2017年06月07日 00:00

Pentax K-5, Sigma 17-70mmF2.8-4 OS HSM
※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。
RawTherapeeには長所も多いが欠点も多々ある。その中で一番の欠点はあまりにも操作が複雑過ぎてとっつきにくい点だろう。「CIE色の見えモデル2002」なんて何をする機能かも判らず一度も使っていない。恐らく全世界でこの機能を使える人って数人じゃないか?、ってくらいのレベル。
そしてVer4の後半から追加された「ウェーブレット」と「Retinex(露光タブにある)」の2つも複雑怪奇。これらも使いこなせる人は全世界でもほんの僅かしかいないだろう。
今日はRetinexについて。
RawTherapeeには長所も多いが欠点も多々ある。その中で一番の欠点はあまりにも操作が複雑過ぎてとっつきにくい点だろう。「CIE色の見えモデル2002」なんて何をする機能かも判らず一度も使っていない。恐らく全世界でこの機能を使える人って数人じゃないか?、ってくらいのレベル。
そしてVer4の後半から追加された「ウェーブレット」と「Retinex(露光タブにある)」の2つも複雑怪奇。これらも使いこなせる人は全世界でもほんの僅かしかいないだろう。
今日はRetinexについて。
Retinexは元々Dehaze(Lightroomで言うところのかすみの除去)として作られていた筈。それがある時から風景を人間の見た目に近付ける、トーンマッピング(HDRもその一種)機能の方が重視されてしまい、結果、誰も使いこなせないツールになってしまった。
なんたってRawTherapeeのフォーラムを見てもそこの常連達でさえ良く判っていない模様。誰かが「Retinexってどう使うの?」と問うてもRawPedia(RawTherpaeeの機能解説サイト)を見ろだの、質問への回答になっていないとんちんかんなコメントばかり。
RawTherapeeの開発者は超理数系人間で新しい技術があったらそれをどんどんと盛り込むタイプの人のよう。しかしそんな頭脳明晰人間なのに何故かそれを一般人が理解出来るようなユーザーインターフェースを構築出来ない、RetinexだったらRetinex、ウェーブレットだったらウェーブレットの文献を漁りまくって知識を得ている人間でないと扱えないような仕様になっちまっている。
「CIE色の見えモデル2002」はその存在価値に疑問を感じるし、完璧に諦めて一切触らないようにしてきたが(使わなくても現像処理に問題はない)、ウェーブレットとRetinexの2つは時間があればあーだこーだと試行錯誤してそこそこ使えるレベルまでに達しているような気がしている。
実は当初、このRetinexがRawTherapeeに機能された頃に1週間くらい色々とやっていて「RawTherapeeのRetinexとLightroomの霞の除去は別物だ!」と結論付けていた。ところが1年くらい前かなぁ、偶然、「おっ!、こうやったらLightroomの霞の除去っぽく出来るのね!」と相成った。
ただ、現像をRawTherapeeで行ったとしても最終的にはPhotoshopに渡して最終調節をする訳で、Retinexを利用せずともPhotoshopからCameraRawを起動させて霞の除去を行えば済むのでRetinexでの霞の除去の事なんてすっかり忘れていたんだ。
そして1ヶ月くらい前だったろうか?。RawTherapeeのフォーラムで「RetinexでDehazeするのはどうすんの?」なる質問があった。何人かコメントを寄せていたが、具体的にこーやってあーやると霞が取れるよ!、なる回答はゼロだったと思う。具体例を挙げていても「いや、それは霞の除去じゃないよね、トーンマッピングに近いぜ」・・・。
ああ、なるほど、未だにRetinexは前人未到の難儀な機能なんだなぁ。だったら本ブログで私なりの手法(Retinex自体、Nasaのサイトをちょっと覗いたくらいでアルゴリズムの「ア」の字も判らないくらいなのでこれが正しいか否かは不明)を公開しよう、そう思ったのだった。

