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古くても50mmF1.4!- Canon FL50mmF1.4 IIをAPS-Cで使う

2017年11月24日 00:00

初秋の山里、はざ掛けの図

初秋の山里、はざ掛けの図


Sony α6000, Canon FL50mmF1.4 II


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とんだ酔狂でCanon FL 50mmF1.4 IIを手に入れてしまった。今日はその性能を探っていく。

正直、50年前のレンズなんて全く期待していなかった。通常の撮影はPentaxの50mmレンズに任せてこのFL50mmF1.4 IIは軟調写真を撮りたい時に使う、そんなイメージを抱いていた。

ところがどっこい!。晴天の下、Sony α6000を使って(画角はおおよそ75mmとなる)全て絞り開放のF1.4で37枚撮影した。近景、中景、遠景、そして日向、日陰、逆光・・・。さすがに完全な逆光だとフレアやゴーストが出てくるが、オールドレンズの割には大した事がないし、AI Nikkor 35mmF2のように開放でフリンジが目立つような事もなかった。

とにかくびっくりしたのが解像感。当然光の当たっているところは収差の影響で滲みを発見出来るが、その手の写真が嫌い!、そんな方でもギリギリセーフな状態を保っている。何だろう、解像力が豊かなのかコントラストが強いのか、何とも言えないが、柔らかい絵ながらもカッチリした描写になっている。またAPS-Cで使う限り周辺光量落ちも良く見ないと判らないくらいのレベル。

同一条件で比較した訳ではないものの、smc PENTAX-M50mmF1.4やsmc PENTAX-FA50mmF1.4とほぼ同じような絵になっている。タイトルの「古くても50mmF1.4!」、まさにそうなのだ。F1.7、F1.8、F2ではなくあくまでも50mmレンズの最高峰に位置するF1.4モデル!(中にはF1.2と言うさらに上のレンズもあるが)。

また各社の50mmレンズの共通した長所として、浅い絞りでも周辺部、四隅でさえそこそこの描写をしてくれる。広角レンズのような像の流れや像面湾曲がないから解像力は中心よりも落ちるものの、自然なボケを見て取れるし、距離によっては輪郭も見える。

手持ちの24~35mmのオールドレンズで四隅までカッチリさせようと思うとAPS-CフォーマットでさえF8くらいまで絞りたくなるのが、50mmレンズをAPS-Cで使うと絞り開放でもあまり気にならないし、F4まで絞っていれば遠景でも問題のない写真になってくれる。

F値がF1.4の利点とも言えるし(F4で撮影しても3段絞り込んでいる事になる)、各社、昔から50mmF1.4と言うスペックのレンズは全力で設計していたに違いない。

※135センサー搭載カメラで使えば四隅の描写はオールドレンズなのだから風景によってはそれなりに絞る必要はあろう

F値の暗いレンズ、50mmだったらF1.7、F1.8、F2クラスのレンズ、レンジファインダーカメラならF3.5クラスを使い、「開放F値が暗い分、設計に無理がないからむしろF1.4レンズよりも良い描写をする」、これが半ば定説のようになっていると感じるのだが、少なくとも50mmと言う焦点距離に関してはそれは嘘だと言いたい。なんだかんだとF1.4のF値を持つ50mmレンズこそスーパーレンズなんだ。これを信じて疑わない。

皆さんに主観を強要するのも気が引けるが、最初の50mmレンズは絶対にF1.4を買うべきだ。それを使いながら、もうちょっと小さくて軽いレンズが欲しいと思えばF2モデルを買い足したり、もっと大きなボケを!、そう感じたらF1.2モデル買う・・・。

※ストリートフォトの場合、絞り込んで撮影する場合が多いだろうから、F2開放レンズでも十分だろう

また50mmレンズはAPS-Cカメラで使うとファインダー倍率はおおよそ1倍になる。つまり肉眼で見ている大きさのままがファインダー像となるので画角は75mm相当と狭くなるが、非常に使い易いレンズになる。最近は広角レンズブームであるが、特にAPS-Cでの50mmレンズは見直されるべきだ。「風景を切り取る」、それに相応しい。

