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2017夏の旅 吉永小百合にいざなわれ信州を旅してきた その4 蝉の渓谷

2017年10月13日 00:00

蝉の渓谷とは

蝉の渓谷とは


Olympus E-M1, M.Zuiko 12-50mmF3.5-6.3


※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



旅の初日は信州へは入らず下仁田駅に加え群馬県南牧村をウロチョロしていた。今日はその南牧村の名勝「蝉の渓谷」の写真を幾つか・・・。

蝉の渓谷、夏になると仰山蝉が鳴く、そんな渓谷なのか?、と思いきや・・・。

以下、群馬県と南牧村の教育委員会が設置した看板の文言を記す。

 蝉の渓谷は、きわめて興味のある形成過程をたどっています。岩壁を作る岩石は、秩父層群のチャートであり、硬質の珪酸分に富んだ堆積岩です。チャートは石英に似た硬さをもっている反面、衝撃に弱く砕けやすいという性質を持っています。そのため、洪水時に河床を転がってきた大きな石が川底のチャートを砕きとり、河床面を下げていったと考えられています。
 この渓谷の景観は、県内に存在する多くの峡谷同様大変美しく、南牧川の急流が岩肌を浸食して、素晴らしい渓谷美を作り上げています。
 この渓谷に望んで、俳諧芭蕉の「奥の細道」立石寺(山形)の一句が残っていることから、この地が群馬県を代表する優れた風致景観であることがわかります。
 (「閑さや岩にしみ入る蝉の声」安永2年、闌更刻)
なお、この地の名称「蝉」は、「狭水」の転訛といわれています。


恐らく全員が「えっ?」と思うのではなかろうか?。『この渓谷に望んで、俳諧芭蕉の「奥の細道」立石寺(山形)の一句が残っている』、これってどういう意味よ?。

深く考えずにこの看板を見たら芭蕉がここであの一句を創作したと思うだろう。私も現地では「芭蕉さんはここの風景を思い浮かべながらあの句を作ったのか?」と考えてしまった程。でも当たり前だが違う。

日本語は難しい。「この渓谷を望んで芭蕉が一句を・・・」、であればこの風景を参考にした、もしくはここで一句詠んだとも読み取れるが、「この渓谷『に』望んで芭蕉の一句『が』・・・」とある。これは「この渓谷を望む場所に芭蕉の句碑がある」と変換出来る。「安永2年、芭蕉マニアの俳人、高桑闌更(たかくわらんこう)さんがこの渓谷を望んだ際に、あの句がマッチすると考え句碑を建てた」、そんな意味のようだ。

当然、句碑があるからと言ってあの有名な句と蝉の渓谷が関係している筈も無い。また「狭水」が訛って「蝉」となったともあるが、芭蕉の句の中の蝉は明らかに昆虫の蝉を指しており、蝉の渓谷とは全くの無関係であろう。

江戸時代、当時、狭水と書いて「せみ」と読む集落を訪れた闌更さんが「せみ?、芭蕉さんにはあの句があるよねぇ、ちょっと強引だけど、ここの景観の美しさは芭蕉大先生のあの句に通じるものがある!、是非にも句碑を建てようではないか!」・・・。そう解釈するのが自然だろう。

群馬県と南牧村の教育委員会は瞬時に理解出来ない変な日本語を使わずに誤解を生じさせない、子供でも判るような解説文に改めるべきだな。

さて、ここでブラタモリを良くご覧の方は見慣れた言葉が出てくる。そう、チャートである。チャートと言えば近江ちゃん、近江ちゃんと言えば放散虫・・・。最近放映されたた秩父編でも説明されていた。何故群馬県に秩父層群のチャートがある?。なるほど、こういう事か。

秩父帯 - wikipedia

とにかく蝉の渓谷の形成する岩はタモリや近江ちゃんも触った同類のチャートであるようだ。蝉の滝は南牧村大字砥沢にある。「砥沢?」。そう、この地は砥石の産地で有名だったそうで、砥石のある沢で砥沢、そしてwikipediaを見ると天然砥石では放散虫のチャートが良質との事。

と、一応薀蓄を垂れてみた。では蝉の渓谷の美しい風景をどうぞ。


2017-10-13-02


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コメント

  1. auf | URL | 3eyVfeeo

    まったく日本語になっていませんね.(笑) 教育委員会がこれでは・・・.
    洪水の際石がチャートを砕き・・・ってのも怪しいんじゃないですかねぇ.
    「考えられています」って言ったって,誰が考えたものやら.
    見事な地形ではあります.水にたどり着くのは至難ですね.

