気になりだすととことん調べないとモンモンとしちゃう性格。映画フラガールで松雪泰子が演じた平山まどかがレッスンスタジオで披露していた踊り、そして蒼井優演じる谷川紀美子のラストシーンでのソロダンス。これがまぁ色っぽくって無茶苦茶カッコイイんだ。
そこで本物のスパリゾートハワイアンズでもこう言ったソロダンスを披露しているのか?、そんな単純な疑問からネットでアッチコッチ。
そのソロダンスは「タネイムア」と言う。夜のショーの目玉。そしてこれはハワイアンダンスではなくタヒチアンダンス(ポリネシアンダンスだっけ?)なんだそうな。そのタヒチアンダンスにバレエの要素などを取り入れて作られた常磐ハワイアンセンターオリジナルのソロ用ダンスみたいだ。
映画フラガール以前にタネイムアがあったかどうかは調べきれなかったが(ソロダンスは幾つかあったようだ)、映画上映以降は2016年の今も尚、これが伝統芸能のように代々ソロダンサーに受け継がれている。
んで・・・、こういうのは今の時代、YouTubeに転がっているに違いない!。案の定、仰山の「タネイムア」を発見出来た。数人のフラガールファンの方が5年くらい前から記録映像を撮影されているようで、2010年くらいからの歴代ソロダンサーのタネイムアをYouTubeで見ることが出来る。
タネイムアは勿論選ばれた人しか演じられない。要するにフラガールのメンバーで踊りに長けている人だけがこのダンスを踊れる。ここ数年は4人くらいのソロダンサーがいらっしゃる。彼女達が日替わりでタネイムアを踊るみたいだ。
先ずは下の2本の動画をどうぞ!。合計8名のタネイムア。2本で20分くらいの内容だが、見る価値は大いにある!。これでタネイムアの全てが判る!。
フラガール ポリネシアンショー ソリスト4人の「タネイムア」 2012.2.8以降
フラガール ポリネシアングランドステージ「BIG MAHALO」~(ソリスト5名の)タネイムア~
1本目と2本目ではタネイムア導入部の構成が異なっている。ここで注目して頂きたいのは1本目。ソロダンサーがステージに出てきた時から、皆さんでリズムを取って欲しい。不自然ではないけどワンツースリーフォーとリズムを取ろうとすると「あれっ?」と感じると思う。
これねぇ、プログレッシブロック顔負けの強烈な変拍子なんだ。リズムを意識すると導入部の時点で合わなくなってしまう。何しろ、、、
「4、3、4、3」、、、もしくは「7、7」
「4、5、4、5」、、、もしくは「6、3、6、3」
「4、3、4、3」
「4、5、4、5」
4拍子+3拍子と4拍子+5拍子が繰り返される。この4+3部分は7拍子とした方が判り易いかもしれない。5拍子のところはアクセントだけを考えると2拍子+3拍子なのと途中裏からリズムが入るので最初の2拍子を前の4拍子に加え6拍子+3拍子だとこれもカウントしやすい(ただここを4、5でなく6、3にすると最初の7拍子はやっぱり4+3だろう)。
言葉にすると判り易い。
「タタンタツタタン」「タタンタタン」
「タタンタツタタン」「タタンタタン」
「タタンタツタタタンタタン」「タタンタタン」
「タタンタツタタタンタタン」「タタンタタン」
「タタンタツタタン」「タタンタタン」
「タタンタツタタン」「タタンタタン」
「タタンタツタタタンタタン」「タタンタタン」
「タタンタツタタタンタタン」「タタンタタン」
その後、、、
「4 x 8小節」
「5 x 8小節」
と続く。そしてこの5拍子はアクセントだけを考えると1拍子+4拍子になっている。あとはずっと4拍子。ブレイク後、起き上がるところからからラストまでも非常にリズムが取り辛く変拍子?、と思うが、これはリズムが速くなったり遅くなったりしているだけで恐らくずっと4拍子。
スゲェよ、プログレッシブロックバンドでも、5拍子を2拍子+3拍子、1拍子+4拍子と考えると、ヘンテコ変拍子となり、合わせるのは結構大変だと思う。
