2012年05月30日 00:00

Pentax 645D, FA645 45-85mmF4.5
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前々回も前回もレビューらしいレビューが出来なかったので今日こそは実践レベルの話をしたい。
前々回も前回もレビューらしいレビューが出来なかったので今日こそは実践レベルの話をしたい。
使用したレンズは、33-55mmF4.5ALと45-85mmF4.5の2本。それぞれ135換算で26-43.5mm、35.5-67mm相当だ。
ズームレンズは描写が悪い、これは今も昔も定説になっており、事実、Pentaxの場合、現行のAPS-Cで利用出来る普及タイプのズームレンズの描写は及第レベル。パソコン上で等倍で写真を鑑賞するのは無意味であるが、等倍でチェックするとガッカリするレンズも多い。
ところがそんなズームレンズでも645D専用の両者は定価20万円を超える高額だし、645Dそのものも解像度が良く、それと上手くマッチしたのだろう。ベラボーに良いとは言い切れないが、一般人なら満足出来る、それくらいのレベルに仕上がっていると感じる。
手持ちのAPS-C用のSigma 17-70mmF2.8-4は値段の割りに綺麗に写ってくれるのである程度満足しているが、望遠側の解像力は落ちるし、四隅の描写も悪く、単焦点のあり難さを感じるが、今回借りた2本の645用のズームレンズ、正直、ここまで描写するのだったら単焦点レンズなんて要らないと言い切っても良い。
それとやっぱりズームレンズは楽!。街歩きは当然だし、ネイチャー系の写真でも単焦点レンズでは足で稼げない構図の方が多く、645Dを持つのだったらどちらか1本のズームレンズは持つべき、そう感じる。前々回の感想の通り、4.4x3.3cmの大型センサーカメラなのにコンデジ感覚で使えるなんて凄過ぎる。
645Dとこのズームレンズのセットは1万円のコンデジが100個買えるから、これを凄いと表現するべきかどうか悩むところだが(高くて凄いのは当たり前)、かつてのフィルムのように12枚で終わってしまうブローニーフィルムを何度も入れ替えする手間等を考えると、今は21世紀なんだなぁと感じざるを得ない。
さて、2年前、645Dを初めて体験した時、実を言うと半数以上のコマは失敗作だった。フィルム時代、中判カメラを利用した時の失敗と全く同じ事をしでかしたのだった。それは被写界深度を見誤った事。
ご存知の通り、645Dくらいセンサーが大きくなると、被写界深度はとっても浅い。33-55mmF4.5AL、数字だけ見ると普及タイプにしか見えないレンズでもびっくりするくらいにピントがシビア。
2年前に利用したレンズは55mmF2.8と75mmF2.8の2本。それを135換算43mmF2.8、60mmF2.8だと思って撮影しちゃうと大失敗を犯す・・・、自分が思っている絞り値よりも2段近く浅くなる、そう考えるべきだろう。絞りF4が適していると判断したら実際にはF5.6半~F8くらいが描いた被写界深度になると思って良い。
だからF2.8の単焦点レンズを使っていたからと、ボケを楽しんでF2.8~F4で花なんて狙ってしまうと、どこにピントが合っているのだか判らないしょ~もない写真になってしまうのだ。しかも(腕のせいもあるが)PentaxのAF精度は優れているとは言えず、狙ったところにピントが来ないとそれこそ駄目駄目写真だ。
私の感覚では75mmレンズでA3ノビを超えるプリントを目的とするのだったら(被写体との距離にもよるが)背景をボカすにせよ、少なくとも前回の写真ならばF8の深度が丁度良い気がする。借りたレンズの絞り開放はどちらもF4.5だから1段半絞る事になり、描写性能もF8くらいが一番解像するのではなかろうか?。
ブログで絞り開放で撮影された風景に対して「やっぱり645Dのボケは綺麗だし、写真に立体感が出るよね」と言う輩の話は信じちゃ駄目。いや、ボケは大きいから綺麗に見えるし、立体感も出るだろうが、たかだか長辺1000ピクセル前後の写真でちょうど良いボケになっていたら、それはもう大きくプリントしたら見られたもんじゃない、そう思うべきだろう。
※5/31追記 読者より645Dにはブレ補正はないと指摘があり、調べてみるとまさにその通り。以下、手振れ補正に関する文章は間違い
もう1つの失敗はブレだった。2年前は借りたのが夕方だった事もあり、せっかくだからとISO感度をあまり上げずに撮影していたので、どうしてもブレとの戦いを余儀なくされた。645Dは本体にブレ補正が機能されているが、これを過信し過ぎたポカ。
1/2倍、1/3倍なら気にならないが、等倍でチェックすると明らかにブレている写真が多かった。これはどうなのだろう。プリントサイズによっては多少のブレは気にならない筈で、1/2倍で気が付かなかったのなら、A3ノビは確実に行けるとは思う。
