2014年12月06日 00:00
Pentax K-5, Sigma AF17-70mmF2.8-4OS HSM
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レンズの像面湾曲について以前にも語っている。どう克服するか、7月12日の記事で書いた。今回はこれを踏まえ・・・。
※比較写真は文末に掲載しているので最後までどうぞご覧下さいまし!
レンズの像面湾曲について以前にも語っている。どう克服するか、7月12日の記事で書いた。今回はこれを踏まえ・・・。
※比較写真は文末に掲載しているので最後までどうぞご覧下さいまし!
結論を先に言うと、、、
「像面湾曲の激しいレンズを使う場合、AF微調整のついているカメラなら少し後ピンになるように調整すれば周辺部の解像力が数段上がる」
像面湾曲を簡単に説明すると、光は真っ直ぐ入ってくるのと斜めから入るってくるのがあり、レンズの端っこ、斜めから入った光は結像がフィルム面やセンサー面よりも前になってしまい、中心部にピントを合わせると周辺部は大きく前ピンになる。そしてそれを解消するには一般にレンズを絞り込んで被写界深度を稼ぐしかない。
これはおおよそどんなレンズにも存在し、加えてその他の収差によって全てのレンズは中心部よりも周辺部の描写が悪い。でも像面湾曲が少なければ各種収差はさほど気にならない。
だからこそ像面湾曲は厄介なんだ。像面湾曲はレタッチでも解像力は回復しない。ちょっとピントがズレているんじゃない。強烈、大幅にピント位置がズレているピンボケだから輪郭が丸でなくシャープネスが通用しない。
「100メートル先にピントを合わせても周辺部は50メートル先にピントが合う」。大袈裟だと思うでしょう?。でも像面湾曲が酷いとおおよそそれくらいズレるし、そう思っていた方が良い。
A3ノビくらいまでのプリントサイズならさほど目立たない。しかし像面湾曲が酷過ぎるDA18-55mmF3.5-5.6だとA3ノビでも気になる人は気になる。そしてメインで使っているSigma 17-70mmF2.8-4(旧型)も広角側の像面湾曲はDA18-55mm並みで非常に扱い辛い。
実はうちのK-5一号機、今年、基盤を全交換したが、それ以前はPentaxに依頼して、AF微調節が0の状態でも後ピンになるように設定していた(確かAF微調節で言えば-2相当とか言っていた)。これも像面湾曲のあるレンズで周辺部の描写を良くする為の改造だ。
※これ以外にも無理矢理に多分割測光の値を1/3段マイナスになるようにセットしていたし、AF駆動も変更を加えていたんだが、これのお陰でバッテリー食い虫になってしまい、確か最終的には400枚も写せない状態になってしまったと記憶している(笑)
でも基盤を交換して全てデフォルトに戻してしまったので、DA18-55mmでもSigma 17-70mmでもAF微調整0の状態だと、中心部は問題ないけど、周辺部はグチャグチャ。
そこで7月12日の記事の通りのAFでピントを合わせた後、MFにセットし、ほんのちょっと後ピンにしてやる訳だが、この「ほんのちょっと」が判り辛い。
そこで普段はDA18-55mmもSigma 17-70mmもAF微調節値を-2にしている。これは町撮りのセッティング。そして遠景撮影が多くなる郊外での撮影では-5にセットし直すんだ(遠景であればある程、横に広がりがあればある程に像面湾曲は激しくなる、コサイン誤差とかも関係してくるんだろうなぁ)。
周辺部をカチッとさせるには-6~-7が最適なのだが、そこまで振ると弊害が出る。周辺部の前ピンが改善されるのだから中央のピントはさらに奥になってしまい、-5で最広角側だと絞り開放で(等倍で見ると)被写界深度から外れ、ピンボケし、-6だと最広角でも半絞り絞っても微妙。
それでもA3ノビプリントだと中心部も被写界深度に入るから問題は無いが、等倍で見て、中央がボヤッとしていたらちょっと不快でしょう?。どれくらいかなぁ、被写体までの距離が50メートルを超えてくると-5設定で絞り開放は使えないかな。
