2022年11月06日 00:00
大半のRAW現像ソフトはRGB、つまりレッドチャンネル、グリーンチャンネル、ブルーチャンネルを基礎とした編集がなされる。特に色転びをさせるにはこれを理解していないとならない。
赤(レッドチャンネル)の要素を減らすと青緑(シアン)になる
緑(グリーンチャンネル)の要素を減らすと紫(マゼンタ)になる
青(ブルーチャンネル)の要素を減らすと黄(イエロー)になる
これだけ覚えていればオールドフィルム云々を抜きにして自在に色を転ばす事が可能になる。
本物のフィルムでも全く一緒。紫外線だの湿度などの影響で退色するとその反対の色が出てくる。フィルムのレッドな要素が退色するとシアンに被るし、イエローが退色するとブルーが出てくる。一般にリバーサルフィルムが紫外線に長時間さらされるとレッドとイエローが先に劣化するらしく、結果的にシアン~ブルーな像となるみたい。
ここでちょっと疑問に思う。「リバーサルフィルムは赤と黄が退色しやすく結果、シアン~ブルーっぽい写真になる」・・・、しかし実際にはイエロー被りの写真も多い。
イエロー被りはブルーが抜けてこないとそっちに傾かない。しかしインターネットでちょこっと調べた限りではフィルムでブルーが抜けると言う情報は出てこなかった。
ひとつ考えられるのはアメリカやヨーロッパの場合、日本での太陽の照り方が違うでしょう?。ほんの少し太陽の陽が傾いただけでイエロー寄りの写真になる・・・、最初からイエロー系に被っている場合もあるんじゃないか?。
良く青い光って言うでしょう?。日本は小さな島国でも北海道と沖縄では太陽の色が違うと言われており、太陽がめっちゃ高い位置にくるような国だと太陽光は青くなる。アメリカの北部やカナダ、北欧、この辺は太陽から遠いから日本よりも青い光でしょう?。それに合わせるようにコダックのフィルムは暖色傾向にあるのかなと勝手に想像している。
気になる記事を見つけた。
Kodak GOLD 200 120 使用レビュー【暖色寄りの描写に注目】
まぁびっくり。ここまで発色が異なるとは!。確かに昔から「コダックのフィルムで撮影すると写真が黄色っぽくなる」と言われていた。しかしある時、インターネットだったか写真雑誌だったか、、、
「コダックで撮影すると黄色くなる、これは日本人の勘違いで、コダックのフィルムパッケージが黄色だから、勝手にそんな話が広まっていった」
誰が書いたか全く覚えていないが、当時、割とそれをすんなり受け入れていたので恐らくプロカメラマンとか写真に精通したプロライターの記事だったろう。ところが上のリンク、、、
「いやいや、やっぱり黄色してんじゃねえか!、コダックイエローは本当にある!」
そうだ!、ふと思い出した!。
「白人を写した際に生気溢れる肌の発色にする為にコダックはイエロー寄りなフィルムになっている」
そんな話、聞いた事ない?。これも真実かは不明であるが、いずれにせよコダックの幾つかのフィルムはイエローが強く出る(ブルーが出にくい)のは確かだろう。これも含め、シアンとマゼンタが合わさるとブルーになるのでオールド写真のイエロー被りはブルーの要素が足りない、イコール、シアンとマゼンタが退色して結果的にレッドとグリーンが出てくる。レッドとグリーンの要素がブルーよりも多ければイエローに被ってくるのかな?。
これらを踏まえRawTherapeeではそんな色被りな写真を作れる幾つかのモジュールが用意されている。当然元々は、、、
「色被りした写真を修正する為のモジュール」
でも色被りが修正出来るのなら、その真逆の数値をセットしてやれば色を被らせる事が出来る!。尚、今回、その色を被らせる為の幾つかのモジュールを使っており、敢えてヘンテコな色になったのもそのまま補正しないで掲載している。それでそれぞれのモジュールの特徴が判ると思う。そしてヘンテコな発色になっても「HSVイコライザ」や先日からお伝えしている「L*a*b*調整」、「ローカル編集」などを使えばおおよそ問題のない写真に仕上がるのだった。
1、ホワイトバランス