※m4/3の場合、35mmレンズ、これがだいたいファインダー倍率が1倍くらいになるのでやはり扱い易い

そして50mmレンズの中でもF値が1.4のレンズはは今でも基本中の基本。これは撮影での話ではなく、描写力の話だ。50mmF1.4を己の描写力を測る基準とする事でF値の異なるレンズや広角、望遠と言ったレンズ達を正しく評価出来ると思っている。

さて、このFL50mmF1.4 II、カビの影響はほとんどないと言って良いだろう。後玉に部分的にカビがあったので、絞ったら斑のように写りこんでしまうだろうと懸念していたが、F16まで絞っても問題のない描写をしていた。勿論はっきりと見えるカビだからコントラストには大きく影響しているに違いない。でもそれはカビ、クモリ無しの美品と比較しない限り判らないだろう。

使い勝手に関しては絞りリングがレンズ前面に付いているのは非常に便利。Olympusの古いMFレンズもそんなタイプであるが、何故、絞りリングはその後、多くのメーカーでマウント側に配置しちゃったのだろうと思うくらい、レンズ前面側に絞りリングがある方が自然に扱える。

※絞りリングが後方へ移動したのはファインダー上でその値を見る為なのだろうな

このレンズの大きな欠点は「重い」の一言。撮影中は気にならないのだが、バッグに閉まっていると重さを感じる。マウントアダプター込みで450グラム以上あり、それはα6000本体よりも100グラムも重い。α6000にレンズを装着しているのでなく、レンズにα6000をくっつけている、そんな感覚。

これに35mmレンズの癖に結構重たいAi Nikkor 35mmF2に小さいながらも昔のズームレンズだからそこそこの重量のあるE75-150mmF3.5を詰めて長い距離を歩いていると肩が凝ってくる。

何しろ数ヶ月前まで1年以上に渡り、超~軽いm4/3システムを中心に撮影に出掛けていたので重たいオールドレンズは苦痛かもしれない。このレンズの他に2本のオールドレンズを持って撮影をした際、日が暮れて終了。そこから全てをバッグに押し込み、最寄の駅まで30分くらいかな?、歩いていたら肩が痛くて痛くて・・・。

重いと言ってもバッグの重さを含めても3キロちょっとだろうから、この程度で不平が出るのだから絶対に一眼レフには戻れないよねぇ~。

また、所詮は半ジャンク品で、無限遠から最短撮影距離までピントリングを動かすのは非常にスムーズなのに、最短撮影距離から無限遠まで回す際に重くなり、引っ掛かりもある。撮影に支障をきたす訳ではないが、決して気持ちの良いものじゃない。

それと最短撮影距離が60センチ、これが意外と不便。このレンズを買ってすぐ山里の撮影に出向いており、運良く秋の風物詩であるコスモス畑を発見。この手の小さな花を撮ろうと思うと後継モデルのFD50mmF1.4の45センチは魅力的に映るし、APS-Cで利用するのならば50mm、55mmのマクロレンズの方が面白いのだろう。

それでは実際に画質を見ていこう。以下等倍切り出し像はクリックで1000x1000ピクセルの等倍像となる。手持ち撮影なので構図が微妙にずれているのはご愛嬌!。

また河川敷でのカットに関しては開放近辺で撮影されている写真ではα6000の最高シャッタースピードの1/4000secでは露出オーバーになり、それは再現像で露出を適正にしており、現像ソフトはLightroom、解像感を担うシャープネスや明瞭度などは全てデフォルト値とする。


全体像

2017-11-24-02-00


F1.4中央 F2中央 F2.8中央
2017-11-24-02-01

2017-11-24-02-02

2017-11-24-02-03

F4中央 F5.6中央 F8中央
2017-11-24-02-04

2017-11-24-02-05

2017-11-24-02-06

F1.4左端 F2左端 F2.8左端
2017-11-24-02-07

2017-11-24-02-08

2017-11-24-02-09

F4左端 F5.6左端 F8左端
2017-11-24-02-10

2017-11-24-02-11

2017-11-24-02-12

F1.4右下隅 F2右下隅 F2.8右下隅
2017-11-24-02-13

2017-11-24-02-14

2017-11-24-02-15

F4右下隅 F5.6右下隅 F8右下隅
2017-11-24-02-16

2017-11-24-02-17

2017-11-24-02-18




部分切り出し像だけだと判り辛いかもしれないのであとは文章で補おう。

オールドレンズらしくF1.4では全体に光が滲んでいる。毎度の台詞、「光学的には欠点でしかないが、これこそがオールドレンズの味であり、見事な美しさ」と言えよう。

そしてF2の時点で光の滲みはほぼ消え、この風景でA3ノビプリントであればF4まで絞れば十分。等倍で見る限り、ピークはF5.6。これは周辺部、四隅も同じでこの手の風景ならば全体でF5.6がピーク。APS-CならばF5.6とF8の差はないと思って良い。