※但し、周辺部の描写は良くなるのでしつこいけど「A3ノビ」前提なら絞り開放でも十分使える
だから町撮りでは-2設定で、「ここまで遠景だと周辺部がグチャグチャだな」と感じたら、MFにして感覚でピントをほんのちょっと後ろにずらす、そんな撮影をする。その代わりどんな焦点距離でも、どんな撮影距離でも絞り開放が使える。
そして郊外へ出掛けると毎回MFにしてピントを制御するのが面倒だから-5にセットする。これだと今も述べた通り、遠景だと絞り開放は使わない。辺りが暗くなっても絞りを開けずにISO感度を上げて対処する。ちなみに-5にセットしても最短撮影距離でピント位置が奥に大きくズレるなんて事はまずない。
※最短撮影距離でズレないんじゃない。1mm近くズレるかもしれない。だから厳密なマクロ写真とか大口径レンズを使って絞り開放で女性の睫毛だけに合わせる、そんな撮影を強いられたらAF微調整値を戻すしかない
※面倒でテストしていないが、町撮りでも遠景でも万能にするのならうちのK-5とこの17-70mmなら-4設定が妥当なのかな
像面湾曲を減らすにはAF微調整値を幾つにするか、このテストは面倒。幸い、うちはベランダからそこそこの遠景を望めるので、撮影してはパソコンでチェックを繰り返せ、主要な焦点距離をF2.8~F8までテストしても20分もあれば完了するが、そうでない方は大変だと思う。
まず最低でも50メートル以上、出来れば20メートル、50メートル、100メートル、さらに先と複数の距離で、しかも横に直線的な風景でないとテストの意味が無いので、そういう場所を見つける必要がある。可能なら三脚持参で全て同じ構図で撮影したい。
加えてPentaxカメラは絞りによってピント位置が変わる時があるので、絞りを変える度にピントを外し、再度ピントを合わせる必要がある。クイックシフトフォーカスのある純正レンズならピントリングを捻れば良いだけだが、それがないSigmaレンズはAF/MFのスイッチングを1コマ毎に強いられる。
また、困ったもので、一眼レフは時折AF誤測距をおこす。特に逆光の風景を狙うとコントラストが低くなりAFが合い辛くなるので、順光でコントラストの高い風景を目指してピントを合わせる事。
この手の撮影は大きな河川、土手の対岸を撮影するのがベストだが、土手の芝生に合わせるよりもはっきりとした目標物に合わせる方が誤測距しない。また誤測距するであろうと予測し、保険で同じ場所からのテストを3度は繰り返した方が良く、それが20メートル、50メートル、100メートル、それ以降・・、だから合計12回の撮影で、それぞれ絞り開放からF11まで(135カメラならF16までやった方が良いだろう)。
※最短撮影距離~数メートルのテストもしなくちゃならないが、それは自宅で出来るのであまり面倒ではない
PentaxのAF微調節は、後ピン目的なら-1~-10の10段階ある。これを1つ1つテストするのは厄介だ。ベランダから遠景を望めない人は玄関周辺で色々な距離でAF微調整の-10からAFを作動させる。通常なら(特に遠景で)ある値まで写真を撮るまでもなく、ピントが合わず、シャッターが押せない筈だ。
うちのK-5一号機は確か-8までAFが迷う。-7で撮影距離や被写体によってAFが迷う。ならば-6からテストを始めれば良い。だから-6と0とを比較する。
像面湾曲が激しいレンズなら周辺部は-6の方がクッキリしている筈だ。その時に中央もピントが合っていたら(実際にはピントは合っていない、被写界深度内に入っているだけ)、それで良いし、そうじゃなかったら-5にセットし直して再度テスト。それでも駄目だったら-4・・・。
そうやって遠景では-5が最適だと私は判断出来た。但し先に述べた通り、これだと中央部は撮影距離によって被写界深度から外れるので(しつこいようだが、ほんの少しだからA3ノビプリントには影響は無い)遠景撮影時には絞り開放は使わない、そんな制約を己に設ける。
AF微調節値が-5ならおおよそどんな風景でも合格点を出せるが、AFがほんの少しでも誤測距をすると絞り込んでも中央部はピンボケするので、遠景でもせいぜい30メートル先くらいしか狙わない普段の街中での撮影はその程度の距離なら像面湾曲も目立たないのでAF微調節の値を-2にしているんだ。