尤も一般的で簡単に行えるのが「ホワイトバランス」である。
RawTherpeeのホワイトバランスは「色温度(ブルーとイエロー)」、「色偏差(マゼンタとグリーン)」、「ブルーとレッド」が調節出来るようになっている。本ブログでは、、、
「ホワイトバランスを調節した写真はホワイトバランスを調節しただけ写真にしか見えない」
割とホワイトランス調整を馬鹿にした発言をしているが、色がどうやったら転ぶかを理解していると実はホワイトバランスだけでもある程度オールドフォトっぽい絵を作り込む事が可能だ。
ただ私はここはまずいじらない。オリジナルのホワイトバランスが最初からおかしい時くらいかな?、使うのは・・・。
次の写真は色転びをこのホワイトバランスだけで行ったものだ。色々と発色に違和感を抱くものの、これは上述した「HSVイコライザ」や「ローカル調整」で簡単に修正出来る。
赤(レッドチャンネル)の要素を減らすと青緑(シアン)になる
緑(グリーンチャンネル)の要素を減らすと紫(マゼンタ)になる
青(ブルーチャンネル)の要素を減らすと黄(イエロー)になる
これだけ覚えていればオールドフィルム云々を抜きにして自在に色を転ばす事が可能になる。
本物のフィルムでも全く一緒。紫外線だの湿度などの影響で退色するとその反対の色が出てくる。フィルムのレッドな要素が退色するとシアンに被るし、イエローが退色するとブルーが出てくる。一般にリバーサルフィルムが紫外線に長時間さらされるとレッドとイエローが先に劣化するらしく、結果的にシアン~ブルーな像となるみたい。
ここでちょっと疑問に思う。「リバーサルフィルムは赤と黄が退色しやすく結果、シアン~ブルーっぽい写真になる」・・・、しかし実際にはイエロー被りの写真も多い。
イエロー被りはブルーが抜けてこないとそっちに傾かない。しかしインターネットでちょこっと調べた限りではフィルムでブルーが抜けると言う情報は出てこなかった。
ひとつ考えられるのはアメリカやヨーロッパの場合、日本での太陽の照り方が違うでしょう?。ほんの少し太陽の陽が傾いただけでイエロー寄りの写真になる・・・、最初からイエロー系に被っている場合もあるんじゃないか?。
良く青い光って言うでしょう?。日本は小さな島国でも北海道と沖縄では太陽の色が違うと言われており、太陽がめっちゃ高い位置にくるような国だと太陽光は青くなる。アメリカの北部やカナダ、北欧、この辺は太陽から遠いから日本よりも青い光でしょう?。それに合わせるようにコダックのフィルムは暖色傾向にあるのかなと勝手に想像している。
気になる記事を見つけた。
Kodak GOLD 200 120 使用レビュー【暖色寄りの描写に注目】
まぁびっくり。ここまで発色が異なるとは!。確かに昔から「コダックのフィルムで撮影すると写真が黄色っぽくなる」と言われていた。しかしある時、インターネットだったか写真雑誌だったか、、、
「コダックで撮影すると黄色くなる、これは日本人の勘違いで、コダックのフィルムパッケージが黄色だから、勝手にそんな話が広まっていった」
誰が書いたか全く覚えていないが、当時、割とそれをすんなり受け入れていたので恐らくプロカメラマンとか写真に精通したプロライターの記事だったろう。ところが上のリンク、、、
「いやいや、やっぱり黄色してんじゃねえか!、コダックイエローは本当にある!」
そうだ!、ふと思い出した!。
「白人を写した際に生気溢れる肌の発色にする為にコダックはイエロー寄りなフィルムになっている」
そんな話、聞いた事ない?。これも真実かは不明であるが、いずれにせよコダックの幾つかのフィルムはイエローが強く出る(ブルーが出にくい)のは確かだろう。これも含め、シアンとマゼンタが合わさるとブルーになるのでオールド写真のイエロー被りはブルーの要素が足りない、イコール、シアンとマゼンタが退色して結果的にレッドとグリーンが出てくる。レッドとグリーンの要素がブルーよりも多ければイエローに被ってくるのかな?。
これらを踏まえRawTherapeeではそんな色被りな写真を作れる幾つかのモジュールが用意されている。当然元々は、、、
