夜散歩と言えば手ブレに強いOlympus OM-D E-M1markIIであるが、この日はSony α7IIに50mmのオールドレンズで挑んでいた。一連の記事中の写真のキャプションを見ればシャッタースピードの割には感度が上がっていないのが判る。187枚撮影し、ISO1600を超えたのはたったの12コマ。
背景をボカしたりのF1.4の絞り開放隊が多く出陣していた事もあろうが、露出をチェックしているとISO1250で撮影したコマが一番多いのが判った。その時のシャッタースピードは1/8秒と1/15秒。だとすると感度がさほど上がらなかった理由が判る。1/15秒、F2だとするとEV2.3になり、OM-D E-M1markIIであれば1/4秒、ISO320で撮影されるし、F1.4の開放を使っていたらEV1.3であるからOM-D E-m1markIIなら1/2秒のISO320だ。
こういう数字を見ると意外ではないのが理解出来る。
「E-M1markIIは換算50mmのレンズなら2秒でも止まるし、神様にお祈りしていれば4秒でも止められる!」
これは正しい情報であるが、毎度毎度そんな暗い場所で写真を撮っている筈もなく、夜散歩写真の平均はEV2くらいなんだな。α7IIの手ブレ補正は何度も申し上げている通り、詐欺レベルの糞機能ではあるが、EV2の明るさならば大口径レンズがあればISO1600以内に収まってくれる風景が多いって事だ。
今回は2千円くらいで購入したオールドレンズを使っているが、AFで楽をしたいのなら純正のFE50mmF1.8でも十分だ。但し、本来ならば焦点距離が短くなればその分、シャッタースピードも落とせるのだが、α7IIの糞な手ブレ補正機能は28mmレンズでも楽に止められるのは1/6秒まで。だからFE35mmF1.8やFE28mmF2レンズを手にしてもさほど余裕はない。α7系カメラで広角レンズを使って夜散歩を楽しみたい人は悪い事は言わない。まだまだお高いがIII型、IV型を手に入れるか、24~35mmレンズでもとっても高価なF1.4クラスのレンズを使うべきだろう。
III型、IV型を推す理由は他にもある。それは電子シャッター(サイレント撮影)が使える点。残念ながらα7IIはミラーレスカメラの癖して電子シャッターが搭載されておらず(電子先幕シャッターはある)、α7系独特の煩いシャッター音は皆が寝静まった深夜、民家が密集している路地で写真を撮る事を否定している。
深夜ってのは靴音だけでも神経質になる。下町の狭い路地、アウトソールが柔らかいスニーカーを穿いていても靴音が響いたりする。夏は多くの家庭は窓を閉め、エアコンを稼働させているが、秋にもなれば窓を開けて寝ている人だって多い。そんな時にコツコツと靴音、それが止んだと思ったらバチコーン!、そんなシャッター音・・・。そりゃぁヤバイって!。
はぁ~、α7III、いつ買えるかねぇ。半導体不足とかでSonyもカメラを一気に値上げするでしょう?。そうなると中古市場だって強気のプライスを維持する筈。昨年の段階で来年にはα7IIIが15万以内に収まる、α7IIを下取りに出せば差額10万ちょっと!、そう予測していたが、そこまで安くならない気がしている。
かと言ってあと2年、α7IIを使い続けるか?、難しい選択だ。オールドレンズの母艦、それだけを考えるのならα7IIを壊れるまでとことん使う。これが正解。しかし今後も夜散歩を楽しもうと考えるとα7IIIに気持ちは揺れ動く。しかし!。少し前、家電店でα7IVを触ってきたのだが、これを触るとα7IIIでさえ糞!、と思える程の出来栄え。使い勝手は良く大幅に改善されているし、EVFの見え方も丸で異なる。それを考えるとα7IIIを飛ばしてα7IVの中古が多く出回り始めた頃が狙い目?、とも感じる。
でもα7IIIでさえまだまだ中古市場であっても手を出せず、α7IVが手頃な値段になる日なんて果たしてやって来るか?。そんな事を考えていたらいつまで経ってもカメラは買えず、結果、ずっとα7IIを使い続ける、そんな未来が見えてくる。
と言うのも何度も本ブログで申し上げている通り、35mm判カメラの魅力は「大きなボケを得られる」、これしかない!。だからα7IIが壊れるまで使い続けるべきであり、α7IIIやα7IVに一定の魅力はあるものの、冷静になるとα7IIIやα7IVにも備わっているAFエリアを簡単に移動出来るマルチセレクター搭載のE-M1markIIIだって欲しい。さらにはもうすぐ発表になるらしいOlympusのOM-5、これがどんな仕様で出てくるのか?。そう、m4/3システムを拡充させた方が明るく楽しい写真生活を得られる気がするのだ。
本命はOlympusのPEN-Fだったんだ。何しろ大好きなお弁当箱タイプで、見た目がメカしている。ファインダーを左目で容易に見られる事もあり、これを手に入れたら数年前、E-M1ではなくLumixのGX7をメインカメラにしていたくらいだから、夜間は別にして日中はPEN-Fばかりを使うに違いない。
しかしこのカメラ、売れなかったのか、ユーザーが気に入って手放さいないのか、中古市場にあんまり出回っていない。出回っていないから各中古店舗は強気の価格設定をしており、そのプライスだったら買う価値ないよねぇ~。だってE-M1XやE-M1markIIIとほぼ同じ価格なんよ!。明らかにおかしいっしょ!。