注意して頂きたいのは、わざと後ピンにするのだから中央部は被写界深度内に入っているだけで、実際にはピントは合っていない。だからセンサーの画素数が多ければ多い程、等倍でチェックするとシビアになり、2400万画素のK-3でテストをしたら-5でなく-4とか-3になるんじゃなかろうか?、結果、周辺部はそれでも改善はされるが、期待した程ではない=像面湾曲の少ない良いレンズを買え!、そんな結論に達する。
だからK-3をお持ち、もしくはこれから買おう、そんな方は像面湾曲の激しいレンズは決して買わないように。Sigmaなら現行の17-70mmはある程度改善されているらしく、また定番の17-50mmF2.8は値段の割には一クラス上の描写をするようだ。
またPentax純正ならばDA17-70mmF4は像面湾曲が少なく全体の解像感も評価出来る。先日発表されたDA16-85mmF3.5-5.6は簡易防滴機能もあり、私が最も注目するPentax純正レンズで、メーカー発表のMTF曲線を見る限り、像面湾曲は少なそうで、各種レビューサイトの情報を待って考慮する事をお勧めしたい。
私は手持ちのK-5が壊れるまで使っていても良いと思っているし、欲を言えばK-5IIsを狙っているから画素数は1600万画素。だから像面湾曲に関しては今後も今回の手法で乗り切る。
またDA16-85mは確かに魅力的なレンズだが、これの発売で安価になるであろう、DA18-135mmかDA18-55mmWR、雨の日用レンズとして買っても良いなと思っている。特にDA18-55mmWRはDA16-85mmの発売により中古で1万円を切る可能性もあり、そうなればGet It!。像面湾曲?、知ったこっちゃない、雨でも壊れないレンズが欲しい!(笑)。
では比較写真を!。写真は全てK-5の撮って出しでファインシャープネスは+2にセットしている。ピント位置は全て中央。手持ちで撮影しているので構図のズレはご勘弁を。また部分切り出し像はクリックで等倍になる。
まず17mm。本日トップの写真が全体像だ。
「像面湾曲の激しいレンズを使う場合、AF微調整のついているカメラなら少し後ピンになるように調整すれば周辺部の解像力が数段上がる」
像面湾曲を簡単に説明すると、光は真っ直ぐ入ってくるのと斜めから入るってくるのがあり、レンズの端っこ、斜めから入った光は結像がフィルム面やセンサー面よりも前になってしまい、中心部にピントを合わせると周辺部は大きく前ピンになる。そしてそれを解消するには一般にレンズを絞り込んで被写界深度を稼ぐしかない。
これはおおよそどんなレンズにも存在し、加えてその他の収差によって全てのレンズは中心部よりも周辺部の描写が悪い。でも像面湾曲が少なければ各種収差はさほど気にならない。
だからこそ像面湾曲は厄介なんだ。像面湾曲はレタッチでも解像力は回復しない。ちょっとピントがズレているんじゃない。強烈、大幅にピント位置がズレているピンボケだから輪郭が丸でなくシャープネスが通用しない。
「100メートル先にピントを合わせても周辺部は50メートル先にピントが合う」。大袈裟だと思うでしょう?。でも像面湾曲が酷いとおおよそそれくらいズレるし、そう思っていた方が良い。
A3ノビくらいまでのプリントサイズならさほど目立たない。しかし像面湾曲が酷過ぎるDA18-55mmF3.5-5.6だとA3ノビでも気になる人は気になる。そしてメインで使っているSigma 17-70mmF2.8-4(旧型)も広角側の像面湾曲はDA18-55mm並みで非常に扱い辛い。
実はうちのK-5一号機、今年、基盤を全交換したが、それ以前はPentaxに依頼して、AF微調節が0の状態でも後ピンになるように設定していた(確かAF微調節で言えば-2相当とか言っていた)。これも像面湾曲のあるレンズで周辺部の描写を良くする為の改造だ。
