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写真はいつまで趣味として成立するのだろうか?

2017年09月25日 00:00

廃な屋上にて

廃な屋上にて


Pentax K20D, smc PENTAX-FA35mmF2AL


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1ヶ月ほど前、当ブログをよくご覧になって下さる方から「デジカメがどんどんと性能向上し、機器毎の差がなくなってきたらつまらなくなるだろう、手振れ補正、防塵防滴、高感度耐性、全てが優秀・・・」なるコメントを頂いた。まさにその通りだと思う。

今日はこのコメントからヒントを得たネタを・・・。

「手振れ補正、防塵防滴、高感度耐性」、この3つはフィルム時代では考えられなかった事。手振れ補正も防塵防滴も幾つかのカメラにはあった機能であるが極一部だった(手振れ補正は一部のCanonのズームレンズのみ)。でも今は中級機以上のボディなら防塵防滴は当たり前になりつつあるし、手振れ補正、高感度耐性は当たり前。

だからフィルム時代では絶対に考えられないシチュエーション、ISO3200でも1/2秒にしかならないような雨の夕暮れ時でも手持ち撮影できてしまう。

廃墟にはフィルム時代から興味があり、有名どころでは奥多摩のロープウェイなんかを撮っていたが、多くは外観のみ、ISO100のフィルムを常用し、三脚を決して使わない私には暗い屋内を撮る、そんな思考が一切無かったからだ。

手振れ補正が優秀なOlympusのデジタルカメラではF1.7、1/2sec、ISO6400、実にEV-3.5と言う限りなく真っ暗に近い明るさの廃墟を撮っている。フィルム時代では考えられない。いや、デジタルの今でさえ、ほんの数年前まではうん十万もする各社のフラッグシップカメラでも手持ちでは不可能なシチュエーション。

初代のE-M1でもカメラマンが頑張れば1秒でも風景は止まってくれ、E-M1markIIに至ってはボディ内手振れ補正とレンズ側手振れ補正を組み合わせて2秒、3秒でも手持ちで当たり前に撮れてしまう。

これは現状においてOlympusユーザーだけの特権。PanasonicもSonyもPentaxも最新機種ではボディ内に5軸手振れ補正機能を搭載しているし、PanasonicはOlympus同様にレンズ側補正との組み合わせを実現させている。しかしE-M1markIIのように2秒が楽勝、そんな情報は出ていない。

しかしである。5年後には恐らくこの3社のカメラでも2秒が常用出来るようになる確率は高い。またFujiflmもあれだけ「やらない」と断言していたのに将来ボディ内手振れ補正を内蔵する模様で、そうなるとオンリーワンの存在だったOlympusの影が薄くなる。

どこのメーカーのどんなカメラを使っても出てくる絵はほとんど一緒、勿論等倍鑑賞をすればそれぞれのセンサーのサイズや性格付けによって違いを見出せるものの、プリントしたら一緒なんだ。ここで冒頭の話になってくる。

フィルム時代、プロビアを詰め込んだらどんなカメラを使おうが出てくる絵はプロビアでしかない。数万のコンパクトカメラで撮影した写真もCanonやNikonのフラッグシップカメラであるEOS-1V、F6と同じ発色で出てくるし、コンパクトカメラのレンズ性能によっては同クオリティの写真を作れてしまう。

私が写真にのめり込んだのは遅く、すでにAE、AF、内蔵モータードライブが当たり前の時代だった。AF性能、そしてレンズの豊富さを考慮してCanon EOSでシステムを構築したものの、「カメラに撮らされている感」に嫌気が差し、やがてマニュアルフォーカスの楽しさを見出し、MFカメラを常用するようになった。

仕上がった写真でワイガヤするだけなく、撮影過程をも楽しむ。それまでの左手はカメラを支えるだけだったのが絞りリングとピントリングを回す仕事をこなし、右手の親指にも巻き上げレバーでフィルムを送る仕事をさせる。これだけで「カメラに撮らされている感」は大幅に減少する。

どんな趣味でも長続きのこつは「如何に自分に酔えるか」でしかない。撮影した写真が人より優れていると思うのは当然だし、撮影中も「MFを駆使している俺様ってエンスーでなんかカッチョエエ!」、そうニンマリしなくちゃやってられない。

初代E-M1で1秒、1.5秒で止める俺ってスゲェ!、と思えるが、E-M1markIIは誰でも2秒で撮れちゃい、それが自慢にならない・・・、写真と言う結果、成果物だけを考えればE-M1markIIはGet Itな代物だ。しかし写真を撮る楽しみはE-M1よりもないと思う。