「色被りした写真を修正する為のモジュール」
でも色被りが修正出来るのなら、その真逆の数値をセットしてやれば色を被らせる事が出来る!。尚、今回、その色を被らせる為の幾つかのモジュールを使っており、敢えてヘンテコな色になったのもそのまま補正しないで掲載している。それでそれぞれのモジュールの特徴が判ると思う。そしてヘンテコな発色になっても「HSVイコライザ」や先日からお伝えしている「L*a*b*調整」、「ローカル編集」などを使えばおおよそ問題のない写真に仕上がるのだった。
1、ホワイトバランス
尤も一般的で簡単に行えるのが「ホワイトバランス」である。
RawTherpeeのホワイトバランスは「色温度(ブルーとイエロー)」、「色偏差(マゼンタとグリーン)」、「ブルーとレッド」が調節出来るようになっている。本ブログでは、、、
「ホワイトバランスを調節した写真はホワイトバランスを調節しただけ写真にしか見えない」
割とホワイトランス調整を馬鹿にした発言をしているが、色がどうやったら転ぶかを理解していると実はホワイトバランスだけでもある程度オールドフォトっぽい絵を作り込む事が可能だ。
ただ私はここはまずいじらない。オリジナルのホワイトバランスが最初からおかしい時くらいかな?、使うのは・・・。
次の写真は色転びをこのホワイトバランスだけで行ったものだ。色々と発色に違和感を抱くものの、これは上述した「HSVイコライザ」や「ローカル調整」で簡単に修正出来る。
2、チャンネルミキサー
見たまんま、RGBの各チャンネルを調整するモジュールである。ただこれも私はあまり使わない。使わないと言うよりも、良く判らないと言うか、ちょっと数値を変えるだけで大きく絵面が変化してしまう為、非常に使いづらい。またハイライトだけ、ミドルだけ、シャドーだけと行った明るさ毎に色を転ばせられない欠点があるので光が綺麗に回っているような風景(明るさ毎に色を転ばせる必要がない)でないと難しいように感じる。
一般にはモノクロ写真では頻繁に使われるモジュールのようだが、カラーではあまり使用しないのではなかろうか?。使用するとしたら「目指す発色のベースを作る」、これくらいだろうか?。話は単純でイエロー被りさせたいのならブルーチャンネルのブルーのスライダーを減らしてやるだけ。
次の写真はチャンネルミキサーだけを使用し、RGB全体を退色させたようなFujifilmのクラシッククロームっぽい発色にしたものであるが、これもかなりヤバイ色味になってしまった。でも上述の通り、ヤバイ色でも後で修正すればどうにでもなる!。
見たまんま、RGBの各チャンネルを調整するモジュールである。ただこれも私はあまり使わない。使わないと言うよりも、良く判らないと言うか、ちょっと数値を変えるだけで大きく絵面が変化してしまう為、非常に使いづらい。またハイライトだけ、ミドルだけ、シャドーだけと行った明るさ毎に色を転ばせられない欠点があるので光が綺麗に回っているような風景(明るさ毎に色を転ばせる必要がない)でないと難しいように感じる。
一般にはモノクロ写真では頻繁に使われるモジュールのようだが、カラーではあまり使用しないのではなかろうか?。使用するとしたら「目指す発色のベースを作る」、これくらいだろうか?。話は単純でイエロー被りさせたいのならブルーチャンネルのブルーのスライダーを減らしてやるだけ。
次の写真はチャンネルミキサーだけを使用し、RGB全体を退色させたようなFujifilmのクラシッククロームっぽい発色にしたものであるが、これもかなりヤバイ色味になってしまった。でも上述の通り、ヤバイ色でも後で修正すればどうにでもなる!。
3、RGBカーブ
頻繁に使うのがこれ。LightroomのRGB別トーンカーブと全く同じように作用する。これの利点はハイライトからシャドーまで細かい設定が可能な点。シャドーだけ色を被らせたいとかミドルとハイライトだけ、これがこのモジュールだけで作れてしまう。