※これ以外にも無理矢理に多分割測光の値を1/3段マイナスになるようにセットしていたし、AF駆動も変更を加えていたんだが、これのお陰でバッテリー食い虫になってしまい、確か最終的には400枚も写せない状態になってしまったと記憶している(笑)
でも基盤を交換して全てデフォルトに戻してしまったので、DA18-55mmでもSigma 17-70mmでもAF微調整0の状態だと、中心部は問題ないけど、周辺部はグチャグチャ。
そこで7月12日の記事の通りのAFでピントを合わせた後、MFにセットし、ほんのちょっと後ピンにしてやる訳だが、この「ほんのちょっと」が判り辛い。
そこで普段はDA18-55mmもSigma 17-70mmもAF微調節値を-2にしている。これは町撮りのセッティング。そして遠景撮影が多くなる郊外での撮影では-5にセットし直すんだ(遠景であればある程、横に広がりがあればある程に像面湾曲は激しくなる、コサイン誤差とかも関係してくるんだろうなぁ)。
周辺部をカチッとさせるには-6~-7が最適なのだが、そこまで振ると弊害が出る。周辺部の前ピンが改善されるのだから中央のピントはさらに奥になってしまい、-5で最広角側だと絞り開放で(等倍で見ると)被写界深度から外れ、ピンボケし、-6だと最広角でも半絞り絞っても微妙。
それでもA3ノビプリントだと中心部も被写界深度に入るから問題は無いが、等倍で見て、中央がボヤッとしていたらちょっと不快でしょう?。どれくらいかなぁ、被写体までの距離が50メートルを超えてくると-5設定で絞り開放は使えないかな。
※但し、周辺部の描写は良くなるのでしつこいけど「A3ノビ」前提なら絞り開放でも十分使える
だから町撮りでは-2設定で、「ここまで遠景だと周辺部がグチャグチャだな」と感じたら、MFにして感覚でピントをほんのちょっと後ろにずらす、そんな撮影をする。その代わりどんな焦点距離でも、どんな撮影距離でも絞り開放が使える。
そして郊外へ出掛けると毎回MFにしてピントを制御するのが面倒だから-5にセットする。これだと今も述べた通り、遠景だと絞り開放は使わない。辺りが暗くなっても絞りを開けずにISO感度を上げて対処する。ちなみに-5にセットしても最短撮影距離でピント位置が奥に大きくズレるなんて事はまずない。
※最短撮影距離でズレないんじゃない。1mm近くズレるかもしれない。だから厳密なマクロ写真とか大口径レンズを使って絞り開放で女性の睫毛だけに合わせる、そんな撮影を強いられたらAF微調整値を戻すしかない
※面倒でテストしていないが、町撮りでも遠景でも万能にするのならうちのK-5とこの17-70mmなら-4設定が妥当なのかな
像面湾曲を減らすにはAF微調整値を幾つにするか、このテストは面倒。幸い、うちはベランダからそこそこの遠景を望めるので、撮影してはパソコンでチェックを繰り返せ、主要な焦点距離をF2.8~F8までテストしても20分もあれば完了するが、そうでない方は大変だと思う。
まず最低でも50メートル以上、出来れば20メートル、50メートル、100メートル、さらに先と複数の距離で、しかも横に直線的な風景でないとテストの意味が無いので、そういう場所を見つける必要がある。可能なら三脚持参で全て同じ構図で撮影したい。
加えてPentaxカメラは絞りによってピント位置が変わる時があるので、絞りを変える度にピントを外し、再度ピントを合わせる必要がある。クイックシフトフォーカスのある純正レンズならピントリングを捻れば良いだけだが、それがないSigmaレンズはAF/MFのスイッチングを1コマ毎に強いられる。
また、困ったもので、一眼レフは時折AF誤測距をおこす。特に逆光の風景を狙うとコントラストが低くなりAFが合い辛くなるので、順光でコントラストの高い風景を目指してピントを合わせる事。
この手の撮影は大きな河川、土手の対岸を撮影するのがベストだが、土手の芝生に合わせるよりもはっきりとした目標物に合わせる方が誤測距しない。また誤測距するであろうと予測し、保険で同じ場所からのテストを3度は繰り返した方が良く、それが20メートル、50メートル、100メートル、それ以降・・、だから合計12回の撮影で、それぞれ絞り開放からF11まで(135カメラならF16までやった方が良いだろう)。