こんなヘンテコリズムなのに聞いている側はそれを意識しなければ耳に馴染む。これは打楽器だけで構成されている楽曲?、だからなんだろう。日本では打楽器ってのは重要でしょう?、お祭りの太鼓とか。こういう日本人のDNAとハワイとかタヒチのDNAが似ているんじゃないかと感じる。
それでも演者は大変だろう。彼女達は調性音楽のようにちゃんと拍子を意識して振り付けを覚えるのか、それとも感覚で身に付けていくのか、とっても気になってしまう。いつかハワイアンズに行って、もし彼女達と話す機会があったら是非とも尋ねたい事項だ。
またとっても細かい事。このタネイムア~オテアでの衣装。フリフリの腰巻?、これ静電気がバリバリおきそうなのだが、そうならない繊維を使っているのか、はたまた静電気防止スプレーを大量に振り掛けているのか?。
さらにはこの衣装、振り付けでしゃがむ場面がある。全員で踊るオテアでもその場面が幾つかあるが、必ず右足が太ももまで見え、男目線だとここにドキッとする。これはたまたまではないだろう。右足が見えるような工夫が施されていると思うのだが、その辺もフラガールに聞いてみたくてしょ~がない。
皆さん、とにかく騙されたと思って上に書いた拍子を意識してもう一度、1本目の動画をご覧になってほしい。一番判り易いのが、リズムに忠実でメリハリのある踊りをしている2分22秒からスタートするティアレるりか(今城るりか)さんの踊り。彼女の部分を何度も再生して頂きたい。このリズムを覚えるとより一層タネイムアが面白く感じる。
さらにタネイムアを楽しむにはソロダンサーそれぞれの特徴を知る事。上の8人だけでも同じ振り付けなのに全く違うんだ。選ばれた彼女達だから優劣云々ではなく、あくまでも見る側の好き嫌いなんだが、この8名以外にもYouTubeに転がっているタネイムアを見る限り、私個人は上で紹介したティアレるりかさん、ロゼラニ幸恵(鈴木幸恵、1本目4分52秒~)さん、モアナ梨江(大森梨江、2本目0分0秒~)さん、ヒワラニ麻衣子(灘波麻衣子、2本目8分55秒~)さんの4人が抜群に素敵だと思う。
男だから見るところは色っぽいかどうかなんだが、それに加えて躍動感やその時々の表情、持って生まれたであろう体のしなやかさ、その辺を見るとこの4人がずば抜けてスゲェ。でも見るところは人それぞれ異なるので、皆さんもきっと「俺はこの人だ!」ってのがいるだろう。
ティアレるりかさんとヒワラニ麻衣子さんはクルクルとバレエのような回転をするところがあるでしょう?。その最後のクルクルがスローモーションになるんだ。ここが美しい!。YouTubeで見る限り、このスローモーションを取り入れているのはこの他リリノエ麻美(寿々木麻美)さんの3名だけ。そして時期的にティアレるりかさんが最初に導入したっぽい。
またティアレるりかさんとヒワラニ麻衣子さんだけは踊っている最中にヒャー!、と奇声を発する。これが妙に色っぽく可愛くもある。特にティアレるりかさんは頻繁にヒャーヒャー叫んでいる。
「ティアレるりか タネイムア」で動画を再生すれば全てでヒャーヒャー!。4回転クルクル後のスローモーションとヒャーヒャーが聞きたくて彼女の動画ばかりを見ていた日もあった。歴代ソロダンサーの中で背が低い方なのだが、そうは感じさせない、なんちゅーか、人を虜にする術を備えていると言うのか、とにかく惚れ惚れする踊りだ。YouTubeに転がっている彼女のダンスはおおよそチェックしたと思う。
それぞれの踊りを見たければYouTubeにて「タネイムア」で検索すれば良いし、ソリストの名が判っていれば「ソリスト名 タネイムア」でも出てくる。
いやぁ、3年くらい前に常磐炭礦を知っていたら、もしくはもっと以前に映画フラガールを見ていたら、きっとティアレるりかさん、ヒワラニ麻衣子さん、モアナ梨江さんのソロダンスを見に行ったろうなぁ~(モアナ梨江さんはつい最近7月下旬に引退されたそうだ、見たかった!)。
