレスがたまるようで、それで常に何かに見立てる仕組みになっているみたいですね。逆三角形の点があったら人の顔にしちゃうとか(笑)。

    このオブジェは良く出来ていましたよ。誰の作品か全く知りませんが、世の中スゲェ奴がいるなぁと思いましたもん。

    諸事情でモニターを処分って・・・(笑)。まぁ今はスマホやタブレットで何でも出来ちゃいますもんね。現像だって若い人達はスマホでLightroomを起動してやっちゃうってんですからね。

  3. | |

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  4. BigDaddy | URL | -

    > 鍵コメさん

    私自身KPを使った事がないのでご自分の目で確かめるしかないです。

    https://www.dpreview.com/reviews/pentax-kp-review/7
    https://www.pentaxforums.com/reviews/pentax-kp-review/high-iso-performance.html
    https://www.dpreview.com/forums/thread/4116555

    上の3つのリンクをご覧になってどう思われるかでしょうか?。

    私個人はこれらを見る限り、K-3と比較云々ではなく、現行APS-C最強のノイズ耐性を持っていると思いますね。裏面照射になる前のSonyの135センサー(α7II)と同等以上ではないでしょうか?。私が撮るような廃墟風景ならばISO12800でもRAWからなら十分だと感じます。

    何を撮られるのか判りませんが、静物を撮られるのならKPの5軸手ブレ補正も強い味方になり、カタログスペック通りなら普通の夜景を撮る程度なら上がってもISO3200くらいだと思いますので都市の夜景程度なら十分に135センサー搭載カメラに匹敵する絵を作れるのではないかと推測しています。

    日本のサイトはヨイショしかしないので、、、

    「pentax kp high iso」
    「pentax kp ibis」
    「pentax kp dynamic range」

    などで検索されてください。ibisはin body image stabilization(ボディ内手ブレ補正)の略で海外ではおおよそibisで統一されています。

    APS-CでKPのライバルはSony α6500ではなくFujifilm X-H1でしょうね。ボディの大きさはほぼ同じですし、IBISもどちらも持っています。

    最後に、毎回高感度ノイズを語る際に書いている事として、ノイズ軽減コンポジット(加算平均合成)が有効です。静物を撮るのならノイズだらけのK-7のISO1600でも6~8枚合成すればISO400相当になります。

    つまりAPS-C最強のノイズ耐性を持つKPでISO6400を使った写真はISO400~800相当、つまりノイズゼロになるくらいでしょうか?(ノイズが消えるだけでダイナミックレンジや色再現はISO6400のままです)。

  5. | |

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