※最短撮影距離~数メートルのテストもしなくちゃならないが、それは自宅で出来るのであまり面倒ではない
PentaxのAF微調節は、後ピン目的なら-1~-10の10段階ある。これを1つ1つテストするのは厄介だ。ベランダから遠景を望めない人は玄関周辺で色々な距離でAF微調整の-10からAFを作動させる。通常なら(特に遠景で)ある値まで写真を撮るまでもなく、ピントが合わず、シャッターが押せない筈だ。
うちのK-5一号機は確か-8までAFが迷う。-7で撮影距離や被写体によってAFが迷う。ならば-6からテストを始めれば良い。だから-6と0とを比較する。
像面湾曲が激しいレンズなら周辺部は-6の方がクッキリしている筈だ。その時に中央もピントが合っていたら(実際にはピントは合っていない、被写界深度内に入っているだけ)、それで良いし、そうじゃなかったら-5にセットし直して再度テスト。それでも駄目だったら-4・・・。
そうやって遠景では-5が最適だと私は判断出来た。但し先に述べた通り、これだと中央部は撮影距離によって被写界深度から外れるので(しつこいようだが、ほんの少しだからA3ノビプリントには影響は無い)遠景撮影時には絞り開放は使わない、そんな制約を己に設ける。
AF微調節値が-5ならおおよそどんな風景でも合格点を出せるが、AFがほんの少しでも誤測距をすると絞り込んでも中央部はピンボケするので、遠景でもせいぜい30メートル先くらいしか狙わない普段の街中での撮影はその程度の距離なら像面湾曲も目立たないのでAF微調節の値を-2にしているんだ。
注意して頂きたいのは、わざと後ピンにするのだから中央部は被写界深度内に入っているだけで、実際にはピントは合っていない。だからセンサーの画素数が多ければ多い程、等倍でチェックするとシビアになり、2400万画素のK-3でテストをしたら-5でなく-4とか-3になるんじゃなかろうか?、結果、周辺部はそれでも改善はされるが、期待した程ではない=像面湾曲の少ない良いレンズを買え!、そんな結論に達する。
だからK-3をお持ち、もしくはこれから買おう、そんな方は像面湾曲の激しいレンズは決して買わないように。Sigmaなら現行の17-70mmはある程度改善されているらしく、また定番の17-50mmF2.8は値段の割には一クラス上の描写をするようだ。
またPentax純正ならばDA17-70mmF4は像面湾曲が少なく全体の解像感も評価出来る。先日発表されたDA16-85mmF3.5-5.6は簡易防滴機能もあり、私が最も注目するPentax純正レンズで、メーカー発表のMTF曲線を見る限り、像面湾曲は少なそうで、各種レビューサイトの情報を待って考慮する事をお勧めしたい。
私は手持ちのK-5が壊れるまで使っていても良いと思っているし、欲を言えばK-5IIsを狙っているから画素数は1600万画素。だから像面湾曲に関しては今後も今回の手法で乗り切る。
またDA16-85mは確かに魅力的なレンズだが、これの発売で安価になるであろう、DA18-135mmかDA18-55mmWR、雨の日用レンズとして買っても良いなと思っている。特にDA18-55mmWRはDA16-85mmの発売により中古で1万円を切る可能性もあり、そうなればGet It!。像面湾曲?、知ったこっちゃない、雨でも壊れないレンズが欲しい!(笑)。
では比較写真を!。写真は全てK-5の撮って出しでファインシャープネスは+2にセットしている。ピント位置は全て中央。手持ちで撮影しているので構図のズレはご勘弁を。また部分切り出し像はクリックで等倍になる。
まず17mm。本日トップの写真が全体像だ。
17mm AF微調節 0 | 17mm AF微調節 -5 |
この距離(うーん、100メートル以上あるかな?)だと-5までの後ピンだと中央部はギリギリのピンボケ。
マンションを見ると同じように見えるが、手前の左下の工事用のキューブ型の建築物を見れば判ると思う。微調節していない方はこれも被写界深度内に入っているが、-5にしたコマは深度から外れてしまっている。