今日現在、上の8名の中で現役のフラガールはロゼラニ幸恵さんだけ。是非ともハワイアンズを訪れて彼女のタネイムアを拝見したいところだが、どうもその日誰がソロダンスを担当するかは発表されていないみたい。発表しちゃうとそれぞれのファンはその日しか行かないから営業上、もしくは防犯上、あえて発表しないだろう。
防犯上?・・・、ハワイアンズに関して書かれているブログ等を見ていると、フラガール達はハワイアンズの社員であるからショーがない時でも何名かは常駐しているらしく、運が良ければステージ以外で彼女達にお会いできるみたい。実際に握手やお話をされているファンもいらっしゃるようだ。
最近のアルファベット3文字の大所帯女性アイドルグループ商法。これって斬新な営業法だと思っていたが、それはオリジナルではなく、実はハワイアンズ、フラガールの形式をパクっているだけだったんだな。常磐興産!、天晴れだ!(こういうシステムは近代で言えば宝塚歌劇団が元祖なのかなぁ~)。
多分ですよ!、ソロダンスのスケジュールが事前に判っていたら、ストーカーみたいな変な輩もいるでしょう?。それの防止策だと思う。
と言うのもヒワラニ麻衣子さん、彼女はここ最近ソロダンサーになったのになんの前触れもなく引退されたそうな。通常、フラガール、特にソロダンサーが引退する際は引退セレモニーを観客を交えて行うようだが、それすれもやらずに会社を去られたとの事。
怪我や(モアナ梨江さんは股関節の怪我で引退とかどこかに書かれていた)寿退社なら引退セレモニーがあった筈で、会社とそりが合わず自らの意志で退社しただけかもしれない、でもちょっとここに犯罪の臭いがするんだなぁ~。まぁ勝手な妄想なんだけど・・・。ほらっ、近頃、常識では考えられない犯罪が多発しているっしょ。
さて!。皆さん、本物のタネイムアを堪能されたであろうか?。だとしたらきっと「松雪泰子、蒼井優の踊りはあんまり色っぽくないなぁ。所詮付け焼刃の踊りなんだろう・・・」と思う筈。
しかしこれは松雪泰子、蒼井優が悪いんじゃない。映画フラガールが作られた頃のタネイムアの構成、振り付けは上の動画のそれと異なっているんだ。次の動画をご覧頂きたい。
2008/02/10 グランドポリネシアンショー ⑩
ソリストはホクラニ橋本(橋本加奈)さん。この頃のタネイムアが映画フラガールとまんま同じ。一番判り易いのが4回転クルクル後の仕草。ここの振り付けが今と違い、2010年くらいに振り付けのテーマが変化したんだろうな、より女性っぽくしようと・・・。
つまり松雪泰子、蒼井優が下手なんじゃく、当時の振り付けで踊ったから若干色っぽさに欠けているだけ。って事は数ヶ月の訓練であそこまで仕上がったのだから凄いんだろう。。本物のフラガール達も常磐音楽舞踊学院にて最初の3ヶ月でおおよその踊りを覚えるそうで、映画完成までダンサー役の出演者は大変だったろう。
松雪泰子は劇中で披露する踊りはそのタムネイアだけのだが、先生役って事で、他の出演者と同じく劇中で使われた踊りの全てを他のメンバー同様に覚えたそうだ。
さて、このホクラニ橋本さん、歴代フラガールの中でもかなりの踊り手だったらしく、現在はフラガールを育てる常磐音楽舞踊学院で講師を務めてらっしゃる。彼女の動画は他にも幾つかあり、それを見ると判る。躍動感が半端じゃない。瞬時で凄さが判るとでも言おうか?。この人が現在の振り付けで踊ったらさぞ色っぽく、かつ躍動感溢れる素晴らしいものになったに違いない。「たられば」だけれど見てみたい!。
最後に・・・。蒼井優が演じた谷川紀美子のモデルとなったレイモミ小野さんの最後のステージ(1976年)の映像があった!(ソロはタネイムアではない)。
レイモミ小野(旧姓:豊田)の常磐ハワイアンセンター最後のステージ
レイモミ小野さんご本人は映画で描かれているようなズブの素人ではなく、元々バレエなどのダンスを身に付けていたらしい。蒼井優もバレエの経験があったそうで、うってつけの役者だったんだなぁ~。それを考えると踊りの経験が全くなかったらしい松雪泰子が一番スゲェ!。
最新コメント