次の写真はこのRGBカーブだけで割と真剣にオールドコダクロームっぽくしたものだ。真剣に作業しているが、RBGの各設定で合計1分程度で完了している。
頻繁に使うのがこれ。LightroomのRGB別トーンカーブと全く同じように作用する。これの利点はハイライトからシャドーまで細かい設定が可能な点。シャドーだけ色を被らせたいとかミドルとハイライトだけ、これがこのモジュールだけで作れてしまう。
次の写真はこのRGBカーブだけで割と真剣にオールドコダクロームっぽくしたものだ。真剣に作業しているが、RBGの各設定で合計1分程度で完了している。
4、カラートーン調整
これは本記事を書くまで一度も使った事がなかった。
この中で使えそうなのが「RGBスライダー」、「S/M/Hでカラーバランス」、「2色の彩度でカラートーン調整」の3つである。後ろの2つはLightroomの「明暗別色補正」みたいなものであろう(Lightroomで色被り写真を作る上でRGB毎のトーンカーブの次に最重要な機能)。ハイライトとシャドーで色の被らせ方を変えたい時に使える。主にホワイトバランスだけでは修正し切れない場合に使うものであるが、シャドーだけ強烈にブルーやシアンに色被りをさせ、リバーサルフィルムを日陰で使ったような絵にするような事は可能だ。
今回は「S/M/Hでカラーバランス」を使って1と同じくFujifilmのクラシッククロームっぽく仕上げたつもり。でもこれを無理して使う意味はないような気がする。ホワイトバランスで全てを作り上げるよりはこっちの方がより細かく設定出来るのは確かだし、1の写真と見比べてもこっちの方がオールドフォトっぽい。
これは本記事を書くまで一度も使った事がなかった。
この中で使えそうなのが「RGBスライダー」、「S/M/Hでカラーバランス」、「2色の彩度でカラートーン調整」の3つである。後ろの2つはLightroomの「明暗別色補正」みたいなものであろう(Lightroomで色被り写真を作る上でRGB毎のトーンカーブの次に最重要な機能)。ハイライトとシャドーで色の被らせ方を変えたい時に使える。主にホワイトバランスだけでは修正し切れない場合に使うものであるが、シャドーだけ強烈にブルーやシアンに色被りをさせ、リバーサルフィルムを日陰で使ったような絵にするような事は可能だ。
今回は「S/M/Hでカラーバランス」を使って1と同じくFujifilmのクラシッククロームっぽく仕上げたつもり。でもこれを無理して使う意味はないような気がする。ホワイトバランスで全てを作り上げるよりはこっちの方がより細かく設定出来るのは確かだし、1の写真と見比べてもこっちの方がオールドフォトっぽい。
5、L*a*b*調整のb*カーブ
これだけ「カラータブ」ではなく「露光タブ」にある。またこれに関してはブルーをイエローに転ばしたい時に使えるモジュールである。そしてこれを使う場合は、明度やコントラストなどおおよそこの「L*a*b*調整」の中で行う方が便利だろう。次の写真はそのL*a*b*調整だけでイエロー被りのオールドフォトを目指したものだ。
これだけ「カラータブ」ではなく「露光タブ」にある。またこれに関してはブルーをイエローに転ばしたい時に使えるモジュールである。そしてこれを使う場合は、明度やコントラストなどおおよそこの「L*a*b*調整」の中で行う方が便利だろう。次の写真はそのL*a*b*調整だけでイエロー被りのオールドフォトを目指したものだ。
これくらいかな?。どの発色が好みと言うよりも「使い勝手」を優先した方が良い。結局、発色の傾向はどれも突き詰めればほぼ同じなるからだ。
さてここからはRGBの簡単なお勉強だ。
「シアン被りのオールドフォトを作るにはどうするか?」
正解は、、、
「レッドチャンネルの赤の要素を減らす」
しかしもうひとつ正解がある。この各チャンネルは絶対値ではなく相対的に見るものであり、レッドの要素が減っていると言う事はグリーンとブルーの要素がレッドよりも多いのを意味する。となるとレッドチャンネルは一切弄らず、グリーンとブルーをそれぞれブーストさせれば良いのが判る。相対的にレッドが低くなるからだ。