幾ら絞り開放といえ、通常ならば等倍で見てもある程度手前まで被写界深度に入るのに、17mmでこのキューブ型の建築物がピンボケしていると言う事は相当な後ピンになっている訳だ。
でもF4からは被写界深度に入っているので中央の解像感は両者ほとんど変わらず、よって各絞りサンプルは面倒なので掲載しない(笑)。
では端っこはどうだろう?。
マンションを見ると同じように見えるが、手前の左下の工事用のキューブ型の建築物を見れば判ると思う。微調節していない方はこれも被写界深度内に入っているが、-5にしたコマは深度から外れてしまっている。
幾ら絞り開放といえ、通常ならば等倍で見てもある程度手前まで被写界深度に入るのに、17mmでこのキューブ型の建築物がピンボケしていると言う事は相当な後ピンになっている訳だ。
でもF4からは被写界深度に入っているので中央の解像感は両者ほとんど変わらず、よって各絞りサンプルは面倒なので掲載しない(笑)。
では端っこはどうだろう?。
17mm AF微調節 0 | 17mm AF微調節 -5 |
F2.8 |
F2.8 |
F4 |
F4 |
F5.6 |
F5.6 |
F8 |
F8 |
微調節0ではF5.6まで絞ってようやくなんとなく解像を始め、F8が及第レベルに落ち着くが、微調節-5では絞り開放F2.8ですでに微調節0のF8と同程度の解像感になっているのが判ると思う。そして微調節-5の周辺部はF4でほぼピークにありそれがF8まで持続する。
この結果、この距離の被写体だと微調節-5ではF4~F5.6の絞りが正解となり、微調節0ではA3~A2くらいのプリントが前提ならば回折現象で解像感を失うものの、F8以上絞ると周辺までキッチリと描写される。まぁF8まで絞って端っこがこれくらい描写すればA3~A2前提ならば、至って普通なズームレンズだとは思うが・・・。
※左端も同じ結果なのでサンプル写真は割愛
では次に絞り開放がF3.5になる29mmでの像をご覧頂きたい。
この結果、この距離の被写体だと微調節-5ではF4~F5.6の絞りが正解となり、微調節0ではA3~A2くらいのプリントが前提ならば回折現象で解像感を失うものの、F8以上絞ると周辺までキッチリと描写される。まぁF8まで絞って端っこがこれくらい描写すればA3~A2前提ならば、至って普通なズームレンズだとは思うが・・・。
※左端も同じ結果なのでサンプル写真は割愛
では次に絞り開放がF3.5になる29mmでの像をご覧頂きたい。
「全体像」
29mm AF微調節 0 | 29mm AF微調節 -5 |
17mmと同様に-5にセットしたコマは被写界深度から外れた。そしてここまでボケているとA3ノビプリントでも確実にピンボケだと判ってしまう。-5にセットすると絞り開放が使えなくなるとはこういう事。
※それにしても正常なピント位置にセットするとこのレンズ、中央部は(ファインシャープネスでガツンとシャープを効かせているとは言え)ローパスフィルターの分厚いK-5でも絞り開放でここまで解像する、だから悪いレンズじゃないんだ
※それにしても正常なピント位置にセットするとこのレンズ、中央部は(ファインシャープネスでガツンとシャープを効かせているとは言え)ローパスフィルターの分厚いK-5でも絞り開放でここまで解像する、だから悪いレンズじゃないんだ
29mm AF微調節 0 | 29mm AF微調節 -5 |
F3.5 |
F3.5 |
F4.5 |
F4.5 |
F6.7 |
F6.7 |
F9.5 |
F9.5 |
端っこは上の通り。この写真も右端の方が判り易いので右端だけを掲載した。
AF微調節0ではF9.5まで絞らないとカッチリしないが、-5の方は絞り開放のF3.5ですでにその描写を超えている。そしてF6.7で回折現象で解像感が悪くなるのも判ると思う。よってこの風景だと微調節0ならばF9.5まで絞り、-5ならF4.5~F5.6で撮影するのが望ましいと判る。
では最後に絞り最長側の70mmの像をご覧頂きたい。これは開放がF4になる。