それでも2秒で止まるのは魅力的だから型落ちとなって安くなったらE-M1markIIを買うだろう。しかしいずれ上述したように他社でも1秒、2秒が当たり前になる時代が来るし、高感度耐性にせよ、ISO12800が遜色のない発色、ダイナミックレンジを持つに違いない。「カメラ?、どれを使っても一緒だよ・・・」、そんな言葉があちこちから漏れてくる。

でもそれが5年後ならまだ良いんだ。万能なカメラであるE-M1markIIを手にすれば安心感を得られるから冒険心が沸くでしょう?。そうなると何も出来ないカメラ、小難しいカメラがカッコ良く見えるに違いない、現行品ならばSigmaのsd Quattroシリーズやオールドレンズ使用を想定しており、使い勝手も古臭いNikon Df辺りが趣味人を気取るカメラとなって行く。

ところが10年後はどうだろう?。NikonもCanonもミラーレスにシフトしているだろうし、Ricoh(Petnax)だって生き残りを掛けて何かしらの手を売ってくる筈だ。今、E-M1markIIを得れば安心感を得られるが、10年後はどこのメーカーのどんなカメラも超高性能の精密家電となり、結果、ブランドイメージ、ステータスだけでカメラが選ばれる。

レンズにせよ、現在すでに絞り開放からゴージャスな絵を提供してくれるレンズが仰山ある。10年後はもっと増えるだろう。となるとレンズの差で云々、そんな楽しみも減少する。

モチベーションを保つにはフィルムへの回帰しかないだろう。そうなったらLeica M6だろうな。それ以外考えられない。

廃墟は結果優先で1秒、2秒でもちゃんと風景が止まってくれる最新のデジタルカメラと言う家電、それ以外はフィルムカメラでパチパチ、そんな写真生活になるのかな。

本日の写真。6年前に撮影、デジタルカメラとしては発展途上のPentax K20Dを使っていたこの頃が写真を撮っていて一番楽しかったかもしれない。


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コメント

  1. tsunomagari | URL | -

    カメラに撮らされている感

    AFだとそういう感覚はありますね。

    デジタルでもMFレンズを使うだけで撮ってる感があるからか、最近はmicro nikkor 55mm, Nokton 58mm, ultron 40mmの出番が多いです。

    趣味としては、フィルム回帰でしょうね。
    現像回して帰って来る時のワクワク感が堪りません。
    問題はランニングコストですね。
    ベトナムのとあるラボで、135ネガフィルム1本、1000万画素のスキャンデータ込みで150円なんです。
    それくらいだとガンガンフィルムで撮るんですけど。
    日本だと難しいですね〜

  2. えぼし | URL | a2H6GHBU

    いつも以上に考えさせられる

    はじめまして。ここ3年ほど読ませてもらってます。
    趣味としての写真ということで、いつも以上に考えさせられる記事でした。
    私は、オリンパスのミラーレスをメインに、2年ほど前からα7も使うように
    なりました。
    コンパクトなシステムとして便利に使っていますが、「趣味性」という
    観点から最近物足りなく感じてきていたのも事実です。
    そして、フジのX-Pro2や、とても高くて買えませんがM型ライカが気になって
    いたので、とてもタイムリーな記事でした。

    「写真はいつまで趣味として成立するのだろうか?」というテーマで、
    今後も何かしら記事にしていただけたら嬉しいです。

  3. suga | URL | JalddpaA

    う~ん。。。考えてしまう。
    プロセスを楽しむならマニュアル機にモノクロ詰め込んで自家処理が一番でしょう。
    あの頃はベルビアを常用してラボ任せで皆が同じ調子のプリントを作っていました。
    それでもフィルムの使いこなしの技は必要だったので楽しかった。
    デジになって確かに誰でも簡単に完璧な写真が撮れてしまう。
    やはり撮るモチーフが一番大事なのでしょう。
    でも何を撮るかこれが大変なのです。

  4. ピンぼけ小僧 | URL | es1fYYdE

    leica M6を最初に買ってはいけないらしい。
    すぐ、M3、M2、M4のどれかを買うことになるから。
    最初はやはりM型Leicaの初号機M3スタートか、M2を35mm専用機と割り切って使うのがいいらしい(笑)

    私も一時バルナック型ライカを購入しようと思いましたが、そのまま手にすることなく時間だけ経ってしまいました。

  5. auf | URL | 3eyVfeeo

    去年BRONICA ETRを買ってフィルムを詰め,車に載せてあるん
    ですが・・・全然撮ってません.(笑) ISO400でも暗いとキ
    ビシイし・・・フィルムで撮る必然性がないのですなぁ.ファ
    インダーを覗いたとき見える像は最高なんですがね・・・.