でも645Dは上述の通り、A2、A1のプリントが前提として使うべきなので、やっぱりピントやブレに関しては等倍でチェックした方が良い気がする。そうなると2年前の写真の大半は失敗写真だった事になる。
だから今回はかなりブレには気を付けて撮影に挑み、1/45sec縛り、そんなルールを設けた。ズームレンズの場合、焦点距離を気にしながら写真を撮る事はないので、どんな焦点距離で撮影しても1/45secよりも遅いスピードではシャッターを切らないようにした。
その甲斐があってか、今回はブレで失敗した写真は少ない。ちなみに1/30sec以下で5枚撮影しているが、ものの見事に全コマブレていた・・・。
あくまでも勝手な判断だが、645Dの場合は1段分のブレ補正(広角なら1.5段)程度しか望めない、そう思っていた方が良いと感じた。
高感度はどうだろう。全く気にしなかったので、実を言うと、645Dが通常はISO200~1000までしか使えず、ISO拡張でISO100~1600が使える事を返却後に知った(笑)。
2年前も今回も上限はISO800に設定しており、その写真を見る限り、KodakのCCDは高感度に弱いと言われているが、ISO800でのノイズは気にならないものだった(個人差はあろうが)。これは失敗したなぁ。拡張させてISO1600での写真も撮るべきだった。
多分私ならISO1600でも十分に使えると思ったろうし、高感度が滅法弱いコンパクトデジタルカメラに言える事で、ノイズが出て使い物にならない写真もモノクロにする事でカラーノイズはなくなるし、輝度ノイズも目立たなくなるので、仮に645DのISO1600が使い物にならない代物でもモノクロな心象写真用として十分使える筈だ。
結果、絞りに関してはAPS-Cカメラの感覚からは1.5~2段絞る、ブレ補正は1~1.5段分しか効かない、ISO感度は余程ノイズにシビアなカメラマンでない限り気にする必要は無い、この3つを覚えていれば、何度も述べている通り、コンデジ感覚で写真を撮れちゃうのがこの645Dだ。
そしてコンデジ感覚で写真を撮れるのに、実際の撮影は実にアナログ的。大きく覗けるファインダーは風景を眺めているだけで楽しいし、Pentax645用レンズならかつてのMFレンズも使える。大きなシャッターユニット、ミラーの上げ下げ音は昔懐かしいフィルムカメラの音がする。
だからこそ、お散歩写真には向かないカメラではあるが、お散歩写真に活躍させたいカメラでもある。撮っていて楽しい事請け合いだ。私がPentaxユーザーでなくてもこのカメラはきっと欲しいと感じるだろう。真剣に宝くじやロト6でもやろうと思っている次第(笑)。
ズームレンズは描写が悪い、これは今も昔も定説になっており、事実、Pentaxの場合、現行のAPS-Cで利用出来る普及タイプのズームレンズの描写は及第レベル。パソコン上で等倍で写真を鑑賞するのは無意味であるが、等倍でチェックするとガッカリするレンズも多い。
ところがそんなズームレンズでも645D専用の両者は定価20万円を超える高額だし、645Dそのものも解像度が良く、それと上手くマッチしたのだろう。ベラボーに良いとは言い切れないが、一般人なら満足出来る、それくらいのレベルに仕上がっていると感じる。
手持ちのAPS-C用のSigma 17-70mmF2.8-4は値段の割りに綺麗に写ってくれるのである程度満足しているが、望遠側の解像力は落ちるし、四隅の描写も悪く、単焦点のあり難さを感じるが、今回借りた2本の645用のズームレンズ、正直、ここまで描写するのだったら単焦点レンズなんて要らないと言い切っても良い。
それとやっぱりズームレンズは楽!。街歩きは当然だし、ネイチャー系の写真でも単焦点レンズでは足で稼げない構図の方が多く、645Dを持つのだったらどちらか1本のズームレンズは持つべき、そう感じる。前々回の感想の通り、4.4x3.3cmの大型センサーカメラなのにコンデジ感覚で使えるなんて凄過ぎる。
645Dとこのズームレンズのセットは1万円のコンデジが100個買えるから、これを凄いと表現するべきかどうか悩むところだが(高くて凄いのは当たり前)、かつてのフィルムのように12枚で終わってしまうブローニーフィルムを何度も入れ替えする手間等を考えると、今は21世紀なんだなぁと感じざるを得ない。
さて、2年前、645Dを初めて体験した時、実を言うと半数以上のコマは失敗作だった。フィルム時代、中判カメラを利用した時の失敗と全く同じ事をしでかしたのだった。それは被写界深度を見誤った事。
ご存知の通り、645Dくらいセンサーが大きくなると、被写界深度はとっても浅い。33-55mmF4.5AL、数字だけ見ると普及タイプにしか見えないレンズでもびっくりするくらいにピントがシビア。