AF微調節0ではF9.5まで絞らないとカッチリしないが、-5の方は絞り開放のF3.5ですでにその描写を超えている。そしてF6.7で回折現象で解像感が悪くなるのも判ると思う。よってこの風景だと微調節0ならばF9.5まで絞り、-5ならF4.5~F5.6で撮影するのが望ましいと判る。
では最後に絞り最長側の70mmの像をご覧頂きたい。これは開放がF4になる。
70mm AF微調節 0 | 70mm AF微調節 -5 |
おっとっと!。AF微調節5でも絞り開放像は中央部にピントが来ている。実は40mmくらいから絞り開放でも行けるんだ。
普通に考えると17mmや29mmの絞り開放でボケちゃうのだから被写界深度が浅くなる40mm以降でももっとボケる気がするが、もしかするとPentaxのAF微調節は一律に前後させるのでなく、焦点距離情報を元に前後させる範囲を変えているのかもしれない。
しかし、これはあくまでもこの撮影距離だから絞り開放でもたまたま被写界深度に収まったと思うべきで、他の距離ではピンボケする可能性があり、-5まで後ピンにすると遠景撮影では1段は絞っておくのが安心に繋がる。
さて、この構図は真正面で狙っていないので、左側の距離が近く、右側の距離が遠くなっている。これは両端をお見せした方が良いだろう。
普通に考えると17mmや29mmの絞り開放でボケちゃうのだから被写界深度が浅くなる40mm以降でももっとボケる気がするが、もしかするとPentaxのAF微調節は一律に前後させるのでなく、焦点距離情報を元に前後させる範囲を変えているのかもしれない。
しかし、これはあくまでもこの撮影距離だから絞り開放でもたまたま被写界深度に収まったと思うべきで、他の距離ではピンボケする可能性があり、-5まで後ピンにすると遠景撮影では1段は絞っておくのが安心に繋がる。
さて、この構図は真正面で狙っていないので、左側の距離が近く、右側の距離が遠くなっている。これは両端をお見せした方が良いだろう。
70mm AF微調節 0 | 70mm AF微調節 -5 |
F4 |
F4 |
F5.6 |
F5.6 |
F8 |
F6.7 |
70mm AF微調節 0 | 70mm AF微調節 -5 |
F4 |
F4 |
F5.6 |
F5.6 |
F8 |
F6.7 |
お判りだろうか?。右側はAF微調節0でも-5にセットしたのとほとんど変わらないくらいの解像感がある。これは像面湾曲のお陰で被写界深度に入っているんだ。つまり、ピントを中央奥に取っても、両端がそのピント位置よりも前にあると、それらは被写界深度に入ってくる。
そして奥に位置する構図右側。これは一目瞭然だろう。無理矢理後ピンにしているのだから、-5にセットしていると被写界深度に入ってくる。
像面湾曲は絞り込めばある程度解消されるので、周辺部が像面湾曲によるピンボケの場合は、なるべくレンズを絞り込んだ方が良い。勿論、絞り込み過ぎれば回折現象(小絞りボケ)で、全体がボヤッとするが、それはプリントサイズを考慮してシャープネスを上手く調整すればなんとかなるレベル。
そしてレンズを絞り込むのが嫌な場合(回折現象、ISO感度が上がる)、今回のようにAF微調整でわざと後ピンにするか、MFにして、ほんのちょっとピントを後ろにずらすのが最適。
そして奥に位置する構図右側。これは一目瞭然だろう。無理矢理後ピンにしているのだから、-5にセットしていると被写界深度に入ってくる。
像面湾曲は絞り込めばある程度解消されるので、周辺部が像面湾曲によるピンボケの場合は、なるべくレンズを絞り込んだ方が良い。勿論、絞り込み過ぎれば回折現象(小絞りボケ)で、全体がボヤッとするが、それはプリントサイズを考慮してシャープネスを上手く調整すればなんとかなるレベル。
そしてレンズを絞り込むのが嫌な場合(回折現象、ISO感度が上がる)、今回のようにAF微調整でわざと後ピンにするか、MFにして、ほんのちょっとピントを後ろにずらすのが最適。
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