上はLightroomの霞の除去をマックスの100にした時と似たような効果になるようにセットしたRawTherapeeのretinex部分。本日の写真はこの値で現像している。オリジナルのJPGは下。
なんたってRawTherapeeのフォーラムを見てもそこの常連達でさえ良く判っていない模様。誰かが「Retinexってどう使うの?」と問うてもRawPedia(RawTherpaeeの機能解説サイト)を見ろだの、質問への回答になっていないとんちんかんなコメントばかり。
RawTherapeeの開発者は超理数系人間で新しい技術があったらそれをどんどんと盛り込むタイプの人のよう。しかしそんな頭脳明晰人間なのに何故かそれを一般人が理解出来るようなユーザーインターフェースを構築出来ない、RetinexだったらRetinex、ウェーブレットだったらウェーブレットの文献を漁りまくって知識を得ている人間でないと扱えないような仕様になっちまっている。
「CIE色の見えモデル2002」はその存在価値に疑問を感じるし、完璧に諦めて一切触らないようにしてきたが(使わなくても現像処理に問題はない)、ウェーブレットとRetinexの2つは時間があればあーだこーだと試行錯誤してそこそこ使えるレベルまでに達しているような気がしている。
実は当初、このRetinexがRawTherapeeに機能された頃に1週間くらい色々とやっていて「RawTherapeeのRetinexとLightroomの霞の除去は別物だ!」と結論付けていた。ところが1年くらい前かなぁ、偶然、「おっ!、こうやったらLightroomの霞の除去っぽく出来るのね!」と相成った。
ただ、現像をRawTherapeeで行ったとしても最終的にはPhotoshopに渡して最終調節をする訳で、Retinexを利用せずともPhotoshopからCameraRawを起動させて霞の除去を行えば済むのでRetinexでの霞の除去の事なんてすっかり忘れていたんだ。
そして1ヶ月くらい前だったろうか?。RawTherapeeのフォーラムで「RetinexでDehazeするのはどうすんの?」なる質問があった。何人かコメントを寄せていたが、具体的にこーやってあーやると霞が取れるよ!、なる回答はゼロだったと思う。具体例を挙げていても「いや、それは霞の除去じゃないよね、トーンマッピングに近いぜ」・・・。
ああ、なるほど、未だにRetinexは前人未到の難儀な機能なんだなぁ。だったら本ブログで私なりの手法(Retinex自体、Nasaのサイトをちょっと覗いたくらいでアルゴリズムの「ア」の字も判らないくらいなのでこれが正しいか否かは不明)を公開しよう、そう思ったのだった。


これは高層ビルのガラス越しに撮影した為、それがフォーギーフィルターのような役目を果たしてしまい、像が滲んでしまっていた。これはこれで表現として問題のない写真であるが、キリリッ!、とさせたい時もあろう。
ミソは「Process」を「Unsharp Mask」にする事。デフォルトの「Standard」だとトーンマッピング、擬似HDRの要素が強く、霞の除去とは異なる作用をしてしまう。ここを変更するだけで「Method」は「High」のままでも一気にDehaze、霞の除去に近付けられる。今回は私個人はこの部分は「Uniform」の方が良いと思っているので「Uniform」にセットしている。
太陽が構図中に入り込んだ完全逆光でフレアーで真っ白けっけ、そんな写真では使えるレベルではないが、半逆光やちょっとしたフレアーが出ているような写真ならおおよそ除去出来ると思う。
上のretinexの値はあくまでもベース、あとは個々の写真で細かい設定をしていく。
1、MethodのStrength
50にセットしているが、これを20~100の間でスライドさせる。
2、MethodのL*a*bとHSL-Logarithmicの切り替え
L*a*bが最も適しているが、L*a*bとHSL-Logarithmicを切り替えて好みの方を選ぼう。但し、HSL-Logarithmicは絵を選ぶ。写真によっては全く使い物にならない時がある。
3、Maskのそれぞれの値
上のStrengthで上手く行かなかった場合、Mask内の「シャドウ、ダーク、ライト、ハイライト、ハイライトを暗く」を調節する。この5つは写真によって大幅な変更が必要になる時があるのでここでは幾つが最適だとは言えない。