同じく、、、
「イエロー被りのオールドフォトを作るにはどうするか?」
これは、、、
「ブルーチャンネルの青の要素を減らす」
であるが、ブルーチャンネルには触れずにレッドチャンネルとグリーンチャンネルを上げてやれば相対的にブルーが減っている事になる。
これらの違いは単に「明るさ」である。1つのチャンネルを下げた時よりも2つのチャンネルを上げた方が当然全体が明るくなる。露出アンダーの写真なら2つのチャンネルを上げてやった方が良い訳だ。
そしてこれが最も簡単に作業出来るのが「RGBカーブ」である。輝度モードのオンオフでも変化があり、使い勝手が非常に良い(イエロー被りに関しては上述の通り、「L*a*b*調整」の方がそこだけで完結出来るので楽)。
ここまで理解出来ればあとは実際のオールドフィルムの色被り、退色がどのようになっているのか多くのサンプルを見ていけば誰でもオールドフォト風な写真を作れちゃうのである。
arly Kodachrome Images
Kodachromes
上のビンテージコダクロームの色合いを見ながら作業すれば良いと思う。
でもビンテージコダクロームの写真を見ていても人間の目では微妙な判断が付かないのだな。やっぱり試行錯誤しながらの作業となる。ビンテージコダクロームの写真だけを見ているとイエロー被りやシアン寄りのブルー被りが大半だ。しかし実際に作業していると、レッドを下げればシアンでしょ?。でもそれだけだとどうも違うんだ。グリーンが強過ぎる。よって試行錯誤した結果、、、
「レッドとグリーンを下げる」
グリーンを下げるのだからマゼンタが強くなるのを意味するが、どうやら同時にレッドも下げているのでそこで相殺され赤の要素が加わらないみたいだ。言い換えるとレッドを下げただけだと相対的にグリーンが上がっている事になるのでやたらにグリーンが目立ってしまうのだろう。
レッドを下げただけだとグレーに近い建物に緑が多く乗っちゃう時がある。(連れは気持ち悪い、あり得ないと言うが)建物に緑が少々乗るくらいさほど気にはならないものの、草木が「今は夏ですよ!」ってなくらいに元気に見えちゃう時があり。ちょいと頂けない。
そしてもっと細かい事を言うと「シャドーからミドルに掛けてレッドとクリーンを下げる(シアンを出してグリーンを抑える)。かつミドルからハイライトに掛けてブルーを下げる(イエローを出す)とかなりビンテージっぽくなる。逆の気もするのだけどね。ミドル~ハイライトがシアン~ブルー被りでシャドーにイエローが乗った方がそれっぽい筈。
そんな逆な気がしても(どちらも)「RGBチャンネル」だけ変更してもまだオールドコダクロームには遠い。いつものミルキーブラックにしなくちゃならないし、細かい部分は「HSLイコライザ」や「L*a*b*調整」の「LHイコライザ、CHイコライザ」を使ったり、「ローカル調整」で「この色限定でどうにかする!」と言った作業が必要になる。夏に撮影し、元気な緑色の草木が生えていてもそれを枯れ草にしちゃった方がオールドっぽいでしょう?。だから構図全体ではなく草木中心に緑の彩度を下げ輝度を上げる。
だから、、、
「ホワイトバランスを調節した写真はホワイトバランスを調節しただけ写真にしか見えない」
そうであってもこの「L*a*b*調整」と「ローカル調整」を使えば色を転ばせる部分は「ホワイトバランス」の調整だけでも行けちゃう。それがトップ写真である。
とにかく「L*a*b*調整」と「ローカル調整」は便利である。「ローカル調整」はVer5.8では実装されていない。もうすぐ発表されるVer5.9で正式に実装される予定でこれを書いている時点では開発バージョンでのみ使える。その開発バージョンを使い出してからオールドフォト風な写真に仕上げる事に関してはLightroomよりもRawTherpeeの方が上手だと感じている(イコール、色被り写真を正常に戻すのもRawTherapeeの方が便利な筈)。