2年前に利用したレンズは55mmF2.8と75mmF2.8の2本。それを135換算43mmF2.8、60mmF2.8だと思って撮影しちゃうと大失敗を犯す・・・、自分が思っている絞り値よりも2段近く浅くなる、そう考えるべきだろう。絞りF4が適していると判断したら実際にはF5.6半~F8くらいが描いた被写界深度になると思って良い。
だからF2.8の単焦点レンズを使っていたからと、ボケを楽しんでF2.8~F4で花なんて狙ってしまうと、どこにピントが合っているのだか判らないしょ~もない写真になってしまうのだ。しかも(腕のせいもあるが)PentaxのAF精度は優れているとは言えず、狙ったところにピントが来ないとそれこそ駄目駄目写真だ。
私の感覚では75mmレンズでA3ノビを超えるプリントを目的とするのだったら(被写体との距離にもよるが)背景をボカすにせよ、少なくとも前回の写真ならばF8の深度が丁度良い気がする。借りたレンズの絞り開放はどちらもF4.5だから1段半絞る事になり、描写性能もF8くらいが一番解像するのではなかろうか?。
ブログで絞り開放で撮影された風景に対して「やっぱり645Dのボケは綺麗だし、写真に立体感が出るよね」と言う輩の話は信じちゃ駄目。いや、ボケは大きいから綺麗に見えるし、立体感も出るだろうが、たかだか長辺1000ピクセル前後の写真でちょうど良いボケになっていたら、それはもう大きくプリントしたら見られたもんじゃない、そう思うべきだろう。
※5/31追記 読者より645Dにはブレ補正はないと指摘があり、調べてみるとまさにその通り。以下、手振れ補正に関する文章は間違い
もう1つの失敗はブレだった。2年前は借りたのが夕方だった事もあり、せっかくだからとISO感度をあまり上げずに撮影していたので、どうしてもブレとの戦いを余儀なくされた。645Dは本体にブレ補正が機能されているが、これを過信し過ぎたポカ。
1/2倍、1/3倍なら気にならないが、等倍でチェックすると明らかにブレている写真が多かった。これはどうなのだろう。プリントサイズによっては多少のブレは気にならない筈で、1/2倍で気が付かなかったのなら、A3ノビは確実に行けるとは思う。
でも645Dは上述の通り、A2、A1のプリントが前提として使うべきなので、やっぱりピントやブレに関しては等倍でチェックした方が良い気がする。そうなると2年前の写真の大半は失敗写真だった事になる。
だから今回はかなりブレには気を付けて撮影に挑み、1/45sec縛り、そんなルールを設けた。ズームレンズの場合、焦点距離を気にしながら写真を撮る事はないので、どんな焦点距離で撮影しても1/45secよりも遅いスピードではシャッターを切らないようにした。
その甲斐があってか、今回はブレで失敗した写真は少ない。ちなみに1/30sec以下で5枚撮影しているが、ものの見事に全コマブレていた・・・。
あくまでも勝手な判断だが、645Dの場合は1段分のブレ補正(広角なら1.5段)程度しか望めない、そう思っていた方が良いと感じた。
高感度はどうだろう。全く気にしなかったので、実を言うと、645Dが通常はISO200~1000までしか使えず、ISO拡張でISO100~1600が使える事を返却後に知った(笑)。
2年前も今回も上限はISO800に設定しており、その写真を見る限り、KodakのCCDは高感度に弱いと言われているが、ISO800でのノイズは気にならないものだった(個人差はあろうが)。これは失敗したなぁ。拡張させてISO1600での写真も撮るべきだった。
多分私ならISO1600でも十分に使えると思ったろうし、高感度が滅法弱いコンパクトデジタルカメラに言える事で、ノイズが出て使い物にならない写真もモノクロにする事でカラーノイズはなくなるし、輝度ノイズも目立たなくなるので、仮に645DのISO1600が使い物にならない代物でもモノクロな心象写真用として十分使える筈だ。
結果、絞りに関してはAPS-Cカメラの感覚からは1.5~2段絞る、ブレ補正は1~1.5段分しか効かない、ISO感度は余程ノイズにシビアなカメラマンでない限り気にする必要は無い、この3つを覚えていれば、何度も述べている通り、コンデジ感覚で写真を撮れちゃうのがこの645Dだ。
そしてコンデジ感覚で写真を撮れるのに、実際の撮影は実にアナログ的。大きく覗けるファインダーは風景を眺めているだけで楽しいし、Pentax645用レンズならかつてのMFレンズも使える。大きなシャッターユニット、ミラーの上げ下げ音は昔懐かしいフィルムカメラの音がする。
だからこそ、お散歩写真には向かないカメラではあるが、お散歩写真に活躍させたいカメラでもある。撮っていて楽しい事請け合いだ。私がPentaxユーザーでなくてもこのカメラはきっと欲しいと感じるだろう。真剣に宝くじやロト6でもやろうと思っている次第(笑)。

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