シャドウ部が暗く落ち込み過ぎていたらシャドウかダークの値を下げる、ハイライト部が明るくなり過ぎていたらライトの値を下げる。ハイライトは恐らく0のままで良いと思うが風景によってはここも変更する必要があるかもしれない。
反対にデフォルトの値だと風景によってはトーンマッピングされた擬似HDRっぽい絵になる時もあり、その時はシャドウとダークの値を上げれば暗い部分はより暗くなっていく。
またこのMaskの値はその値のままにし、通常のトーンカーブでシャドウ部、ハイライト部の明るさを調節しても良いだろう。
注意点としては1のStrengthを変更したら2のMaskの値を変える、同じくMaskを変更したら1のStraengthも変えながらの作業を行う事。
4、彩度の調整
Retinexを機能させると何故か彩度が落ちてしまう時がある。特に何故か青系の発色が地味になる。確かRawPediaにも彩度が落ちるので他で調整するようにと書かれていた気がする。
最初に行うのがカラータブの「自然な彩度」、ここをオンにして「明清色」を彩度が回復するまで右にスライドする。
これでも色がちょっと渋いと感じたら露光タブに戻って「彩度」のスライダか「lab調整」の「色度」のスライダを上げてみよう。
5、カラータブのHSVイコライザで色毎に彩度、輝度を修正
空が多く入り込んだ風景の場合、lab調整の色度や彩度を上げても青がくすんでしまう時がある。その際にはカラータブの「HSVイコライザ」を使い、青系だけの彩度を上げ、輝度を下げるようにしよう。
このHSVイコライザはRetinexを使わなくても発色の最終調整として常に利用されるべきもので、例えば紅葉写真では緑の輝度、もしくは彩度を下げ、黄と赤の彩度を上げたりもする。
さらにRetinex内のSettingの各項目をあーだこーだやるとより優れた写真になるのだが、これは写真毎に全くデータが異なるし、それを始めちゃうときりがなく、先ずは上に挙げた5項目だけに注目すればフレアバリバリの完全逆光写真や、露出オーバーで白飛び満載な写真でない限り、なんとかなると思う。写真によってはLightroomよりも強烈に霞が取れる時もあり、PLフィルター風の現像処理を施すには使えるツールだ。
次の写真はLightroomのかすみの除去を100にして現像したもの。発色やコントラストの付き方などは異なるが、少なくとも霞の除去に関してはトップ写真とあんまり変わらないでしょう?。
ミソは「Process」を「Unsharp Mask」にする事。デフォルトの「Standard」だとトーンマッピング、擬似HDRの要素が強く、霞の除去とは異なる作用をしてしまう。ここを変更するだけで「Method」は「High」のままでも一気にDehaze、霞の除去に近付けられる。今回は私個人はこの部分は「Uniform」の方が良いと思っているので「Uniform」にセットしている。
太陽が構図中に入り込んだ完全逆光でフレアーで真っ白けっけ、そんな写真では使えるレベルではないが、半逆光やちょっとしたフレアーが出ているような写真ならおおよそ除去出来ると思う。
上のretinexの値はあくまでもベース、あとは個々の写真で細かい設定をしていく。
1、MethodのStrength
50にセットしているが、これを20~100の間でスライドさせる。
2、MethodのL*a*bとHSL-Logarithmicの切り替え
L*a*bが最も適しているが、L*a*bとHSL-Logarithmicを切り替えて好みの方を選ぼう。但し、HSL-Logarithmicは絵を選ぶ。写真によっては全く使い物にならない時がある。
3、Maskのそれぞれの値
上のStrengthで上手く行かなかった場合、Mask内の「シャドウ、ダーク、ライト、ハイライト、ハイライトを暗く」を調節する。この5つは写真によって大幅な変更が必要になる時があるのでここでは幾つが最適だとは言えない。
シャドウ部が暗く落ち込み過ぎていたらシャドウかダークの値を下げる、ハイライト部が明るくなり過ぎていたらライトの値を下げる。ハイライトは恐らく0のままで良いと思うが風景によってはここも変更する必要があるかもしれない。
反対にデフォルトの値だと風景によってはトーンマッピングされた擬似HDRっぽい絵になる時もあり、その時はシャドウとダークの値を上げれば暗い部分はより暗くなっていく。