  6. のっぽ親父 | URL | ibdEl2N.

    最近の悩み

    性能の良いカメラが出るたびに良いなぁいいなと追っかけてきて思うことは、いくら素晴らしいカメラで撮ってもA4でプリントして作品の評価を皆で言い合う勉強会ではどんなカメラで撮っても一緒っすね。(笑)
    趣味として残っていくのは写真として評価する部分ではないでしょうか。等倍で見るとゾクゾクする解像感も結局プリントアウトすれば一緒なんですよね‘。。メカとして確かに手ぶれ補正でスローシャッターが切れると有利だは思いますし、連写枚数が多ければそれだけでチャンスが増えるかもしれません。。誰もがそこそこ写真が撮れるようになってきたからこそ本当に自分が納得できる写真が撮れるようになりたいと切に思う最近です。。。 メカは行き詰っても趣味として写真は生き残りますよ。。 なんてちょっと落ち込んでいる親父のたわごとでした。。(笑)

  7. たぬP | URL | CwWuC3HU

    K&Fのアダプターの件、ありがとうございました。
    入手できました。

    趣味としての写真・・・
    K20D・K10D・K5Ⅱs(購入順)の間でも私の左手は仕事をしてました。時々。
    そしてα7Ⅱでは、左手が仕事をしないレンズは持ってません。
    でも趣味としては楽しいです。写真はへぼですが・・・

    フイルム回帰も実現したいです。
    MXはフルオーバーホール済みだし、K2もちゃんと動くし・・・

    FDレンズの増殖がボディー沼を誘発するかも。
    コレクションも趣味の一つでしょうから。

  8. 6400k | URL | -

    カメラだけではなく、テレビが4K(8Kも)になり、スマホがiphone Xになり、掃除機がルンバになり、そう遠くなく車が電気で自動で動くようになり・・・・進歩といえば進歩なんでしょうが、既に生身の人間の「体感」を超えたところまで来てしまった感があり、私のような年寄りからすると「正直、違いがわからんし、もお、ええんとちゃう」です。一般に、便利なものより「体感」が駆使できるモノやコトが贅沢(実際お金もかかる)な時代になりつつありますね。

  9. BigDaddy | URL | -

    > tsunomagari さん

    良いレンズ使われていますね!。ultronって40mmだと思いますが、このレンズ、以前いいなぁと思っていました。お値段を見ると「高っ!」でしたが(笑)。

    ネガの現像と1000万画素データで150円は羨ましいですね。日本だと現像だけども安くて500円くらいですもんね。150円だったら10本撮っても1500円、恐らくフィルムそのものも日本より格安でしょうから確実にフィルムカメラが「あり」の世界ですよね。

    日本の価格設定ってマウントアダプターもそうですが、脱デフレのせいもありましょうが、ちょっとおかしい気がしますね。

  10. BigDaddy | URL | -

    > えぼし さん

    コメントありがとうございます。

    趣味性だとしたらX-Pro2にあえて純正レンズを付けないでマウントアダプターを介してオールドレンズをつかいまくる!、が最適な気がします。後のネタになるのですが、X-E3の発表で今後、X-Pro1、X-E2が今以上に中古市場で安くなるでしょうから、私は密かにFujiflmカメラを狙っていたりもするんですよ(笑)。

    M型Leicaだけでなく、以前の記事にも書いているのですが、昔のL39マウントのCanonのレンジファインダー、レンズ付きで状態の良いのが市場に出てきたらいいなぁと思っています。露出計がないので面倒過ぎる気もするんですけど(笑)。

    今回のテーマ、「プチ面倒が楽しい」、そんな観点から今後もちょくちょく書くつもりですので今後とも宜しくお願い致します。

  11. BigDaddy | URL | -

    > suga さん

    面倒過ぎるのもすぐに「時間がないから」そんな理由で放置されちゃうと思ってモノクロの自家現像は少なくとも私には無理です。カラーを含めお店のネガ現像がもうちょっと安かったら一気にフィルムカメラに行くんですが・・・。