  2. BigDaddy | URL | -

    > auf さん

    この手の看板ってホントに小難しいばかりで要点を得ないものが多いのは何故でしょうかね?。古い神社仏閣の入り口に恐らく教育委員会が設置したであろう看板を都内でも見掛けますが判り辛いのも多いです。自分達は賢いと思っている教育委員会ならではの語彙の使い方・・・。優れた文章って子供が読んでも理解出来るもの、それを理解していない教育委員会・・・。

    どうか「蝉の渓谷 芭蕉」で検索されて下さい。完全に勘違いしている人や、「えっ?、まじ?、でもおかしいよね」と首を捻っている人が多いのが判るかと思います。大人でそうなんですから、子供が見たら完全に誤った知識をここで得ちゃいますよね。

    この蝉の渓谷、実際に見ると非常に美しいです。唯一の残念が上からしか撮影出来ない事。一部、ちょっとした平地があるんですが、そこに降りる術がないんですよねぇ。ただ釣り人はいるのでちょっとした崖を斜めにジグザグに降りていけばそこに行けるとは思うのですが、多分そこは立ち入り禁止なのでしょう。

  3. 6400k | URL | -

    南牧村、すごくいいところですね。行ってみたいです。
    ググってみたら、「日本で最も消滅が近い村」。民間シンクタンクにこう名指しされたのが群馬県南牧村だ。65歳以上の高齢者が村民の58%、75歳以上でも41%を占める。云々とありました。地図を見たら、確かにこのロケーションではそうなるでしょ・・って感じですね。おまけにこんなのもありました。
    http://nanmoku.org/housebank

  4. PPV | URL | -

    はじめまして。いつも楽しく読ませていただいてます。
    おそらく「この渓谷に臨んで」の誤字なのだと感じました。
    せせらぎと蝉の声が聞こえてきそうな、綺麗な写真ですね。

  5. BigDaddy | URL | -

    > 6400k さん

    なんたって南牧村の公式サイトのタイトルが「高齢化日本一 - 南牧村 公式サイト」ですからね(笑)。

    ずっと以前、東京の桧原村で移住してくれたら民家をただで貸してくれる、なんてサービスがありましたし、山梨県のとある集落でも空き家を移住者の為に保存しているところもありますよね。南牧村もそう言ったビジネスモデルを取り入れたのでしょうね。南牧村を歩いていると簡単な補修だけで住めそうな空き家がかなりありました。住むのならすぐ東が下仁田ですから日常の買い物や学校、病院などは何とかなりそうですね。

    機会があったら是非旅をし、東西に走るメインストリートだけでなく南北に川の支流に沿ってある集落を1つ1つ巡るだけでも楽しいかと思います。うちも紅葉の度合いによっては晩秋にでも日帰りで行こうかって話をしています。

  6. BigDaddy | URL | -

    > PPV さん

    コメントありがとうございます。

    微妙ですよね。風景を望む、これでも問題ありませんが、確かに「臨む」と書いた方が良いと思います。誤字なのか、教育委員会と言う堅物さん?、特有の表現なのか何とも言えないところですが、一番惑わすのは「俳諧芭蕉の「奥の細道」立石寺(山形)の一句が残っていることから・・・」であり、「一句」が「句碑」になっていれば誤解も少なくなると思うんですよね。

    ここの風景の残念はところは上から見下ろすしかない点で、結果的に誰が撮ってもほとんど同じ写真になっちゃうんですよね(笑)。

    今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

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