またこのMaskの値はその値のままにし、通常のトーンカーブでシャドウ部、ハイライト部の明るさを調節しても良いだろう。
注意点としては1のStrengthを変更したら2のMaskの値を変える、同じくMaskを変更したら1のStraengthも変えながらの作業を行う事。
4、彩度の調整
Retinexを機能させると何故か彩度が落ちてしまう時がある。特に何故か青系の発色が地味になる。確かRawPediaにも彩度が落ちるので他で調整するようにと書かれていた気がする。
最初に行うのがカラータブの「自然な彩度」、ここをオンにして「明清色」を彩度が回復するまで右にスライドする。
これでも色がちょっと渋いと感じたら露光タブに戻って「彩度」のスライダか「lab調整」の「色度」のスライダを上げてみよう。
5、カラータブのHSVイコライザで色毎に彩度、輝度を修正
空が多く入り込んだ風景の場合、lab調整の色度や彩度を上げても青がくすんでしまう時がある。その際にはカラータブの「HSVイコライザ」を使い、青系だけの彩度を上げ、輝度を下げるようにしよう。
このHSVイコライザはRetinexを使わなくても発色の最終調整として常に利用されるべきもので、例えば紅葉写真では緑の輝度、もしくは彩度を下げ、黄と赤の彩度を上げたりもする。
さらにRetinex内のSettingの各項目をあーだこーだやるとより優れた写真になるのだが、これは写真毎に全くデータが異なるし、それを始めちゃうときりがなく、先ずは上に挙げた5項目だけに注目すればフレアバリバリの完全逆光写真や、露出オーバーで白飛び満載な写真でない限り、なんとかなると思う。写真によってはLightroomよりも強烈に霞が取れる時もあり、PLフィルター風の現像処理を施すには使えるツールだ。
次の写真はLightroomのかすみの除去を100にして現像したもの。発色やコントラストの付き方などは異なるが、少なくとも霞の除去に関してはトップ写真とあんまり変わらないでしょう?。

おっと、もう1つ。これだけだとLightroomとそっくりにはならない。Lightroomに限りなく近付けるのならAdobeのカラープロファイルをRawTherapeeで読み込む必要があるのを忘れずに!。RawTherapeeはカメラ固有のトーンカーブ情報をデフォルトでは読み込まないので多くのカメラで露出アンダーでコントラストのない写真になるので・・・。
Lumix GH5のカメラプロファイルがLightroomに追加されたからGX7でも使っちまおう!
Lightroom、Photoshopをお持ちでない方は上の記事を参考にAdobeのカメラプロファイルをパソコンにインストールしよう。あとはRawTherapeeでカラータブ内の「カラーマネージメント」の「カスタム」をクリックし各種dcpファイルを読み込み「DCPトーンカーブを使用」にチェックを入れるだけ。
※Pentaxカメラの場合、わざわざPentax用のプロファイルを読み込まず、単に「DCPトーンカーブを使用」にチェックを入れるだけでほぼLightroomのAdobe Standard風な絵になってくれる
Adobe製品をお持ちならLightroomと同じにするのなら素直にLightroomを使った方が良いが、上のリンクのようにAdobeのカメラプロファイルを他機種で使わせたい、なんて時にわざわざdcpToolを使ってdcpファイルを改ざんするよりもRawTherapeeで読み込んだ方が手っ取り早い。
何しろRawTherpaeeは如何なるadobeのdcpファイルをもセット出来るからだ。OlympusのカメラにPentaxの雅(miyabi)プロファイルを当てるのもマウスでホイホイ。
また海外の有志が作成したFujifilmカメラのフィルムシミュレーションをシミュレートしたフィルムシミュレーション(ややこしい!)をFujifilmユーザーは元より他メーカーのカメラでも使えるのはとても便利だ。
RawTherapeeでFujifilmのフィルムシミュレーションを実現する 序章
RawTherapeeとFujifilmのフィルムシミュレーション