勿論、LightroomでもトーンカーブをRGB別に使用すればRawTherpaeeの「RGBカーブ」と全く同じに作用するので、それに「HSLイコライザ」、「明暗別色補正」、「キャリブレーション」の色被り補正と各チャンネルの色度座標値を変えればほぼ同じ写真は作れる。それが次の写真。
さてここからはRGBの簡単なお勉強だ。
「シアン被りのオールドフォトを作るにはどうするか?」
正解は、、、
「レッドチャンネルの赤の要素を減らす」
しかしもうひとつ正解がある。この各チャンネルは絶対値ではなく相対的に見るものであり、レッドの要素が減っていると言う事はグリーンとブルーの要素がレッドよりも多いのを意味する。となるとレッドチャンネルは一切弄らず、グリーンとブルーをそれぞれブーストさせれば良いのが判る。相対的にレッドが低くなるからだ。
同じく、、、
「イエロー被りのオールドフォトを作るにはどうするか?」
これは、、、
「ブルーチャンネルの青の要素を減らす」
であるが、ブルーチャンネルには触れずにレッドチャンネルとグリーンチャンネルを上げてやれば相対的にブルーが減っている事になる。
これらの違いは単に「明るさ」である。1つのチャンネルを下げた時よりも2つのチャンネルを上げた方が当然全体が明るくなる。露出アンダーの写真なら2つのチャンネルを上げてやった方が良い訳だ。
そしてこれが最も簡単に作業出来るのが「RGBカーブ」である。輝度モードのオンオフでも変化があり、使い勝手が非常に良い(イエロー被りに関しては上述の通り、「L*a*b*調整」の方がそこだけで完結出来るので楽)。
ここまで理解出来ればあとは実際のオールドフィルムの色被り、退色がどのようになっているのか多くのサンプルを見ていけば誰でもオールドフォト風な写真を作れちゃうのである。
arly Kodachrome Images
Kodachromes
上のビンテージコダクロームの色合いを見ながら作業すれば良いと思う。
でもビンテージコダクロームの写真を見ていても人間の目では微妙な判断が付かないのだな。やっぱり試行錯誤しながらの作業となる。ビンテージコダクロームの写真だけを見ているとイエロー被りやシアン寄りのブルー被りが大半だ。しかし実際に作業していると、レッドを下げればシアンでしょ?。でもそれだけだとどうも違うんだ。グリーンが強過ぎる。よって試行錯誤した結果、、、
「レッドとグリーンを下げる」
グリーンを下げるのだからマゼンタが強くなるのを意味するが、どうやら同時にレッドも下げているのでそこで相殺され赤の要素が加わらないみたいだ。言い換えるとレッドを下げただけだと相対的にグリーンが上がっている事になるのでやたらにグリーンが目立ってしまうのだろう。
レッドを下げただけだとグレーに近い建物に緑が多く乗っちゃう時がある。(連れは気持ち悪い、あり得ないと言うが)建物に緑が少々乗るくらいさほど気にはならないものの、草木が「今は夏ですよ!」ってなくらいに元気に見えちゃう時があり。ちょいと頂けない。
そしてもっと細かい事を言うと「シャドーからミドルに掛けてレッドとクリーンを下げる(シアンを出してグリーンを抑える)。かつミドルからハイライトに掛けてブルーを下げる(イエローを出す)とかなりビンテージっぽくなる。逆の気もするのだけどね。ミドル~ハイライトがシアン~ブルー被りでシャドーにイエローが乗った方がそれっぽい筈。
そんな逆な気がしても(どちらも)「RGBチャンネル」だけ変更してもまだオールドコダクロームには遠い。いつものミルキーブラックにしなくちゃならないし、細かい部分は「HSLイコライザ」や「L*a*b*調整」の「LHイコライザ、CHイコライザ」を使ったり、「ローカル調整」で「この色限定でどうにかする!」と言った作業が必要になる。夏に撮影し、元気な緑色の草木が生えていてもそれを枯れ草にしちゃった方がオールドっぽいでしょう?。だから構図全体ではなく草木中心に緑の彩度を下げ輝度を上げる。
だから、、、
「ホワイトバランスを調節した写真はホワイトバランスを調節しただけ写真にしか見えない」
