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中山道蕨宿を散歩する

2014年03月25日 00:00

股旅

股旅

Pentax K-5, Sigma AF17-70mmF2.8-4OS HSM

※ブログに視覚要素を加えるlightboxを導入しています。上記画像をクリックすると少し大きな画像をポップアップして見る事が出来、暗くなった部分をクリックするか、画像下部のCloseをクリックすると元に戻ります。



歴史には興味なく(教科書で習った事くらいを記憶している程度)、興味があるのは時代毎の文化。だからかつての宿場町を散策するのが好きだったりする。今回は蕨宿をお散歩してきた。

と、その前に、皆さんはパンダチーズをご存知だろうか?。ご存じない方、是非、My Favorite Things ~写真生活~の本日の記事をご覧になって欲しい。きっと笑いに包まれるだろう!。

さて・・・。

昨年秋に板橋宿を訪れ、その次の宿が蕨宿。東京からも簡単にアクセス出来るので、板橋宿を歩いた後、すぐに訪れようと思っていたが、結局、それから半年も経過してしまった。

蕨宿を解説するのは面倒だし、書いたところで他のサイトからのコピー&ペーストだからして、ここはwikipediaに任せよう。

蕨宿 - wikipedia

宿場町のメインストリートにはさほど興味がない。そりゃぁ地方の宿場町で昔の風情が多く残っているのなら、楽しみもするが、東京近郊の宿場町なんて江戸の風情はまずないと言って良く、昨年歩いた板橋宿にせよ、メインストリートから外れた路地でパチパチするのが常。

でも今回はなんと!、メインストリートだけの散策!。江戸の風情が残っていた?、いいえ、原因は体調だ。昨年から腰痛が悪化して、長距離を歩くと不愉快になってくる。歩けない訳じゃない。歩こうと思えば10キロでも20キロでも歩けるが、これが翌日にかなり堪え、痛い思いをしてまで写真を撮る気になれないでいる。

むしろ今は痛みが出ない程度にウォーキング、腰痛のリハビリを兼ねてのお散歩写真で、おおよそ2時間くらいで切り上げるようにしている。蕨宿もそこそこ風情を残しているのは1キロ程度で、腰痛のリハビリには丁度良い。

蕨市は全国の市で一番面積が狭いらしい。数年前、川口市と合併し、消えうせる運命にあったらしいが、結局、合併は行われず、今も尚、全国一狭い「市」との事。そう言えば日光御成道の鳩ヶ谷宿のあった鳩ヶ谷市は私が散策に訪れた時にはすでに消滅しており、今は川口市。

この辺の行政区分、どうなんだろう。合併を断った蕨市、合併した鳩ヶ谷市。地域住民サービスにどのような変化があったのか、興味深いところだ。

その蕨市、蕨宿の宣伝には結構力を入れているみたいだ。

中仙道蕨宿公式サイト

どうやら蕨宿のあった周辺の商店街が管理されているようで、結構立派なページだったりする。ただこの手のサイトを見て、期待しちゃいけない(笑)。都内から電車1本で短時間で行ける場所に江戸の風情なんぞそうは残っている筈もない。

最近はgoogleのストリートビューで人形を道に置いちゃうとそこの風景を見る事が出来、ロケハン出来ちゃうから、出発前に確認。なるほど、旅籠風の佇まいの幾つかの家があるが、まぁ普通の道路だ。道の幅などは昔ながらで、さほど期待をせずにお散歩開始。


極普通の地方の一般道

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上の写真だけを見れば一部、旧家風の家があるだけの地方の一般道にしか見えない。でも至るところに「蕨宿」をアピールするステッカーや旅を連想させるマンホールなどがあり、ここを蕨宿と知らないで歩いていても、1分もすれば、「今、我々はかつての中仙道蕨宿にいるんだな」と理解する。



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このコッコちゃんだか、アヒルだか、やたらにこいつのマンホール(消防の消火栓マンホール?、もこのキャラ)を見掛けたが、後で調べると、コッコちゃんでもなく、アヒルでもなく、なんと鳩だそうだ。名前は「わらじろう」。

元々は旅烏でカラスのキャラだったらしいが、不吉って事で鳩になったそうな。うーん、すぐ近くに、鳩ヶ谷宿があるのだから、それはないだろうと個人的には思うのであった。また埼玉県には鳩ノ巣と言う地域もある。しかも調べたら埼玉県のマスコットがそもそも鳩をモチーフにした「コバトン」との事。

埼玉県のマスコット コバトン

このコバトン、意外と可愛かったりする。今現在で683種のコバトンを見られるみたいだ。つまりコバントとわらじろうが被ってしまう。ご当地コバトンが存在するのだから、「蕨宿のコバトン」でも良かった気もするし、烏のわらじろうと鳩とコバトンとの共存があってもユニークだと思うのが・・・。