勿論デモザイク法が異なったりするし、Fujifilmのカメラは機種毎に発色が異なるのでそれらと全く同じ発色にするのは不可能だが、借り物X-E2で撮影した写真でチェックする限り、かなり似ていて、Fujifilmカメラフィルムシミュレーション原理主義者以外なら問題なく使える筈だ。
メーカー添付の現像ソフトで現像をされている方、おおよそのメーカー純正現像ソフトはそこそこの機能を持っており、満足されている方も多いだろう。しかしどのメーカーの現像ソフトも霞の除去(フレア除去)はしてくれない。
そんな時は純正ソフトで現像、TIFFファイルを出力をし、RawTherapeeで読み込みRetinexを利用してdehazeをする・・・、たったそれだけで写真が大きく変化してくれる。RawTherapeeをPLフィルター風レタッチソフトとして利用しても損は無い。
話を冒頭に戻そう。Adobeの霞の除去はスライダ1つで簡単に好みの絵柄になってくれる。しかしRawThepraeeのRetinexは何をどうやるのか誰も知らない。それが我々日本人だけじゃなく全世界の人が答えを見つけられないってんだから・・・。
上に表示したretinex値部分でさえ、その設定が本当に正しいのか私には判らない。この複雑怪奇さ、将来、Ver6になった時、もしくはRawtherapeeの亜種、変種として新たなフリーで使えるユーザーインターフェースに優しい高性能現像ソフトの出現を望みたい。
さて、これだけで終わらない、いや、「終われない」のがRawTherapee。多くの写真は今回の方法で霞を取り除けるが、今回紹介したretinexの値では全く使えない写真も出てきてしまう。
次回はそれらでどう工夫するか、サンプル写真を交えて色々とやってみたい。
Lumix GH5のカメラプロファイルがLightroomに追加されたからGX7でも使っちまおう!
Lightroom、Photoshopをお持ちでない方は上の記事を参考にAdobeのカメラプロファイルをパソコンにインストールしよう。あとはRawTherapeeでカラータブ内の「カラーマネージメント」の「カスタム」をクリックし各種dcpファイルを読み込み「DCPトーンカーブを使用」にチェックを入れるだけ。
※Pentaxカメラの場合、わざわざPentax用のプロファイルを読み込まず、単に「DCPトーンカーブを使用」にチェックを入れるだけでほぼLightroomのAdobe Standard風な絵になってくれる
Adobe製品をお持ちならLightroomと同じにするのなら素直にLightroomを使った方が良いが、上のリンクのようにAdobeのカメラプロファイルを他機種で使わせたい、なんて時にわざわざdcpToolを使ってdcpファイルを改ざんするよりもRawTherapeeで読み込んだ方が手っ取り早い。
何しろRawTherpaeeは如何なるadobeのdcpファイルをもセット出来るからだ。OlympusのカメラにPentaxの雅(miyabi)プロファイルを当てるのもマウスでホイホイ。
また海外の有志が作成したFujifilmカメラのフィルムシミュレーションをシミュレートしたフィルムシミュレーション(ややこしい!)をFujifilmユーザーは元より他メーカーのカメラでも使えるのはとても便利だ。
RawTherapeeでFujifilmのフィルムシミュレーションを実現する 序章
RawTherapeeとFujifilmのフィルムシミュレーション
勿論デモザイク法が異なったりするし、Fujifilmのカメラは機種毎に発色が異なるのでそれらと全く同じ発色にするのは不可能だが、借り物X-E2で撮影した写真でチェックする限り、かなり似ていて、Fujifilmカメラフィルムシミュレーション原理主義者以外なら問題なく使える筈だ。
RawTherapeeはフィルムをシミュレートしたフィルムシミュレーションが使える。テストした限り、DxOのフィルムシミュレーションソフトのFilmpackと瓜二つの像に仕上がってくれるのでフィルムシミュレーションで使うHald CLUT用データはFilmpackを元に作られていると思われる。