そうであってもこの「L*a*b*調整」と「ローカル調整」を使えば色を転ばせる部分は「ホワイトバランス」の調整だけでも行けちゃう。それがトップ写真である。
とにかく「L*a*b*調整」と「ローカル調整」は便利である。「ローカル調整」はVer5.8では実装されていない。もうすぐ発表されるVer5.9で正式に実装される予定でこれを書いている時点では開発バージョンでのみ使える。その開発バージョンを使い出してからオールドフォト風な写真に仕上げる事に関してはLightroomよりもRawTherpeeの方が上手だと感じている(イコール、色被り写真を正常に戻すのもRawTherapeeの方が便利な筈)。
勿論、LightroomでもトーンカーブをRGB別に使用すればRawTherpaeeの「RGBカーブ」と全く同じに作用するので、それに「HSLイコライザ」、「明暗別色補正」、「キャリブレーション」の色被り補正と各チャンネルの色度座標値を変えればほぼ同じ写真は作れる。それが次の写真。
うん?、ちょっとやり過ぎた気もしないでもないが割とまともにオールドしているでしょう?。作業はほぼ同じ。トーンカーブにてRチャンネルとGチャンネルのミドルからシャドーを下げて、Bチャンネルだけミドルからハイライトのブルーを下げている。RGB全体のトーンカーブはシャドーをミルキーブラックにしている。さらに明暗別色補正でハイライトの色相に変更を掛け、HSLイコライザで空の青さを少々加えた。
しかしLightroomのトーンカーブはRGB別で行うとやたらに使いづらいし、RawTherapeeの「L*a*b*調整」と「ローカル調整」に勝る機能がないんだな。
あっ!、今気付いた!。RawTherapeeで現像した写真、レンズ補正していないから樽型に歪んでいるね・・・。そう、こう言うところはLightroomは自動で(電子接点のある)レンズ用のレンズプロファイルをセットしてくれるから楽チン。RawTherapeeは全部手動でやらなくちゃならないからLightroomよりも作業に費やす時間は増えてしまう。だから本ブログでの大半の写真はLightroomで現像しているのだった・・・。
あっ!、もうひとつやり忘れた作業があった。雲の色を復活させていないではないか!。Lightroomで現像した方が左側の雲はしっかりとしているでしょう?。でもRawTherpaeeでは空と同化している!、いかんなぁ~。しょ~がない。ちょっと雲を雲らしくしよう!。この作業は「ローカル調整」を使う・・・(区別化する為に敢えてレンズ補正はオフ)。
しかしLightroomのトーンカーブはRGB別で行うとやたらに使いづらいし、RawTherapeeの「L*a*b*調整」と「ローカル調整」に勝る機能がないんだな。
あっ!、今気付いた!。RawTherapeeで現像した写真、レンズ補正していないから樽型に歪んでいるね・・・。そう、こう言うところはLightroomは自動で(電子接点のある)レンズ用のレンズプロファイルをセットしてくれるから楽チン。RawTherapeeは全部手動でやらなくちゃならないからLightroomよりも作業に費やす時間は増えてしまう。だから本ブログでの大半の写真はLightroomで現像しているのだった・・・。
あっ!、もうひとつやり忘れた作業があった。雲の色を復活させていないではないか!。Lightroomで現像した方が左側の雲はしっかりとしているでしょう?。でもRawTherpaeeでは空と同化している!、いかんなぁ~。しょ~がない。ちょっと雲を雲らしくしよう!。この作業は「ローカル調整」を使う・・・(区別化する為に敢えてレンズ補正はオフ)。
結論としては・・・。
「Lightroomで出来る作業はRawTherapeeでも出来る。その反対も然り」
であるが、、、