※この風景の場合、ピントを合わせている中央の被写体までの距離を地図上で計測すると500メートルあり、等倍で鑑賞する場合、F2、もしくはF2.8くらいまでは右隅下の風景は被写界深度に入らないのでボケているのは当たり前

そして私には珍しくボケのテスト写真を・・・。

実は現行レンズだろうがオールドレンズだろうがボケのテストは毎回やっている。でもボケってのは被写体までの距離、そして被写体から背景までの距離、これによって大きく変化する。距離や背景を変えて常に5カットくらいを撮影している。50mmF1.4ならF1.4~F8くらいまで試すのでそれだけで30枚を撮影している。

そんな30枚をブログで掲載する訳にも行かず、また自分自身、ボケの綺麗、汚いをあまり理解しておらず、ボケが綺麗だから長所、汚いから短所と考えていない。正直、どうでも良かったりする。

でも今回はなんたって50年くらい前のレンズだから、ちょぴり半世紀前のレンズはどんなボケをするのだろうか?、ちょっと興味があり、5カットどころ10カット以上テストしたんじゃなかろうか?。結果・・・、

「うん、同じ絞り羽根8枚のsmc PENTAX-M 50mmF1.4と比較しても良く判らん」

そんな間の抜けた結論を導き出してしまった。

それでも50年前のレンズがどんなものか、1つのシチュエーションだけであるが、せっかくなので紹介したい。

水飲み場の蛇口まではこのレンズのほぼ最短撮影距離の60センチ、奥のジャングルジムまでは3メートルくらいだったと思う。マウスクリックで長辺1200ピクセル像になる。

F1.4 F2 F2.8
2017-11-24-03-01

2017-11-24-03-02

2017-11-24-03-03

F4 F5.6 F8
2017-11-24-03-04

2017-11-24-03-05

2017-11-24-03-06




こうやってボケをご覧になって頂いたが、これが美しいボケなのかそうでないのか?、それは他のレンズと同条件で撮影し、比較しない限り判らないと思う。

古いレンズで円形絞りではないので絞れば絞る程に絞り羽根の形状がはっきりと出てしまうが、それは現行のレンズであっても円形絞りが採用されていない限り同じ。

これ以外にも距離などを変えて何カットも撮影し、それで不満はないのだから私自身には問題のないレンズ、そう言って良いだろう。

トップ写真を見ると二線ボケの傾向があるが、二線ボケってそんなに悪いの?。恐らく現行レンズでも世に出ている90%以上は二線ボケする筈。ボケに対する知識が浅いので断言は出来ないものの、二線ボケしないレンズって現行ではNoktonとか、1本10万円以上するようなレンズしかないのではなかろうか?。

かつて所有していたヤシコンPlanar 85mmF1.4(AEG)は二線ボケがほとんどないと言って良いレンズだったが(その反面、F2.8~F8くらいまで手裏剣絞りと言う独特の絞り形状になる)、同じPlanarでも50mmF1.4(AEG)はCanon NFD、EF程ではないが、普通に二線ボケが出ていて当時、「Planar、おまえもかっ!」と思った程。

つまり二線ボケが出ないレンズの方が珍しい。だから余程に強い二線ボケ、二線ボケを超えて年輪ボケとかにならない限り(旧FD85mmF1.2Lは結構二線ボケが強かった印象があるが(知り合いに指摘されて始めて気付いたくらい)大きな文句は無い。

ではマルチコートではないこのレンズ、逆光耐性は・・・。

うーん、申し訳ない。逆光のテストは自宅のベランダでパチリしたのでここでは紹介出来ない。いずれ他のレンズと併せて再テストし、後日記事にするつもりだが、フレアで大きく眠くなったり、ゴーストが出まくったり、そんな事がなかったのはちょっとびっくり。カビの影響もほとんどないように感じた。


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