しかも、中仙道蕨宿公式サイトの右側にわらじろうがウィンクしているイラストを見つけられるが、これがわらじろうであるとは一切説明も無く、埼玉県の人々はきっとこいつは蕨宿のご当地コバトンと勘違いしちゃうんじゃなかろうか?。

また、運良く鳩ヶ谷宿には決まったマスコットはいないようだが、もし鳩ヶ谷宿がゆるキャラを作ったら、鳩がモチーフになるに違いない。となると、コバトンとわらじろうと未来の鳩ヶ谷宿のマスコット・・・。うーん、やっぱりご当地コバトンだけで良い気がする。

ちなみに蕨市のマスコットは、単純明快、そのまんま「ワラビー」である(笑)。この他、蕨市出身のアルフィーの高見沢俊彦氏がデザインした「エンジェルわらぶー」と言う天使の羽を持ったブーちゃんも公式マスコットとの事。

そう、埼玉県蕨の関連だけで「コバトン、ワラビー、エンジェルわらぶー、わらじろう」もゆるキャラが存在しちゃう。まぁ、ないよりましだし、この手のゆるキャラは各地域がそれなりに盛り上がれば、外野がとやかく言う事じゃないだろう。


バスはワラビー

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さて・・・。

ケチだからして、無料で見られるものは何でも見ちゃう。本陣跡に建てられた歴史民俗資料館。ここが面白かった。この手の無料の資料館ってつまらない展示ばかりで、結果、時間を無駄にするだけが多いのだが、存分に堪能した。

常設展は蕨宿の旅籠の様子を再現したもので、文化大好きの私には納得出来るものだし、訪れた時には、蕨宿とは全く関係のないだろうアーチスト数名による特別展が開催されていた。

この作品群がどれも素晴らしかった。切り絵、3D絵画?、ダンボールアート、物真似人形・・・、どの作品も秀逸。いつまで開催されているか知らないが、ご近所の方は是非訪れて欲しい。子供も喜ぶアートなのでファミリーで鑑賞するのも良いだろう。


また別館は旧家を改築したもので、宿場町らしい家。ここでは雛人形が展示されていて、ボランティアのお母さん達だろうが?、まぁ盛大にお客を呼び込んでいた。庭でお茶も頂けるようで休憩には丁度良いかも。


歴史民俗資料館 別館

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それらしい家1

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それらしい家2

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それらしい家3

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宿場町らしい風情のあるお宅はどれくらいあったろうか?。10軒程度かな。だから中仙道だと思って江戸の風情を求めてここを歩いてもきっと面白くないだろう。要は想像、妄想力。歴史民俗資料館の常設展で、当時の文化を理解し、この1キロ足らずの旧宿場町を妄想しながら歩く・・・。

東京に近いかつての宿場町の多くが再開発されており(例えば次の宿場町の浦和宿はほとんどのその面影を感じない)、それを考えると、周辺の住民、商店街の人達の努力により、宿場町らしさを作り上げているのは確かで、微笑ましい。

笑っちゃいけないけど、笑ってしまったのが下の和樂備神社。ここを見た時、てっきり、なるほど、昔は「蕨」を「和樂備」と書いていたんだな!、と思う。誰もがそう感じるだろう。でもどうやら「蕨」は昔から「蕨」であり、神社の「和樂備」の方が当て字のようだ。


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そして圧巻だったのが三学院金亀山(こんきさん)極楽寺だ。こういう事を思っちゃうと失礼であるが、「金持ってんなぁ~」が第一印象だった。この手の寺院の中でもかなりでかく、APS-C17mmの画角では全体を入れられない。


三学院

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その右手にも・・・

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そして蕨宿の面白いところは、近くに蕨城(和樂備神社もその一部)があったのもあろうが、用水路で囲まれており、それが堀になっていたらしい。また、当時の蕨宿は、防犯と飯盛り女(売春婦)が逃げられないようにと夜になると跳ね橋を上げて、島化していたとの事。こういう宿場町は全国でも珍しいと思う。

今ではその堀はすでに目に見えないが、用水路そのものはまだ現役のようで、暗渠化している。しかも暗渠は誰でもすぐに判るようになっている。


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かつての堀、用水路は、上のような石板で塞がれているからだ。暗渠化するのに単に石板で蓋をする、昔はこんな風景どこにでもあったが、21世紀の今もこの方式。これはまさに「昭和」であり、この暗渠化した用水路を歩くだけで昭和好きはたまらないと思う。

さらに、先と同じく、石板でふさがれていない堀、家の玄関毎に跳ね板が架けられ、人々が出入りしていた様を想像し、歩くと江戸時代にタイムスリップ出来る。

蕨宿とされている道を散策するだけなら歴史資料館、別館を見学しても2時間程度。ちょうど良いお散歩だと思う。

この後、再び蕨駅に戻るのも面白くないので、蕨宿の入り口の交番で旧中仙道をそのまま進めば、埼京線の北戸田駅が近いとの事、家路はそのルートとした。ここからのお散歩日記は次回!。


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