    モチーフが一番、何を撮るか、まさにそれなんですが、テーマが決まっても、結局、写真を撮るに関して、人が作業工程として介入するのはその手の風景を見つけに行くだけか?、デジタルカメラ+ズームレンズ、これは車で言えばコンピューター制御のAT車であり、やっぱりちょっとつまらんなぁとふとそう思ってしまうのですよ(笑)。

  12. BigDaddy | URL | -

    > ピンぼけ小僧 さん

    Leicaマニアはきっとそういう訳の判らない事を言うのでしょうね(笑)。私はLeicaマニアじゃなく単なるブランド志向人間ですからLeica M6を買って大満足するタイプです(笑)。

    全メーカーフラッグシップコンプリートなんて良いかもしれんです。ある時代の一機種だけしか買っちゃ駄目、そんな縛りでCanon NewF-1AE、Nikon F2、Olympus OM-4Ti、Pentax LX、Minolta α9000、Contax RTSII・・・。

    レンジファインダー全般にフィルム時代より値が落ちていますが、バルナック型って今では不人気なんですかね。それとも完動品がもうないのか、意外と「へぇ、こんな安いんだ」って思うのがあります。CanonのIVsbでも昔はプレミアが付いていますたが、今じゃ投売りですもんね。

  13. BigDaddy | URL | -

    > auf さん

    私もPentax 645、年に4回しか使いませんから同じようなものです。

    中判カメラは重たいのでベルビア増感のISO400で、45mmレンズ、1/30秒でまずぶれません。これだと夕方行けるんですよ(笑)。またPentaxの645レンズは67でも使える描写力を持っているようで絞り開放のF2.8でも周辺部までそこそこの描写してくれています。まぁ通常はやはり1段、F4まで絞っていますけど。

    あとは車にいつも一脚を積んでいるので75mmを使う時は一脚のお世話になっています。

  14. BigDaddy | URL | -

    > のっぽ親父 さん

    A3プリントでも最新のカメラならほとんど変わらないと思います。

    ネットでは中にはカメラフォーマットはプリントを見てもすぐに判る!、なんて豪語している人がいますが、そういう人は特殊能力、センサーフォーマットを見分ける力を持っている超能力者でしかなく、かつ、そんな事を臆面もなく豪語出来る人は写真を「工業製品」として写真プリントの品質管理しているだけですからね(笑)。

    私は自分に甘いせいもあるのでしょうし、脳みそ内の理想の写真像、これの幅が人よりも狭いのかもしれませんが、「本当に自分が納得できる写真」を結構撮れちゃっています(笑)。それもあるので最新のカメラを使えばより趣味としてつまらなくなるなぁと感じています。

    私に出来ないのは長時間の戦です。イメージしている写真が撮れるまでその場所にとどまる、フィルム時代も1日1枚納得出来る写真が撮れれば良い、そういう思考の人がいましたが、絶対に真似出来ませんでした(笑)。私の場合、趣味云々よりも禅でもやった方が良いのかもしれません(笑)。

  15. BigDaddy | URL | -

    > たぬP さん

    ミラーレスで左手に仕事をさせると、フォーカスエリアの移動、拡大、ピーキングの設定など、結果的に右手の作業も増えるんですよね。今オールドレンズばかりで使っているα6000は手振れ補正がないのでそれに加えてシャッタースピードも考慮しなくちゃならず、脳みそもフル回転しており、実に楽しいです。

    FDレンズ、私もそろそろ集めようと思っています。本当はもうちょっと前に先行投資でFDを得ていれば良かったのですが、今、FDレンズって高いんですよね。5年前に5千円で買えたレンズが1万円くらいしますから・・・。でも良いブツが見つかったらきっと買うと思います。

  16. BigDaddy | URL | -

    > 6400k さん

    最近何かの記事で4Kと8Kテレビを見比べたけど普通に見る分には違いが判らなかったなんて記事を見ました。確かに近付いてみると4Kでは潰れている部分が8Kでは見えるらしいのですが、近くって多分20センチとか30センチ。そうやってテレビなんて絶対に見ませんもんね。

    私ですね、4Kですら流行らないと思っています。当然家電メーカーは4Kテレビばかりを売るでしょうから、結果的に4Kテレビを使用するようになるのでしょうが、それは流行ではなく、それしかないからしょ~がない、そんなネガティブ思考でしょうからね。

    車がMTからATになった時点で私は趣味として車を操作する事をやめました。でも、山用としてジムニーが欲しくて中古の5MTの安い奴でも買おうかと思っている次第で、これがカメラと同じ感覚なんですよね。

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