あくまでも私見として、Fujifilmカメラよりもそれら(100種類以上ある)を当てはめた方が良い発色をする時の方が多い。有名どころのProvia 100、Velvia 100、Kodachrome 64辺りはかなり使えるし、ネガフィルムでも色被り、ローファイ風にされたシミュレーションもあり、使い方、選び方次第だ。
FujifilmカメラのフィルムシミュレーションはFujifilmのフィルムだけ、しかもフィルムの発色とはだいぶ異なっているように思われ、ならば多少面倒でもDxO FilmpackやAilen SkinのExposure、はたまたRawTherapeeのHald CLUTを使った方が様々なメーカーの発色を楽しめる。
選択肢があり過ぎて途中で訳が判らなくなるのは少々悩ましいのではあるが・・・。
霞の除去を使ったクリアーな像が欲しいが為にLightroomやPhotoshopのCamera Rawを使われている方、もしくはそれらの霞の除去を羨ましいと思ってはいるが、Photoshopなんてほとんど使わないし、それでAdobeに毎月千円のお布施を払うのが不快なんて方、是非ともRawTherapeeのRetinexをお試し頂きたい。あくまでも私見として、Fujifilmカメラよりもそれら(100種類以上ある)を当てはめた方が良い発色をする時の方が多い。有名どころのProvia 100、Velvia 100、Kodachrome 64辺りはかなり使えるし、ネガフィルムでも色被り、ローファイ風にされたシミュレーションもあり、使い方、選び方次第だ。
FujifilmカメラのフィルムシミュレーションはFujifilmのフィルムだけ、しかもフィルムの発色とはだいぶ異なっているように思われ、ならば多少面倒でもDxO FilmpackやAilen SkinのExposure、はたまたRawTherapeeのHald CLUTを使った方が様々なメーカーの発色を楽しめる。
選択肢があり過ぎて途中で訳が判らなくなるのは少々悩ましいのではあるが・・・。
メーカー添付の現像ソフトで現像をされている方、おおよそのメーカー純正現像ソフトはそこそこの機能を持っており、満足されている方も多いだろう。しかしどのメーカーの現像ソフトも霞の除去(フレア除去)はしてくれない。
そんな時は純正ソフトで現像、TIFFファイルを出力をし、RawTherapeeで読み込みRetinexを利用してdehazeをする・・・、たったそれだけで写真が大きく変化してくれる。RawTherapeeをPLフィルター風レタッチソフトとして利用しても損は無い。
話を冒頭に戻そう。Adobeの霞の除去はスライダ1つで簡単に好みの絵柄になってくれる。しかしRawThepraeeのRetinexは何をどうやるのか誰も知らない。それが我々日本人だけじゃなく全世界の人が答えを見つけられないってんだから・・・。
上に表示したretinex値部分でさえ、その設定が本当に正しいのか私には判らない。この複雑怪奇さ、将来、Ver6になった時、もしくはRawtherapeeの亜種、変種として新たなフリーで使えるユーザーインターフェースに優しい高性能現像ソフトの出現を望みたい。
さて、これだけで終わらない、いや、「終われない」のがRawTherapee。多くの写真は今回の方法で霞を取り除けるが、今回紹介したretinexの値では全く使えない写真も出てきてしまう。
次回はそれらでどう工夫するか、サンプル写真を交えて色々とやってみたい。

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コメント
furumachi | URL | ZJc/.M/s
CIE色の見えモデル2002の特性
BigDaddyさん、こんにちは
CIE色の見えモデル2002ですが、お手数ですが以下の3枚の写真をご覧ください
ちなみに手近にあった判りやすい例として使ったので、写真自体に意味はありません。
注目して欲しいのは中央上端の看板「焼鳥」の地の黄色の違いです
■明度を変更していないオリジナルの画像
http://i.imgur.com/Be5412s.jpg
■露光補正の明度バーで-57した画像
http://i.imgur.com/CSrpTF8.jpg
■CIE色の見えモデル2002(長いですね)の明度バーで-57した画像
http://i.imgur.com/hht2yoU.jpg