RawTherpaeeの利点は市販レベルのフィルムシミュレーションが使える事にある。LightroomはかつてVSCO Filmと言う有料ではあるが優良なフィルムシミュレーションが使えた。しかし残念ながら今は販売中止。私は運良く全セット所持しているのでLightroomでも様々なフィルムシミュレーションを活用しているが、VSCO Filmをお持ちでない方は何も出来ない(海外のサイトをくまなく探せば今でもダウンロード出来る筈だが、確実に危険なサイト、ウィルス満載だろうからお勧めはしない)。
次の写真。「ローカル調整」で空と雲の発色を良くし、「L*a*b*調整」の「L*カーブ」でミルキーブラックを作っているが、その他はフィルムシミュレーションをセットし、強さを調節しただけ!。
「Lightroomで出来る作業はRawTherapeeでも出来る。その反対も然り」
であるが、、、
RawTherpaeeの利点は市販レベルのフィルムシミュレーションが使える事にある。LightroomはかつてVSCO Filmと言う有料ではあるが優良なフィルムシミュレーションが使えた。しかし残念ながら今は販売中止。私は運良く全セット所持しているのでLightroomでも様々なフィルムシミュレーションを活用しているが、VSCO Filmをお持ちでない方は何も出来ない(海外のサイトをくまなく探せば今でもダウンロード出来る筈だが、確実に危険なサイト、ウィルス満載だろうからお勧めはしない)。
次の写真。「ローカル調整」で空と雲の発色を良くし、「L*a*b*調整」の「L*カーブ」でミルキーブラックを作っているが、その他はフィルムシミュレーションをセットし、強さを調節しただけ!。
ポラロイド写真のシミュレーションだと馬鹿にしちゃならない。とっても良い塩梅に色が転がってくれる。この手の古臭くて小汚い絵が好きな私は非常に重宝している。「Polaroid 690 Warm 5++」に至ってはもはやミルキーブラックを超えて「馬の小便仕様」なのでわざわざトーンカーブでそれを作る必要はなかった。
フィルムシミュレーションの中で「Cool、Cold、Warm、Negative、Alt」、そう名が付いているフィルムシミュレーションの大半は色が転んでいたり、ミルキーブラックな発色をしているので時間は掛かるだろうけど1つ1つチェックして好みのフィルムシミュレーションを見つけられれば最終的に時短に繋がると思う。一見、えげつなくても「強さ」を変えるだけでびっくりするくらい「使えるオールドな発色」になったりもする。
「強さ」をマイナス方向へセットすると当然、フィルムシミュレーションの性格が落ちていき、フィルムによっては彩度がガタ落ちする時もある。でもここで気にするのは彩度ではなく思い描いた通りに色が転んでいるかどうかだけ!。彩度や輝度は他のモジュールで修正すれば良いのだ。
どんなフィルムシミュレーションでもそれをセットして終わりじゃつまらない。セットした状態がスタート地点。そこから己が満足するように上述したモジュールを駆使するのである。
おしまい!。
フィルムシミュレーションの中で「Cool、Cold、Warm、Negative、Alt」、そう名が付いているフィルムシミュレーションの大半は色が転んでいたり、ミルキーブラックな発色をしているので時間は掛かるだろうけど1つ1つチェックして好みのフィルムシミュレーションを見つけられれば最終的に時短に繋がると思う。一見、えげつなくても「強さ」を変えるだけでびっくりするくらい「使えるオールドな発色」になったりもする。
「強さ」をマイナス方向へセットすると当然、フィルムシミュレーションの性格が落ちていき、フィルムによっては彩度がガタ落ちする時もある。でもここで気にするのは彩度ではなく思い描いた通りに色が転んでいるかどうかだけ!。彩度や輝度は他のモジュールで修正すれば良いのだ。
どんなフィルムシミュレーションでもそれをセットして終わりじゃつまらない。セットした状態がスタート地点。そこから己が満足するように上述したモジュールを駆使するのである。
おしまい!。

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