今回のネタ、以下、夜散歩写真を紹介していくのでカテゴリー的にはお散歩写真・・・。これがもしコロナ前だったら妄想ネタにカテゴライズされていた筈。カメラ妄想でひとつの記事に出来た。いや、ひとつどころか連続で複数書けたろう。でもコロナ禍になって思うように外出出来なくなり、カメラ熱はおろか写真熱すらだだ下がりだった。
ところが新たなジャンル、「夜散歩写真」、これが生まれた。手ブレ補正が強力なE-M1markIIは勿論の事、それが駄目駄目なα7IIでも何とか撮れるのが判り、ドラキュラ伯爵の如く、夜の街をウロつくのがマイブームとなり、それがただのトレンドどころの騒ぎではなく「夜散歩写真」、これの確立とでも言おうか?。これこそが我が写真生活ではなかろうかと感じるようになった。
そんな訳でこれまで紹介していない飯田橋、神楽坂での夜散歩写真をどうぞ!。
トップ写真、構図が実に中途半端でしょう?。これは狙ったのではない。横丁と言うくらいだからこの界隈、道幅が狭く、後ろに引けない。50mmレンズだとこういう構図にしかならないのである。そんな時の為に28mmレンズも用意していたし、露出は1/15秒のISO100である。絞りは恐らく開放だからF2.8開放の28mmレンズでも十分に撮影出来た。
このカットは飯田橋の駅に降り立って7コマ目であり、、、
「今日は50mmレンズだけで撮り切るぞ!」
何と言うか意地になったとでも言おうか?。今の時代、50mmレンズをメインで使っている人って少ないでしょう?。50mmレンズは私が写真にハマるずっと以前から入門的な位置付けで使う使わないは別にして誰もが所有していたと言う。そもそも昔はキットレンズが50mmレンズだったのだから・・・。それが今では需要がないから50mmレンズの多くは大きく重くそして高い、そんな特殊レンズと化している。
そうだなぁ、現代写真術へのアンチテーゼとでも言おうか?。時代を逆行し、50mmレンズを使うからこそオリジナリティを発揮出来る、これはフィルム時代からそんな感覚でいたので、当初描いた意図とは異なれど、頑張れば何とか50mmレンズで切り取れるのなら他のレンズに付け替えない!、そんな意地である。
トップ写真は頑張った結果。もうちょっと奥の路地を見渡せるようにカメラを右に振っても良かったとは思うが、そうなると入り口にある文字が「楽小路」「くさ横丁」となってしまう。「神楽」と見えるからここが神楽坂界隈だと判るし、「ちくさ」を見れば誰もが先頭に「み」を補完しそれが「みちくさ」だと理解出来る。
次の写真。これは先日紹介した「路上喫煙禁止」の張り紙がこれでもか!、と貼られている場所。
Sony α7II
Canon FL50mmF1.4II
1/15sec, ISO250
まぁこんなにデカデカと悪戯描きされているのだから、人通りが少ない、イコール、マナーの悪いスモーカーのたまり場だった、それが判るような風景だ。
次はなんでもかんでもボカしゃぁ良いってもんじゃないってな失敗写真。
Sony α7II
Canon FL50mmF1.4II
1/15sec, ISO125
カラオケの「オケ」の字がアクセントになって面白いかなと思ったがちっとも面白くない。またピントを合わせた位置、つまり主になる被写体、日本語よりもアルファベットがカッコイイのは確かだがインパクトないよねぇ~。ないから背景のボケた「オケ」が目立ち過ぎちゃった。バーの名称のところにスポットライトが当たっていたらまた違っていたのだろう。
次の写真。これはホタテの貝殻だと思う。毎回この手の風景を見て不思議に思う。和食屋さんや居酒屋さんの裏手などの貝殻だったり、魚の頭の干しミイラだったり、干からびた野菜だったり、その手のものが目立つ位置に吊るされていたりする。これってお洒落ではないし、なんの意味があるのだろうか?。魔除けとかそんな類い?。
Sony α7II
Canon FL50mmF1.4II
1/15sec, ISO100
そして小京都に見立てた石畳の小路から3枚。
Sony α7II
Canon FL50mmF1.4II
1/15sec, ISO500
Sony α7II
Canon FL50mmF1.4II
1/15sec, ISO1250
Sony α7II
Canon FL50mmF1.4II
1/15sec, ISO400
最後に2枚。飯田橋、神楽坂界隈はお洒落なお店だけではない。元々オフィス街の一角にある場所なのでサラリーマンの憩いの場だった多い。
Sony α7II
Canon FL50mmF1.4II
1/15sec, ISO800
Sony α7II
Canon FL50mmF1.4II
1/15sec, ISO500
そう言えば!。飯田橋にあったピンク映画館!。これ知らないうちに閉館していたのだね。2016年との事だから6年前の話。いやぁ、全く知らなかった。
在りし日のくらら劇場。2014年の撮影だ。
Pentax K5
Sigma 17-70mmF2.8-4 OS HSM
ちなみにこの手の映画館。当然絶滅危惧種であるが、だいぶ以前から本来の映画を見る、そんな用途では使われていないとの事。なんとゲイの社交場、ムフフな場であったらしい。どうやら飯田橋はサラリーマンの町でもあり、そんなオッサンの中にここに出会いを求めていた人もいたようだ。この手の施設、場所を「ハッテン(発展)場(バ)」と呼ぶらしい。いやぁ、これは知らなかったわぁ~。
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