オリジナルの画像を露光補正とCIE色の見えモデル2002蘭にある明度バーで
それぞれ-57した画像ですが、露光補正蘭の方は看板「焼鳥」の地の黄色の色味が
黄緑に変化したのに対し、CIE蘭の方は比較的オリジナルの画像に近い色味を
維持しています(のように私には感じられます)。
露光補正蘭の各操作はRGB表色系に則って操作を行うのに対し
CIE蘭の各操作はXYZ表色系に則って操作を行います
RGB表色系での明度の変更はRGB各色の平均した数値を変化させ、
その結果を元のRGB各色に単純に反映しているだけですので、
露光補正蘭の明度バーで暗くすると緑色に敏感な特性を持つ人間の目には
G色が強く感じられ、
看板の地の色が黄色から黃緑色に変化したように感じられるのに対し、
人間の視覚特性を考慮したXYZ表色系でのそれは、比較的オリジナルの傾向を
維持していると思います(あくまでも私の感じる結果ですが)。
というわけで、
ただでさえ機能の錯綜するRawTherapeeですから、何を弄った結果こんな色に
なったんだろうと悩むのを避けたい私は
明度や彩度、コントラスト、トーンカーブを操作したい時は、
CIE色の見えモデル2002を良く使っています。
ただRetinex、あれはもう良く解りません
それでは失礼します。
( 2017年06月08日 22:05 [Edit] )
BigDaddy | URL | -
> furumachi さん
CIE~を使っても自分が現像している環境と仕上がった写真をよそ様に見せる時の環境がイコールでないと意味がない気がするんですよ。
プリントするにせよプリンタのカラーマネージメントとどう折り合いを付けるのか、インターネット上で公開するのなら各自モニターの環境が全く異なるので意味がないでしょうし。またホワイトバランスも大きく関わってきます。
それ用の機能、例えば「観視条件」、「ホワイトポイントモデル」とかありますが、残念ながらではどういう時にどの値が正しいのか、この辺の疑問を解く文献が一切ない、サンプルさえも存在せず、これがCIE~の大きな欠点で、結果、私には意味がない処理系、カラーマネージメントだなと思っているんです。
( 2017年06月09日 01:35 )
furumachi | URL | ZJc/.M/s
BigDaddyさん、こんにちは
>「観視条件」、「ホワイトポイントモデル」とかありますが、残念ながらではどういう時にどの値が正しいのか、この辺の疑問を解く文献が一切ない、サンプルさえも存在せず、これがCIE~の大きな欠点で
この点については、私も同意します。
ただ、次の点
>プリントするにせよプリンタのカラーマネージメントとどう折り合いを付けるのか、インターネット上で公開するのなら各自モニターの環境が全く異なるので意味がないでしょうし。またホワイトバランスも大きく関わってきます。
>結果、私には意味がない処理系、カラーマネージメントだなと思っているんです。
については誤解があるようです
そもそもCIE色の〜蘭の機能群は、「カメラやプリントを含む不特定多数の
入力/出力デバイス間で色の整合性を取る」事を目的とした
カラーマネジメントを行うための機能ではありませんから、
BigDaddyさんが、カラーマネジメント機能としては無意味だと判断されたのも
当然だと思います。
そういったカラーマネジメントを期待するなら、RawThwerapee云々以前の段階で
手間暇とお金をかけて調整をした環境を用意した上で、
RawTherapeeのカラータブ>カラー・マネジメント機能に期待するべきです。
もちろん、こんな事はBigDaddyさんならご存知のことだと思いますが、
そんなBigDaddyさんをして、カラーマネジメント機能としては失格だと
誤解させてしまった「撮影環境条件」や「観視条件」に代表される言葉の選択のまずさ、
ドキュメントやサンプルの不備はRawtherapeeを人に勧める上での最大の難点だと
思いますし、前の私のコメントが誤解を招いたのであれば謝罪いたします。
私は軽率にもBigDaddyさんの
>「CIE色の見えモデル2002」なんて何をする機能かも判らず一度も使っていない
という一文に反応して説明不足な長文をコメントしてしまったのですが、
「CIE色の見えモデル2002」蘭の機能というのは一言で言えば、
「ここの機能を使えば、明度や彩度、コントラスト、トーンカーブを弄っても
色転びし難いです」というだけの物です
「せっかくホワイトバランスを調整したのに明度を-57したら黄色が黄緑色に
なってしまったし、褪せた赤い看板やレンガが妙に派手になってしまったぞ
ホワイトバランスを調整しなおさくちゃ」
って事が起き難い点で私は便利に使っています
また、人間の視覚を考慮した表色系と言っても、人間の視覚は
周辺環境の明るさによって色に対する反応がちがってきますから
撮影した環境やRwaTherapeeを使っている環境によって
色の見え方が違ってきますし
BigDaddyさんがおっしゃるように個人差もあります
それらの要因に対処して補正するために
編集対象の写真が極端に暗い環境で撮影されていたり
RawTherapeeを操作している環境が極端に暗い環境であるならば
「撮影環境条件」や「観視条件」を設定するべきですと
調整機能が用意されているわけですが、私は使っていません。
BigDaddyさんがおっしゃるように、説明やサンプル不足でどういう時に
どう設定すれば良いのか判断できませんし、
私は極端な環境で撮影したり編集したりはまずしていないので
デフォルトの普通環境設定で大抵対処できるからです
それ以前に、そこまで厳密な操作性を私は必要としていない事もあります。
最後にですが、
「ここの機能を使えば、明度や彩度、コントラスト、トーンカーブを弄っても
色転びし難いです」
という性質は「L*A*b*」蘭の各機能も備えていますから
「CIE色の〜」蘭の存在意義はBigDaddyさんのおっしゃるとおり、無いかもしれません。
それでも私が「CIE色の〜」蘭をよく利用するのはトーンカーブが二枚用意されているのが
便利だからで、それで自然と明度バーやコントラストバー、彩度バーも「CIE色の〜」蘭の
物を使うようになりました。
以上、長文失礼いたしました。
( 2017年06月10日 00:21 [Edit] )
BigDaddy | URL | -
> furumachi さん
少し前に青黒のドレスが人によって結果3通りに見えてしまう、そんな写真が話題になりましたよね。ふとそれを思い出しました。
またミラーレスのEVFを除くと時折、ヘンテコな発色になっている事がありますが、多くはホワイトバランスと出た目の露出(オーバー露出だと色が転んでいるように見える)による感じ方でしょうが、EVFは正しく周囲の感曲によって人の目が錯覚を起こしているのかも・・・、と感じました。
「ここの機能を使えば、明度や彩度、コントラスト、トーンカーブを弄っても色転びし難いです」
なるほど!、これは初めて知りました。とは言えこれはコメントの文末にも書かれている通り、L*a*bが役割を担っていると思っていて、うーん、どれを使うべきか?、やはり迷ってしまいますねぇ。
私は露光補正ないのコントラストは彩度(色度?)が変化するのでほとんどを従来のトーンカーブ、L*a*bのLカーブとカラータブ、そして発色そのものはカラータブのHSVイコライザーを使っています。CIE~を理解する事で選択肢がさらに1つ増える事になりますが、今のところL*a*bで十分かなと思っています。
近々、従来のトーンカーブとCIE~内のトーンカーブを比較してみようと思います。もしCIE~のトーンカーブの使い勝手が良ければそっちを多用する事になりましょう。
RawTherapeeって機能があり過ぎてとっつきにくい分、自分だけの処理法を発見した際の感動がありますよね。今回話題にしたRetinexでのDehazeにしても「なんだ、こうすればdehaze出来るじゃないか」を知りましたし、CIE~も使い手個々によって大きな発見があるのかもしれませんね。
まぁとにかく一番悪いのは作者がユーザーに投げっ放しって点なのでしょうね。作者は完璧主義者なのかretinexも元々はdehazeを目的に作っていたようですが、結果retinexと言う難解な代物になってしまっています。ホント、これだけ作れる頭脳の持ち主が何故、用例、用法を用意しないのかが不思議でなりません。
( 2017年06月11日 22:36 )
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